沖縄県恩納村。美しいサンゴ礁が広がる海と豊かな自然に恵まれた、国内屈指のリゾート地だ。しかし、この美しい景観は、赤土流出という深刻な環境問題に直面している。恩納村では、この問題に立ち向かい、持続可能な村づくりを目指し、革新的な取り組みが行われている。それが「Honey & Coral Project(HCP)」だ。
ミツバチがつなぐ、環境保全と地域活性化
HCPは、赤土流出対策と地域活性化を両立させる画期的なプロジェクトだ。赤土の流出を防ぐためには、畑の周囲に植物を植えて緑の壁を作ることが重要になる。HCPでは、この緑の壁に花の咲く緑肥植物を採用し、さらにその花蜜を利用した養蜂を農家の副業として推進している。ハチミツ販売による収入は、赤土対策の持続的な財源となり、環境保全と経済的自立を両輪で進める仕組みだ。
恩納村で体験する、サンゴの村づくり
このHCPの活動に実際に参加できるのが、サンゴの村づくり体験プログラムだ。専門家による解説、OIST学生とのディスカッション、そして農家での養蜂体験や沈砂池の視察など、多様なプログラムを通して、持続可能な地域づくりの現場を体感できるとのこと。
現場で学ぶ、赤土流出の現状と対策
プログラムでは、赤土流出のメカニズムを模型で分かりやすく解説してくれる。さらに、実際に赤土流出対策に用いられるベチバーという植物の観察や、赤土が堆積する沈砂池の視察を通して、問題の深刻さを肌で感じることができる。時期によっては、沈砂池のクリーンアップ作業に参加できる貴重な機会も提供される模様だ。
OISTでの学びと交流
世界トップレベルの研究機関である沖縄科学技術大学院大学(OIST)でのプログラムも大きな魅力。OISTの学生による講義やディスカッションは、最先端の研究に触れるだけでなく、養蜂と生態系の関係について深く考える機会となる。
地域貢献につながる旅
このプログラムは、単なる観光体験ではないとのこと。参加費用の一部は地域住民の収入となり、村づくりに直接貢献できる仕組みとなっている。さらに、ベチバーを使ったクラフト体験は、地域でしか手に入らないお土産となるだけでなく、新たな産業を支援することにもつながる。
専門家と歩く、ディスカッションで深める学び
プログラムは、地域に精通した専門コーディネーターとOISTの学生がリードする。現場の知識と最先端の研究に基づいた解説は、参加者の理解を深めてくれる。また、グループディスカッションでは、多様な視点から地域課題について考えることができ、新たな気づきを得られるだろう。
参加者の声:感動と学びの共有
過去の参加者からは、「他の地域にも応用できる」「OISTの訪問が興味深い」「地域社会の発展に学術機関の参加が不可欠だとわかった」など、多くの声が寄せられている。学びと感動、そして地域貢献への意識を高めるこのプログラムは、持続可能な社会の実現に向けて、私たち一人ひとりができることを考えるきっかけとなるだろう。
恩納村[サンゴの村づくり]ツアー詳細
- 日本語版:https://sustainable-tourism.jp/coralvillagetour/
- 英語版:https://sustainable-tourism.jp/coralvillagetour_en/沖縄・恩納村のサンゴを守る旅に参加し、美しい自然を守りながら、地域社会に貢献する経験をしてはいかが?
沖縄・恩納村のサンゴを守る旅に参加し、美しい自然を守りながら、地域社会に貢献する経験をしてはいかが?