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コーヒー粉で深化するウマミタクラミの牛丼が挑む食の循環

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コーヒー粉で深化するウマミタクラミの牛丼が挑む食の循環
提供:株式会社Bright

本来は廃棄されるはずの「コーヒーかす」に新たな価値を見出し、料理の深化に繋げる。港区赤坂の発酵レストラン「ウマミタクラミ」が実践する食材循環の思想は、単なる節約の域を超え、食の未来を再定義しようとしている。

 

ビジネス街に潜む「コーヒーが香る牛丼」の衝撃

東京・溜池山王。高層ビルが立ち並ぶオフィス街の地下に、昼時ともなればビジネスパーソンが吸い込まれていく不思議な空間がある。発酵レストラン「ウマミタクラミ」だ。

彼らのお目当ては、不動のナンバーワンメニューである「牛丼」。しかし、この一杯には世にも奇妙な秘密が隠されている。なんと、抽出を終えた「コーヒーの粉(かす)」が仕込みに使われているのだ。

2026年5月、同店はこの牛丼を主軸に据えた「フェアトレードセット」を世に送り出す。本来ならゴミとして捨てられるはずのコーヒー粉が、牛肉のタンパク質に作用し、驚くほどの芳醇な香りと奥行きのあるコクを引き出す。捨てられる運命にあった素材が、最高の一皿を作るための「決め手」に変わる瞬間だ。

廃棄物を「宝」に変える逆転の発想

提供:株式会社Bright

なぜ、わざわざ手間のかかるアップサイクルに挑むのか。他店との決定的な差は、環境への配慮を「我慢」ではなく「武器」に変えている点にある。

多くの飲食店にとって、廃棄物の削減はコストや手間の増大を意味する。しかし、同店を運営する株式会社Brightの視点は異なる。彼らにとって、抽出後のコーヒー粉は不要物ではなく、まだ価値を秘めた未完成の食材なのだ。

この執念とも言える素材への探究心は、「Food Made Good Japan Awards 2025」での二つ星獲得という形で結実した。スパイスを加えて煮出した「二度咲きブラックコーディアル」など、一度役割を終えた素材に再び光を当てるその手腕は、飲食業界における錬金術と言っても過言ではない。

「二度咲き」の精神が紡ぐ素材の尊厳

 

「一度役割を終えた素材に、もう一度だけ、綺麗な花を咲かせたい」

店主が掲げるこの哲学は、効率至上主義の現代ビジネスにおいて、忘れ去られがちな「敬意」を思い出させてくれる。大切に育てられたスペシャルティコーヒーを、最後の一粒まで使い切りたい。その純粋な想いが、科学的なアプローチと融合し、これまでにない味覚体験を生み出している。

この店において、サステナビリティは説教臭いスローガンではない。生産者の情熱を最後の一滴まで使い切るという、料理人としての矜持そのものなのだ。

胃袋を満たすことが世界を救う一歩になる

私たちがウマミタクラミの牛丼から学ぶべきは、社会貢献の「ハードル」の下げ方だ。

「地球のために」と肩肘を張る必要はない。ただ「美味しいから」という理由で箸を進める。その対価が、フェアトレードを通じて開発途上国の生産者へ届き、環境負荷を減らしていく。顧客の幸福と社会の利益が、牛丼の丼の中で完璧に調和しているのだ。

日常のランチという極めて個人的な選択が、実は地球規模の大きな循環に繋がっている。赤坂の地下で提供されるこのセットは、これからのビジネスが目指すべき「三方良し」の、一つの完成形を示している。

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ライター:

サステナブル情報を紹介するWEBメディアcokiの編集部です。主にニュースや解説記事などを担当するチームです。

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