
「警官と住職って、なにその組み合わせ?」
今、SNSで大きな話題になっているのが、青森県内で発覚した未成年女性との不適切な行為をめぐる逮捕劇だ。
逮捕されたのは、青森県警警備部機動隊所属の佐々木淳警部補(53)と、むつ市の寺に籍を置く水野良章住職(46)。
青森県警の発表によれば、2人は2023年11月、マッチングアプリを通じて知り合った未成年女性と県内のレンタルルームで接触。女性の関係者が12月に警察に相談し、内偵の結果、今年6月に2人は逮捕された。
佐々木容疑者は容疑を認めており、水野容疑者は一部否認しているという。
制服と法衣が重なる瞬間、社会の信頼は壊れた
“正義”と“徳”を担う2人の共謀という異例の構図に、地域社会では動揺が広がっている。
警察官は治安を守り、住職は心を導く存在。両者とも「信じられて当然」の肩書を持つはずだった。
それだけに、事件発覚のインパクトは大きく、青森県警は会見を開き、中村誠警務部長が「県民の信頼を損ねる行為であり、深くお詫び申し上げる」と述べた。
県警によれば、2人はインターネット上で知り合い、事件以前から関係があったとみられる。事件の経緯や接触の背景について、警察は慎重に捜査を進めている。
SNSでは「なんの宗教だよ」「ご利益なさすぎ」と皮肉交じりの怒号
事件が報じられるや否や、X(旧Twitter)ではこの異色コンビに対するコメントが続出。
「機動隊と坊主って、どんな連携プレーだよ」
「ご利益どころか後悔しかないお経を唱えてそう」
「警察も寺も信用できない時代。子どもに“肩書きだけでは人を信じるな”って教えなきゃ」
「制服も法衣も仮面だったんだな」
冷ややかな皮肉から、家庭を持つ親世代の切実な声まで、事件は社会の“警戒感”をあらためて呼び起こしている。
特に「アプリで出会った大人と、未成年が接点を持てる社会構造」への懸念が強まっており、年齢確認の仕組みや、保護者との情報共有の必要性を訴える声も少なくない。
“信頼の肩書”に潜む油断を、今こそ問い直すとき
今回の事件で浮かび上がったのは、「信頼される肩書」への無条件の期待が、いかに危ういかという点だ。
寺も警察も、それ自体が人を誠実にするわけではない。信用される立場にあるからこそ、厳しい監督と自己管理が求められるのだ。
警察組織は今回の件を契機に、内部の倫理教育や監視体制の強化を急ぐべきだろう。
また宗教界においても、地域に開かれた存在であるからこそ、信頼を裏切る行為への自浄能力が問われる。
そして社会全体が、「信頼とは何か」「どう築くか」を再確認する時期に差しかかっている。