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カネカの挑戦 世界初「土に還る」人工芝がドーム球場を救う

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カネカの挑戦 世界初「土に還る」人工芝がドーム球場を救う
提供:株式会社カネカ

石油資源に依存せず、海水中でも分解される革新的な100%バイオマス由来ポリマー「Green Planet」。プラスチックによる海洋汚染が深刻化する中、カネカがミズノと生み出したのは「環境と勝負を両立させる」という新たなスポーツのあり方だ。

 

海を汚さない人工芝が拓くスポーツ界のパラダイムシフト

中日ドラゴンズの本拠地、バンテリンドーム ナゴヤ。その改修工事において、ウォーニングゾーンに異例の素材が敷き詰められた。

カネカが開発した生分解性バイオポリマー「Green Planet」を原料とする、ミズノ製の人工芝である。 これが世界初の快挙として注目を集めるのは、単なる新素材の導入に留まらないからだ。

長年、人工芝は摩耗によって微細な破片が飛散し、それが河川を通じて海へと流れ出す「マイクロプラスチック問題」の元凶の一つとされてきた。今回の採用は、スタジアムという巨大なエンターテインメントの現場が、環境負荷の低減に向けて明確な意志を示した象徴的な出来事といえる。

質感と耐久性の壁を越えたミズノとの異色タッグ

他社が既存のプラスチックの延長線上でリサイクル性を模索する中、カネカが提示したのは「生分解」という全く異なるアプローチだった。しかし、分解される素材で激しいプレーに耐えうる人工芝を作るのは至難の業だ。

そこでカネカは、人工芝の知見を豊富に持つミズノと手を組んだ。一般的な人工芝と遜色のない質感、そして競技に不可欠なクッション性と耐久性。相反する要素を、90%以上のバイオマス由来樹脂という構成で実現してみせた。

バンテリンドーム側が、環境特性だけでなく「競技の安全性」を高く評価して採用に踏み切った点は、この技術がすでに実用レベルの極みに達していることを物語っている。

Wellness Firstを掲げる化学メーカーの静かなる覚悟

 

この技術の根底には、カネカが標榜する「Wellness First」という哲学が流れている。彼らにとってのウェルネスとは、個人の健康に留まらず、地球そのものの健康を守ることを意味する。

「石油に頼らず、自然のサイクルに還るものを作りたい」という原点から生まれたGreen Planetは、土壌のみならず、最も分解が困難とされる海水中でもCO2と水に還る。化学メーカーとしての責任を、代替素材の供給という具体的なソリューションで果たす。

その抑制のきいた、しかし力強い姿勢が、今回のミズノとの共同開発という果実を実らせたのである。

既存の価値観を脱ぎ捨てる企業の柔軟性

カネカの歩みから我々が学ぶべきは、自社のコア技術をいかにして「社会の痛み」と結びつけるかという視点だ。人工芝の摩耗粉という、一見すると見過ごされがちな環境課題に目を向け、それを解決するために異業種との連携を厭わない。

「環境に配慮すれば質が落ちる」という旧来の言い訳を、彼らは技術力で封じ込めた。持続可能な社会を築くのは、高尚な理念だけでなく、それを具現化する執念と革新的な技術の融合であることを、バンテリンドームの茶色いウォーニングゾーンが静かに証明している。

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ライター:

サステナブル情報を紹介するWEBメディアcokiの編集部です。主にニュースや解説記事などを担当するチームです。

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