-御社へのこのようなメッセージをお預かりしてきました。
感謝の言葉を紹介いただきありがとうございます。ご紹介にあった社員の方については、私だけでなく他の社員も訪問してサポートしています。当社には、会社全体で働く社員の方に向き合っていくという姿勢がもともとあり、皆で同じ気持ちで対応しています。そこを評価いただいてありがたいです。これからもそんな風に思っていただけるように心がけていきたいですね。
―お互いに人との向かい方に共通の価値観があられるのですね。
髙橋さんの「その人の人生や将来を真剣に考え、向き合う姿勢を持った人」を「いい大人」と定義するという独自の概念にとても感銘を受けています。当社にもボーダレスキャリアさんの紹介で来られている方を含め、若い世代の方が多くいます。私は、若者たちと接するたびに、自分自身が「いい大人になれているか」、と問いかけるようになりました。今では自分の行動指針の一つになっています。
ボーダレスキャリアさんは「気付き」を与えてくれるメンターのような存在
-もともと真摯に社員と向き合ってこられた御社でも、ボーダレスキャリアさんの「いい大人になれているか」という問いかけが若者と接する際の行動指針にまで浸透しているのですね。
はい。ボーダレスキャリアさんは、一般の人材紹介会社と違い、就労後も働いてくれている方と個別面談するなど「メンター」的な役割も果たしていただいています。働く中で不満や愚痴などもあると思うのですが、フィードバックを拝見すると優しい言葉ばかりで大変ありがたく思っています。
―そんなボーダレスキャリアさんは、御社にとってどのような存在でしょうか?
ボーダレスキャリアさんからのフィードバックや、人材との接し方は、弊社や弊社で働く人材を深く理解してくださっているからこその愛のあるコメントだと感じています。
そのコメントを拝見すると、「KSPは従業員を大切にする会社だと第三者から客観的に見てもらえる会社にしていきたい」、と決意を新たにしています。
「いい大人になれているか」という問いかけをはじめとするボーダレスキャリアさんの目線は、私たちに様々な気付きや指針を与えてくれる貴重な存在です。
―ちなみにボーダレスキャリアさんと御社はどのような経緯で繋がったのでしょうか?
もともとは、ボーダレスキャリアさんの感謝の言葉に登場されている、株式会社 S-TEKT(エステクト)の清水さんから紹介いただいたのがきっかけです。警備業界は常に人材を募集しているのですが、これまで3名ご紹介いただき、うち2名は現在も働いてくれています。
-ボーダレスキャリアさんに聞いてみたいことや、期待していることなどはありますか?
当社も、まだまだ若い方たちへの向き合い方や姿勢ができているかどうかというと不十分なところもあると思っています。第三者として客観的に当社の至らないところを包み隠さずストレートに教えて欲しいですね。
髙橋さんのような熱い大人が、もっと若い人たちと向き合ってくれると、日本社会も捨てたものじゃないと思えてきます。これからもどんどん相談させていただければと思っています。よろしくお願いいたします!
ボーダレスキャリア株式会社の記事はこちらからも読むことができます!
意欲のある方にはチャンスを与えられる企業でありたい
-株式会社KSPさんは警備会社ですが、どのような警備が中心なのでしょうか。事業内容を教えてください。
当社は東京都墨田区に本社のある今年で 37 年目を迎える警備会社です。「安全を護るプロ集団」としてスーパーやデパート、病院や学校などの施設警備だけでなく、イベント警備や警備に関するコンサルティングも手掛けています。日韓ワールドカップの警備も担当させていただきました。同名のKSPという警備会社が神奈川にあり、よく間違われるのですが、全く別の会社です。当社はこの四角いロゴですね。
-株式会社KSPの特徴はどのようなところにあるのでしょうか。
警備会社は特殊な業態で、良くも悪くもトップダウン型のところが多く、上意下達というか、上からの指示には絶対が基本です。そのような中、私たちは、社員の自主性を非常に大事にしています。社員からの建設的な提案はしっかりと受け止め、責任のあるポジションを積極的に任せるのもその表れです。
私自身も最初はアルバイトで入社し、現在のこの立場(執行役員)になっています。警備部門は 18 歳から 80 歳まで幅広い年齢の方たちに働いていただいており、平均年齢は60歳前後です。アルバイトには定年を設けていないので、健康であればずっと仕事ができます。「生涯現役で働かせてください」と言ってくださっている方もいますし、そうした意欲的な方にはチャンスを与えられる企業でありたいですね。
-アルバイトから執行役員という経歴はすごいですね。どのような経緯があったのでしょうか。
2002年に私は高校を卒業し、大学に行かずにフリーターになろうと思っていました。ちょうど地元の親友のアルバイト先がKSPだったのがきっかけです。同年、KSPは日韓ワールドカップの警備を受注したので、さいたまスタジアムの警備が私の初仕事でした。
そのころ、母が悪性リンパ腫という病気になってしまって、入退院を繰り返していたこともあり、実家の家事などもやりながら闘病を支えるには、時間の自由が利くアルバイトが良いだろうと考えたのもあります。
その生活が5年になるころ、母が寛解しました。それで「もういいだろう」と改めて進路を考え、洋服が好きでしたので「デザイナーになりたい」と、文化服装学院に進みました。23歳の時です。必死に3年間勉強しましたが、残念ながら卒業後の就職はうまくいきませんでした。どうしようと思っていたところ、声をかけてくれたのが、KSPだったのです。このご縁を大切にしたいと思い、正社員としてKSPで働こうと思いました。
「今までデザイナーを目指して頑張っていたのに、就職できないからってアルバイト先の警備会社の社員になるなんて」と友人たちからは大反対されましたが、真剣に怒ってくれた友人たちをがっかりさせたくないと、自分の仕事を頑張ったのが今の結果に繋がっています。
高齢者の雇用の受け皿、地域貢献にも繋がる警備の仕事で平等な就労機会を提供
-最後に、KSPさんのサステナブルな取り組みについて教えてください。
特徴のところでお話ししたことと重なりますが、意欲のある方がやりたい仕事ができる社会になったらいいなと思っています。仕事は人と人との繋がりです。その人の考え方を大事にすることが幸せにつながると感じています。
例えば、社員で入った方でもアルバイトになりたい、またはその逆でも希望があれば、柔軟に対応して退職せずにアルバイトになれるようにしたり、各支社のリーダーの採用権限で社員として採用もできるようにしています。
当社では、定年退職後に第二の人生として働く方が多く、70代以上の高齢の方も多数いらっしゃいます。高齢の方にとっては、当社で働くことが、社会との接点、窓口にもなっているのです。結婚されている方も、配偶者の方をなくされている方も、生涯独身の方もいらっしゃいます。そういう方たちにとって、電話をすれば会社に誰かいて、出社すれば会話ができて。声かけし合って、コミュニケーションできる場がある。会社は、地域貢献のコミュニティとしての側面もあるのではと感じています。
「働きたい」と希望する人には、働けるような仕組みを作りたい。それが、ボーダレスキャリアさんと当社で共通しているところです。これからも、意欲を持って働く人たちが、最高品質のサービスで社会に貢献して、物心両面の幸福を実現できるような環境を作れるように心がけていきます。