企業や団体におけるサステナビリティの追求として、SDGs達成に向けた事業や取り組みをアピールするケースが増えてきました。実際にSDGsへの取り組みを行うとなると、どの目標に向けてどのような施策を企画したら良いか悩む担当者の方も多いのではないでしょうか。
cokiでは、皆さまのSX(サステナビリティトランスフォーメーション)のお役に立つべく、SDGsに対して積極的な企業の取り組みをピックアップしてご紹介しております。
今回取り上げる事例は、ハウス食品株式会社です。
カレールーをはじめ調味料やお菓子など、誰もが一度は口にしたことがあるのではないでしょうか。本ページをご参考に、事業におけるサステナビリティ、SDGsに関する活動を進めるヒントにしていただければ幸いです。
SDGsについては、“ 「SDGs」と「サステナブル」の意味|私たちはなぜSDGsに取り組む必要があるのか ”を、ご覧ください。
ハウス食品株式会社のSDGsへの取り組み
- ハウス食品株式会社
- 業種:食品製造加工ならびに販売、その他
- 創業:1913年11月11日
- 従業員数:1,607名(2021年3月31日現在)
- 参照公式サイト:https://housefoods.jp/index.html
ハウス食品グループの企業理念は「食を通じて、家庭の幸せに役立つ」。本業を通じて、健全な社会とすこやかな暮らしに貢献するため、CSR方針として以下の3つの責任の取組みを掲げています
- 3つの責任の取組み
- お客様とともに
安全・安心で価値ある商品・サービスを提供し続け、心身ともに健康で豊かな暮らしに貢献します。
- 社員とその家族とともに
雇用を生み出し、社員の基本的人権、多様性を尊重します。
また、人としての成長をうながし、社員とその家族の生活を豊かにします。 - 社会とともに
・健全な経営と事業活動により、自らの価値向上に努め、社会の発展に寄与します。
・責任ある社会の一員として、法令順守はもとより、道徳観、倫理観を持って行動します。
・環境に配慮した企業活動を行い、恵み豊かな地球の存続に貢献します。
- お客様とともに
これらの取組みを行うことで、結果として様々な社会課題を網羅するSDGsの17の目標に貢献していくことになります。ハウス食品では、SDGsについても多くの取り組みを行っていますので、ここでは最近の取り組み事例をピックアップして見ていきましょう。
※取り組み事例の中には、複数の目標にまたがる取り組みもありますが、代表的な目標を掲げて記載しています。
目標1「貧困をなくそう」への取り組み
目標1のゴールは「あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ」です。
ハウス食品では、2022年2月から製品の購入を通じて産地の生活応援に繋がるスパイス製品「C.A.M.T.A.BLACK PEPPER(カンタ ブラックペパー)」を発売しています。C.A.M.T.A.(カンタ)(正式名称「トメアス総合農業協同組合」)は、約90年前にブラジルのトメアス地区に入植した日系移民が立ち上げた現地農協で、貧困・飢餓・疫病といった存続に関わる大きな問題を、黒胡椒の栽培によって乗り越えてきました。
それだけではありません。C.A.M.T.A.の推進するアグロフォレストリー(Agroforestry:森を作りながら農作物を育てる農法)は「持続的農業モデル」としてブラジル国内だけでなく世界でも注目されています。
C.A.M.T.A.の歴史と取り組みに共感したハウス食品では、原料購入というカタチでC.A.M.T.A.を応援しています。
目標3「すべての人に健康と福祉を」への取り組み
目標3の ゴール は「あらゆる年齢の全ての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する」です。
ハウス食品では、介護食や、カロリー・たんぱくの調整が必要な方向けのブランドとして「やさしくラクケア」を開発。必要な栄養素を効率よく補給できる「栄養補給食」や、食べ物が食べづらい方向けに、舌でも潰せる柔らかいゼリー、さらにたんぱく質の制限が必要な方に向けて「低たんぱくごはん」から一歩進み「低たんぱくミート(肉様食品)」を開発しています。食物繊維とコンニャクイモ抽出物で肉の食感を再現するだけでなく、食物繊維を豊富に含み、調理しやすい製品です。
栄養を調整しながらも、美味しくて簡単に食べられる食品は、食の楽しみをもたらしてくれます。これからの高齢化社会に向けて介護する側・される側の両方から求められる商品ではないでしょうか。
目標12「つくる責任つかう責任」への取り組み
目標12の ゴール は「持続可能な生産消費形態を確保する」です。
ハウス食品では「環境配慮製品」についてガイドラインを制定。製品の開発段階では、省資源化や減量化、環境保全など全30項目におよぶ「環境配慮製品評価シート」によって、環境への配慮をチェックしています。
例えば、私たちにとって身近なレトルトカレー。温め方法には湯せんと電子レンジがありますが、湯せんでの温めを電子レンジに変えることで、CO2排出量が約80%も削減できるのだそう。そこで、ハウス食品では、箱ごとレンジで温められる商品を開発。順次切り替えを進めています。また、そもそも温めなければCO2を排出しません。そこで、温めずに美味しく食べられるカレーも開発。非常食やアウトドアなどにも使えると好評です。
また、商品の容器についても、容器の厚みを薄くしたり、パッケージや段ボールのサイズを変更。ラベルを軽量化したり、石油由来樹脂原料の削減に取り組むことで、省資源化、生産時・廃棄時のCO2削減に取り組んでいます。
SDGsの目標12「つくる責任つかう責任」への取組事例~錦町農産加工株式会社
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【100年企業探訪】錦町農産加工株式会社廣兼一昭|伝統食品こんにゃくで健康と笑顔を届ける
ナチュラルミネラルウォーター、こんにゃく製品、ところてん、生くずきりの設計や開発、製造及び販売を行う錦町農産加工株式会社。美しい自然に囲まれた山口県岩国市錦町で100年以上にわたって、食を通して多くの人の健康と笑顔を作り続けてきました。今回は代表取締役の廣兼一昭氏に事業への思いと、錦町農産加工株式会社を長年にわたって支えてくれるステークホルダーについてお話を伺うなかで、「100年企業」たる理由を探っていきます。
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