企業や団体におけるサステナビリティの追求として、SDGs達成に向けた事業や取り組みをアピールするケースが増えてきました。実際にSDGsへの取り組みを行うとなると、どの目標に向けてどのような施策を企画したら良いか悩む担当者の方も多いのではないでしょうか。
cokiでは、皆さまのSX(サステナビリティトランスフォーメーション)のお役に立つべく、SDGsに対して積極的な企業の取り組みをピックアップしてご紹介しております。今回取り上げる事例は、カゴメ株式会社です。
本ページをご参考に、事業におけるサステナビリティ、SDGsに関する活動を進めるヒントにしていただければ幸いです。
SDGsについては、“ 「SDGs」と「サステナブル」の意味|私たちはなぜSDGsに取り組む必要があるのか ”を、ご覧ください。
カゴメ株式会社のSDGsへの取り組み
- カゴメ株式会社
- 業種:調味食品、保存食品、飲料、その他の食品の製造・販売、種苗、青果物の仕入れ・生産・販売
- 創業:1899年(明治32年)
- 従業員数:2,684名(2020年12月31日時点)
- 参照公式サイト:https://www.kagome.co.jp/
トマトをはじめとした野菜、フルーツなど、自然の恵みを生かして事業を続けるカゴメ。安心・安全な原材料の調達はもとより、ビジネスパートナーである調達先と共に持続可能な社会の実現に貢献するために、「カゴメ CSR調達方針」を制定しています。
- カゴメ CSR調達方針
- 安心・安全な原材料・商品の確保
- フェアな取引き
- 人権・労働・環境への配慮
- 法令・倫理の遵守
- 取引先との相互の繁栄
カゴメでは、2025年に向けて「食を通じて社会課題の解決に取り組み、持続的に成長できる強い企業になる」と掲げています。そのために、事業を通じて“健康寿命の延伸”“農業振興・地方創生”“世界の食糧問題”の3つの社会問題に対し、SDGsとも深い関わりのある取り組みを行っています。最近の取り組み事例をピックアップして見ていきましょう。
※取り組み事例の中には、複数の目標にまたがる取り組みもありますが、代表的な目標を掲げて記載しています。
目標13「気候変動に具体的な対策を」への取り組み
目標13の ゴール は「気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる」です。
カゴメといえばトマトケチャップ。年間を通してトマトを生産、ケチャップを製造する過程ではたくさんのCO2が排出されます。
その環境負荷の低減のため、暖房の熱源には環境に優しいLPガスを使用。燃焼時に発生するCO2をトマトの生育のための光合成に活用しています。一部の菜園では、近隣に設置された大規模太陽光発電所より一部電力を受電するなど、できる限り自然のエネルギーを使ったり、栽培時に出るトマトの葉や茎を発酵させ、肥料として再資源化する試みも開始しました。
トマトケチャップを製造する 小坂井工場では、使用電力を(年間4,500MWh)100%再生可能エネルギー由来に切り替え済み。こうした取り組みを進めることで、CO2削減に取り組んでいます。
目標15「陸の豊かさも守ろう」への取り組み
目標15の ゴール は「陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、並びに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する」です。
カゴメでは、2014年9月から紙容器飲料についてFSC(R)認証紙パックを採用。FSC(森林管理協議会)は、木材を生産する森林と、その森林から切り出された木材の流通や加工の過程を認証する制度を管理する国際的な機関で、その認証には環境に配慮した厳しい基準を満たす必要があります。現在、カゴメの200ml・330ml紙パック飲料の全てはFSCマークを表示しています。
飲んだあとは分別・畳んでかさをへらせるように「たたんでくれてありがとう」メッセージを表示。この取り組みは紙パック飲料を製造する他企業にも広がっています。
また、通販商品やギフトセット商品の飲料容器においては、環境配慮型紙製飲料容器の「カートカン」を積極的に採用しています。カートカンは間伐材を含む国産材を30%以上使用。使うことで日本の森林を守り育てることにつながります。2020年度のギフトセット売り上げの約38%がカートカンによるものでした。ギフトセット商品の一部については、包装材にリサイクルできるようにダンボールを使用しています。
容器については他にも、プラスチックキャップ及びリングを、2020年4月から、100%植物由来素材(サトウキビ由来)に、プラスチックストローについても植物由来素材を配合したものに切り替え中です。一部商品についてはFSC森林認証紙を使用した紙ストロー採用も始めています。
SDGsの目標13「気候変動に具体的な対策を」への取り組みへの取組事例~cokiの記事より
coki では、サステナビリティについて考え、実際に取り組んでいる様々な団体・企業への取材を行っています。今回は SDGsの目標13「気候変動に具体的な対策を」への取り組み について、さまざまな視点で取り組む方々の記事をピックアップしました。ぜひご覧ください。
特定非営利活動法人フォーエヴァーグリーン渡邊圭|環境問題こそ感性に訴える
「脱炭素社会」の実現は、全世界の人にとって喫緊かつ深刻な課題であるにもかかわらず、改善できないのは何故なのでしょうか。取り組みたくない理由に私たちはどう向き合うべきなのか。特定非営利活動法人フォーエヴァーグリーンはこうした課題に独特の手法でアプローチしています。地球温暖化への効果的な啓蒙活動のあり方について探るインタビューです。
3D・VR・ドローンなど先端技術でSDGsを推進ー株式会社ワールドスキャンプロジェクト
株式会社ワールドスキャンプロジェクトは、世界的なアートディレクターや映画監督、アカデミア等と連携し、最新ドローンを使った3Dスキャン技術で世界をアーカイブ化、未来にその姿を伝えることがミッションです。先端産業や生活のインフラとなるロボットやドローンなどを独自に設計・開発。地球環境に優しい、最先端技術によるSDGsの達成への貢献を目指しています。
参照: coki
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