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ブルーカーボンコスメの衝撃 ヴェントゥーノが挑む「海を守る」経済循環

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ブルーカーボンコスメの衝撃 ヴェントゥーノが挑む「海を守る」経済循環
提供:株式会社ヴェントゥーノ

海藻が炭素を吸収する「ブルーカーボン」を、単なる環境用語から消費の価値へと転換できるか。ヴェントゥーノとDr.blueによる共同開発は、環境保全と経済循環を両立させる「ブルーエコノミー」の試金石となる。

 

海洋保全をビジネスの起点に──「ブルーカーボンコスメ」の始動

2026年1月21日、福岡に拠点を置く株式会社ヴェントゥーノは、沖縄で「ゴミ拾いダイビング」を展開するDr.blueとの協業を発表した。両者が目指すのは、日本初となる「ブルーカーボンコスメ」の開発である。

このプロジェクトの核心は、海藻が二酸化炭素を吸収・固定する「ブルーカーボン」の創出支援と、海洋清掃という現場のアクションを、化粧品という日常の消費行動に直結させる点にある。第一弾としてダイバー向けスキンケアの開発に着手し、環境保全の成果を「美」の付加価値としてパッケージ化する。これは、気候変動対策という壮大なテーマを、個人の購買選択へと手繰り寄せる試みである。

「清掃」を付加価値に変える──既存のサステナブルコスメとの決別

本取り組みが既存の環境配慮型製品と一線を画すのは、環境活動を「負担」ではなく、製品の「独自性」へと昇華させている点だ。

Dr.blueは、ボランティアの領域であった水中清掃を「ゴミ拾いダイビング」という体験型アクティビティへ転換した先駆者である。一方、ヴェントゥーノは未利用メカブを漁業者から全量買い取り、アップサイクルすることで、藻場の再生と地域経済の活性化を両立させてきた。今回の協業により、消費者が製品を「選ぶ」という行為が、直接的に海底ゴミの回収や海藻の生育環境保護へとつながる。これまで分断されていた「環境保全の現場」と「都市部の消費」を、科学的エビデンスに基づいた商品を通じて接続する点は、極めて独創的なビジネスモデルといえる。

「海藻と科学」が紡ぐブルーエコノミーの哲学

 

この挑戦の背景には、ヴェントゥーノが創業以来守り続けてきた「海藻の可能性を科学する」という確固たる哲学がある。九州大学等との共同研究を経て、海藻成分「フコイダン」の機能性を追及してきた同社にとって、原料の供給源である海の荒廃──「磯焼け」は看過できない課題であった。

「環境価値は、経済価値と両立して初めて持続可能になる」。同社の担当者が語る言葉は、理想論に留まらない切実な市場感覚を裏付けている。Dr.blueの東代表もまた、「環境活動を日常の選択肢として実装したい」と説く。両者に共通するのは、海を単なる資源の供給地と見なすのではなく、守るべき「資本」として捉え、その保全プロセス自体に市場性を持たせるブルーエコノミーの思想である。

不可視な価値を「自分事」化する翻訳力

本プロジェクトが示唆するのは、目に見えにくい社会的価値を、いかに消費者のベネフィットへ「翻訳」するかという経営上の知恵である。

ブルーカーボンや海洋環境の変化は、日常生活では実感しにくい。しかし、それを「肌を守る成分」や「ダイビングを楽しむための美しい海」という具体的な価値に結びつけることで、関心の低かった層を動かすことが可能になる。企業がサステナビリティを追求する際、それは往々にして「コスト」と捉えられがちだ。しかし、ヴェントゥーノとDr.blueのように、現場の課題を起点としたストーリーを製品に組み込むことができれば、それは競合他社には模倣できない強力な差別化要因となる。社会課題を事業のドライバーに変えるためのヒントが、ここにある。

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ライター:

サステナブル情報を紹介するWEBメディアcokiの編集部です。主にニュースや解説記事などを担当するチームです。

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