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やす子の“けんか腰ドッキリ”が炎上?今ドッキリ番組に問われる「限界」とは

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やす子
DALL-Eで作成

好感度タレントとして支持を集めてきた芸人・やす子。そのイメージに揺らぎが生じたのは、2025年8月2日に放送されたフジテレビ系『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』での出来事だった。番組内で見せた。けんか腰の言動に批判が集まる一方、やす子を擁護する声も。ドッキリはどこまでがリアルで、どこからが演出なのか? 現代のバラエティに潜む構造的な問題を掘り下げる。

 

 

ドッキリで「やす子の本性が出た」?SNSは賛否両論に揺れる

今回問題視されたのは、「坂上忍の愛犬が逃げた」という壮大なドッキリ企画。カメラ45台、スタッフ78人を投入し、千葉・御宿の街を舞台に展開された。

やす子は、坂上から預かったトイプードルがスタッフの不注意で逃げたという設定のもと、焦燥と混乱の中で街を捜索。中でも注目されたのは、初対面のエキストラに対する口調や、番組スタッフへの怒りの表現だった。

SNSでは、

  • 「けんか腰すぎて怖かった」
  • 「やす子、素の性格が悪そう」
  • 「こんな態度とる人だったんだ…」

といった批判が噴出する一方で、

  • 「あの状況なら誰だって焦る」
  • 「悪意ある編集では?」
  • 「むしろ演じてる感が強かった」

と冷静な擁護も多数寄せられた。

 

素を見せることがリスクになる時代。ドッキリ番組の難しさ

ドッキリ番組の本質は、予想外の事態にどう反応するかを通じて、芸能人の「素の人間性」をあぶり出すことにある。だが現代は、芸能人がSNSを通じて自ら日常や価値観を発信する時代。視聴者は既に、自分が抱くイメージを強く持っており、それに反する言動があると、裏切られたような感覚を抱きやすい。

やす子が見せた「怒り」「焦り」は、本当に本性だったのか。それとも、番組の中で求められたリアクションだったのか。

この境界線があいまいだからこそ、ドッキリという形式そのものが「時代に合っていないのでは」と指摘されているのだ。

 

好感度タレント、という呪縛が生む違和感と期待値のズレ

やす子といえば、2024年にはフワちゃんとのSNSトラブルで同情を集め、「誠実な対応」が称賛された過去がある。以降、明るくて優しい、いい人イメージが定着していた。

しかし2025年5月放送の『上田と女が吠える夜』でも、「朝型の人は白湯を飲むから性格が悪くなる」などの毒舌を吐いたことが話題に。

今回のドッキリでも、やす子が強く怒る場面や、スタッフに向かって「お前ら、バカ3人衆じゃん」と言い放つ場面に対し、「イメージと違う」という違和感が広がった。

実際のところ、やす子はもともと自衛官出身でサバイバル能力が高く、礼儀正しいが芯の強い人物としても知られている。つまり、表向きの、キャラと人間性のギャップが、視聴者の混乱を招いたのかもしれない。

 

ドッキリはもう時代遅れ?演出とリアルの線引きが問われている

編集された映像から真実を読み取るのは難しい。しかも今回は、人命に近い価値を持つ「ペットの命」が関わっていた。焦って当然の状況だったにもかかわらず、その焦りを攻撃性と捉える構図に疑問を呈する声も多い。

今後、こうしたドッキリを放送する際には、

  • 「これは演出です」「感情表現の一部です」

という説明テロップが必要になる時代が来るかもしれない。

あるいは、ドッキリという手法自体が、炎上リスクを抱える時代遅れの形式になりつつあるのかもしれない。

 

やす子バッシングの「二極化」に見る視聴者心理の変化

この件で特筆すべきは、SNS上の反応が完全に「二極化」していた点である。

  • 「やす子を見損なった派」
  • 「やす子の立場で考えろ派」

この分断こそが、現代の視聴環境を象徴している。もはやテレビ番組の評価は番組そのものではなく、タレントの人格評価へと直結しやすくなっているのだ。

視聴者は映像を「エンタメ」として見ているのか、「ドキュメント」として見ているのか。
その前提がバラバラなまま、SNS上でバトルが繰り広げられる今、タレントに求められる「素」とは一体何なのか。この問いに、業界も視聴者も答えを出せていない。

 

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ライター:

広島県在住。福岡教育大学卒。広告代理店在職中に、経営者や移住者など様々なバックグラウンドを持つ方々への取材を経験し、「人」の魅力が地域の魅力につながることを実感する。現在「伝える舎」の屋号で独立、「人の生きる姿」を言葉で綴るインタビューライターとして活動中。​​https://tsutaerusha.com

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