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安倍元首相の処置室にいた(はず)男、元医学生の藤田玲雄はどうしてそんな嘘を? NoBorder誤報騒動

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ささやかれる陰謀論 “処置室にいた”元医学生の衝撃告白、しかし真相は…

NO BORDER
Xより

ネット番組「NoBorder」に登場し、「安倍晋三元首相の救命処置に関わった」と告白した元医学生・藤田玲雄氏。その証言は壮絶だった。医療関係者によるカルテ改ざん、大学からの退学処分、父の死、そして母の自殺。誰もが沈黙した“真実”を、彼は涙ながらに告白した──ように見えた。

だが後日、その“すべて”が虚偽であったことが判明。NoBorderは溝口勇児CEOおよび上杉隆氏を中心に、公式謝罪と訂正を発表する事態となった。

 

元カノ「全部ウソです」 “発覚の引き金”はまさかの私信

この爆弾証言の裏を暴いたのは、なんと藤田氏の元交際相手を名乗る「もえか」なる人物によるX(旧Twitter)での一言だった。

「藤田玲雄ですが、全て嘘です。3年前は岩手で同棲していました」(@hyskmek)

なんということだ。言葉にすればたった三行、だがその内容は爆弾級。まさかの“元カノリーク”によって、番組の根幹が揺らぐ事態となった。

この一言から、怒涛の検証ラッシュが始まる。YouTubeの再生画面が止まった視聴者の手が、検索欄に動いた。

 

削除された“本人投稿”に刻まれた「劇場型の人生」

番組放送後、藤田氏自身も詳細な投稿をSNSにアップしていた。現在は削除済みだが、その内容はほとんど“長文手記”の様相を呈していた。

そこには、

・奈良県立医大で救命処置に関与し、退学になった
・作成したカルテが書き換えられた
・父は元首相の死から6か月後に死去し、母は11か月後に自殺
・大学や病院、警察、友人に信じてもらえず孤立
・3年間悩み抜き、今こそ真実を語る機会だと確信した

といった内容が綴られ、読む者にある種の憐憫さを思わせるストーリーで、壮絶な苦労を重ねたのだろうなと思わせもした。

 

検証YouTuber・ハヤセ氏が指摘した“岩手の大学通学説”

この騒動に冷静な検証で切り込んだのが、「元詐欺師の反省授業byハヤセ」さんというYouTuberだ。詐欺の構造に精通するという経歴を活かし、事実関係の矛盾を淡々と指摘した。

・藤田氏の父親が運営するブログに、2024年時点で“生存”している姿が掲載
・2022年9月には「岩手の大学に通っている」との記述があり、奈良県立医大の実習という証言と整合性がない

この投稿を受けて、藤田氏の話の信憑性は完全に崩壊したかに見えた。

 

それでも信じたい人々が語る「陰謀論」的な可能性

ところが一部では、異なる見方もある。「NoBorderは“陰謀論系番組”だ」という枕詞とともに、こんな指摘がSNSを漂っている。

「藤田氏の話は、あまりに核心を突きすぎた。だから切り捨てざるを得なかったのでは?」

「政治、警察、病院、報道。すべてがグルになって隠したい“本当の真相”に触れてしまった」

まさ陰謀論番組の面目躍如。真実を語ろうとした者が、組織から排除される構図は、過去の事件でも繰り返し描かれてきた。その流れと重ね合わせる声も少なくない。

 

番組は訂正、藤田は削除。問われる「なぜ」

番組側は藤田氏の出演部分をカットした編集版を再配信。だが、YouTubeのコメント欄は非表示になり、藤田氏のアカウントも本人投稿とともに削除。X(旧Twitter)にも多くの関連投稿が削除・非表示となった。

一部視聴者は「なぜ完全削除ではなく編集対応だったのか」と疑問を呈し、「あれは真実だったが、扱いきれなくなったのでは」と囁く者もいる。

 

どうしてそんな嘘を…! デジタルタトゥー系男子の目的は?

ネット上ではいま、藤田氏についての評価が真っ二つに割れている。一方は「病的な嘘つきで承認欲求モンスター」「こんなデジタルタトゥーを刻んで、人生を自らハードモードにしていく、ガチゲーマーなのでは?」もう一方は「痛みを語る場を探していた迷える若者」「社会の闇に触れたがゆえに消された者」。

この二面性が、彼のストーリーをより“物語的”にしていることは間違いない。

まぁ、世の中にはどうしようもない嘘をつく人間はいるし、後先考えられずに嘘をついてでも目立ちたいという人もいるから、藤田本人の投稿内容を見ても、単に注目を集めたかっただけの人なのではないかと思われる。

 

それでも番組の訂正対応は一定の評価も

藤田氏の証言が虚偽であったと認定された後、番組側がすぐに謝罪と訂正を行い、ファクトチェック体制の強化を発表したことには一定の評価もある。溝口勇児氏は「信じていたからこそ、なお悔しい」と述べ、上杉隆氏は「間違いを訂正する姿勢こそが報道の資格」と強調した。

誤報は起こりうる。重要なのはその後の姿勢と、説明責任をどう果たすか。NoBorderの今後に、視聴者の目はなお注がれている。

 

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ライター:

新聞社・雑誌の記者および編集者を経て現在は現在はフリーライターとして、多方面で活動を展開。 新聞社で培った経験をもとに、時事的な記事執筆を得意とし、多様なテーマを深く掘り下げることを得意とする。

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