
株式会社UMITOは、奄美大島の海底熟成ワインセラー「tlass SEA CELLAR」を支援することを発表した。電力を使わず、海の自然エネルギーを活用したワイン熟成を行いながら、海洋環境の保全にも貢献する取り組みが注目される。
奄美大島の海で実現するサステナブルなワイン熟成
全国の海沿いにスモールラグジュアリーホテル「UMITO」を展開する株式会社UMITOは、株式会社III Threeが運営する海底熟成ワインセラー「tlass SEA CELLAR」の支援を開始した。このプロジェクトは、世界自然遺産に登録されている奄美大島の豊かな海を活用し、電力を使わずにワインを熟成させる革新的な取り組みだ。
海底熟成ワインは近年、欧米を中心に注目を集めている。バルト海の沈没船から発見された170年もののシャンパーニュが、高い品質を保持していたことをきっかけに、海底という特殊な環境がワインの熟成に適していることが明らかになった。tlass SEA CELLARでは、これを活かし、持続可能な方法でワインを熟成させる。
UMITOの海底熟成ワインプロジェクトが持つ独自性
UMITOの特徴は、サステナビリティとラグジュアリー体験の融合にある。単にワインを熟成するのではなく、海洋環境の再生や電力を使わない熟成技術、地域経済への貢献を実現する取り組みを進めている。また、UMITOのホテルオーナー向けには、海底熟成ワインセラーの利用権を提供することも計画されており、サステナブルなライフスタイルの提案を進めている。
UMITOのサステナブル経営と環境保全の取り組み
UMITOがこのプロジェクトを支援する背景には、同社が掲げる「海を守る」という使命がある。国連の持続可能な開発目標(SDGs)のうち、「海の豊かさを守ろう」「つくる責任 つかう責任」「パートナーシップで目標を達成しよう」という目標に沿った取り組みを推進する。UMITOの代表取締役・堀鉄平氏は「私たちのホテルが位置する地域の自然環境を守ることは、UMITOの事業にとって欠かせない要素です。海底熟成ワインという新たな試みを通じて、海洋環境の保護と地域社会の活性化に貢献したい」と語る。
企業が学ぶべきUMITOのサステナブル戦略
今回のUMITOの取り組みは、企業の社会的責任(CSR)とビジネスの持続可能性を両立させる好例と言える。サステナビリティを事業に組み込む方法や、地域との共創による新たな価値創造、ラグジュアリーとエコロジーの融合といった視点から、多くの企業が学ぶべき点がある。UMITOのような企業の取り組みは、環境保護と経済活動の両立を目指す他の企業にとっても参考になるだろう。