企業や団体におけるサステナビリティの追求として、SDGs達成に向けた事業や取り組みをアピールするケースが増えてきました。実際にSDGsへの取り組みを行うとなると、どの目標に向けてどのような施策を企画したら良いか悩む担当者の方も多いのではないでしょうか。
cokiでは、皆さまのSX(サステナビリティトランスフォーメーション)のお役に立つべく、SDGsに対して積極的な企業の取り組みをピックアップしてご紹介しております。
今回取り上げる事例は、野村ホールディングス株式会社です。
本ページをご参考に、事業におけるサステナビリティ、SDGsに関する活動を進めるヒントにしていただければ幸いです。
SDGsについては、“ 「SDGs」と「サステナブル」の意味|私たちはなぜSDGsに取り組む必要があるのか ”を、ご覧ください。
野村ホールディングス株式会社のSDGsへの取り組み
- 野村ホールディングス株式会社
- ・業種:持株会社
- ・創立:1925年12月25日
- ・従業員数:26,556名(連結)(2021年12月末現在)
- ・参照公式サイト:https://www.nomuraholdings.com/jp/top.html
野村證券などを擁する野村グループホールディングス。環境や社会との調和のとれたビジネス成長が求められる中、野村グループでは経営ビジョン「社会課題の解決を通じた持続的成長の実現」を掲げました。これをふまえ「Drive Sustainability.」というサステナビリティコンセプトを制定。SDGsへの貢献につながる最重要課題(マテリアリティ)を以下のように特定、表明しています。
- 取り組むべき重要課題
- ・社会課題の解決に資する金融サービスの提供
- ・「パブリック」に加え「プライベート領域」への拡大・強化
- ・ビジネス・ポートフォリオの継続的な見直し
- ・デジタル技術の活用・DXの推進
- ・顧客保護の徹底
- ・行動規範の浸透
- ・リスクマネジメントの高度化
- ・財務健全性の維持・各種規制への対応
- ・気候変動対策の取組み
- ・空行インエンゲージメントの工場
野村グループはSDGsの17の目標すべてに果たすべき役割を有しているという認識のもと、ESG、SDGsに対して幅広い取り組みを行っており、対外的にも高い評価を得ています。ここでは最近の取り組み事例をピックアップして見ていきましょう。
※取り組み事例の中には、複数の目標にまたがる取り組みもありますが、代表的な目標を掲げて記載しています。
目標2「飢餓をゼロに」への取り組み
目標2の ゴール は「飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する」です。
農業は、情報とバイオ、双方でのテクノロジー進化により、新しい事業機会の創出に対する期待が高まってきています。
2010年、野村グループはすでに野村グループは農業を軸としたコンサルティングや実行支援の提供を通じて地域活性化を図り、日本経済の持続的発展に貢献することを目指して「野村アグリプランニング&アドバイザリー株式会社(NAPA)」を設立。市場動向調査や実証農場で蓄積した知見やノウハウを活かし、農と食の供給とテクノロジー活用に注目が集まる最先端で、アグリ事業者向けにコンサルティングや実行支援を行っています。
2020年には、大手事業会社や金融機関、大学など18社の協賛のもと、「野村グローバルフード&アグリフォーラム2020」を主催。最新テクノロジーを積極的に活用しながら大規模化・効率化した生産方法や、ブランディングや流通改革を通じてスケール化に成功した事例などを紹介し、ネットワーキングの場を提供しています。先進アグリビジネスに挑戦する事業者・企業のサポートにつなげています。
また、2011年9月には関連会社として野村ファーム北海道を設立。フードブランド「アグリッチァー野(アグリッチァーノ)」の取組みは、2022年1月に東京都主催東京金融賞「ESG投資部門」において「東京金融賞」を授賞しました。
目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」への取り組み
目標9の ゴール は「強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る」です。
金融分野においては、デジタライゼーションの加速的な進展などにより、システムを取り巻く環境が大きく変わっています。株式取引においては、コンピュータのシステムが自動的に株式売買注文のタイミングや数量を決めて注文を繰り返す「アルゴリズム取引」が広く普及。国内証券取引所における1日の株式などの取引高は3兆円以上という膨大な取引が行われています。株式取引の処理においても、5Gのような大容量データ伝送、低遅延通信、そしてセキュリティ対策についてもより一層の強化が求められてきました。
そこで、2022年1月、野村HD、野村證券、NICT、東芝、NECの5者が共同で大容量金融取引データの量子暗号による高秘匿通信・低遅延伝送について、国内初の検証実験に取り組み、成功しました。金融以外の分野も含めて量子暗号技術を多方面での社会実装に繋げていく上で注目される技術です。
目標13「気候変動に具体的な対策を」への取り組み
目標13の ゴール は「気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる」です。
野村グループは、英国の非営利団体CDPによる気候変動対応の取組みとその情報開示に関して、世界の先進企業として最高評価である「気候変動Aリスト」に選定されています。
グリーンボンドをはじめ、気候変動に関する資金調達や金融ソリューションへのニーズに対応するサービス提供と共に、、グループ会社である野村アセットマネジメントにおいては、サステナブル投資を推進中です。
また、2030年までに自社の拠点で排出する温室効果ガス排出量を実質ゼロとする「ネットゼロ」を達成すること、および2050年までに投融資ポートフォリオの温室効果ガス排出量のネットゼロ達成のため、2021年には国連環境計画金融イニシアティブ(UNEP FI)が発足させたNet-Zero Banking Allianceにも加盟。2026年3月までの5年間で1,250億米ドルのサステナブル・ファイナンス案件に関与することを目指すと表明しています。
SDGsの目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」への取組事例~cokiの記事より~
coki では、サステナビリティについて考え、実際に取り組んでいる様々な団体・企業への取材を行っています。今回は SDGsの目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」 について、ECサイトや通販事業のデータ移行のプロフェッショナルとして取り組む株式会社HATの記事をピックアップしました。ぜひご覧ください。
ECサイトや通販事業のデータ移行のプロフェッショナル 経験則に基づいた圧倒的な知見でお客様の困り事を解決|株式会社HAT 代表取締役 南壽郎
ECや通販事業で新システムを導入する際に課題となるのが、旧システムから新システムへの「データ移行」です。顧客情報、注文情報、商品情報、会員情報などの膨大なデータを新システムに移設して、円滑なシステム移行を実現しなければなりません。この難題を一手に引き受けるサービス「データお引っ越し便」を展開するのが、株式会社HATです。ユーザーの困り事や要望を正確に把握し、ソリューションの中に盛り込む。IT関連事業分野のプロが集まった技術屋集団HATを率いる代表取締役の南壽郎さんに、事業内容やステークホルダーについてお話を伺いました。
参照: coki
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