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「リーダー交代で生まれ変われるか?」日産・内田誠社長が電撃退任 4月からのエスピノーサ新体制始動

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「リーダー交代で生まれ変われるか?」日産・内田誠社長が電撃退任 4月からのエスピノーサ新体制始動
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日産自動車は11日、内田誠社長兼CEOが3月末で退任し、後任にイバン・エスピノーサ氏を指名した。経営の混乱が続くなか、日産は新体制での立て直しに踏み切る。激動の自動車業界で日産はどのような未来を描くのか。

 

日産、トップ交代で再建へ

横浜の日産グローバル本社に緊張感が走った。11日の取締役会で、内田誠社長の退任が正式に決定。報道陣が詰めかけるなか、経営陣は厳しい表情を見せた。

日産はここ数年、激動の経営環境にさらされている。2024年度の決算では800億円の最終赤字が見込まれ、特に北米や中国市場での販売低迷が深刻だ。さらに、昨年12月に発表されたホンダとの経営統合協議は、今年2月に突然打ち切られた。こうした経営の迷走を受け、取締役会は内田氏の退任を決断した。

新たなトップには、現在チーフ・プランニング・オフィサー(CPO)を務めるイバン・エスピノーサ氏が就任する。彼の手腕に社運がかかる。

経営混乱の背景と影響

「日産の未来はどこへ向かうのか」。業界関係者の間で不安の声が広がっている。内田氏は2019年に社長に就任し、ゴーン事件後の混乱からの立て直しを図ってきた。しかし、電動化の遅れや市場環境の変化により、回復の道のりは険しかった。

特にホンダとの経営統合協議が決裂したことは、大きな痛手だった。ホンダ主導の持株会社の傘下に入る形で進んでいたが、日産側が最終的に子会社化を拒否。結果的に統合協議はわずか1か月半で頓挫した。

こうした混乱を受け、取締役会は「新しいリーダーのもとで立て直しを図るべき」との結論に至った。

エスピノーサ新社長の挑戦

 

エスピノーサ氏はメキシコ出身。2003年にメキシコ日産に入社し、タイ日産のマーケティングダイレクターなどを歴任。2018年からは常務としてグローバルの商品戦略を担当し、昨年4月からはCPOとして商品企画を統括してきた。

彼の強みは、電動化戦略の推進と市場適応力にある。これまでEV戦略の舵取りを担い、新たな成長戦略の構築に深く関わってきた。日産が次世代の自動車市場で生き残るためには、エスピノーサ氏の手腕が欠かせない。

また、エスピノーサ氏は社内でも「冷静な戦略家」として知られており、過去には「市場が求めるものを迅速に届けることこそが成功の鍵だ」と語ったことがある。彼の経営スタイルが、今後の日産の方向性を大きく左右することは間違いない。

海外の反応と市場評価

日産の社長交代について、海外メディアや市場アナリストも注目している。

ロイターは「日産の新体制が市場にどのような影響を与えるかは未知数だが、エスピノーサ氏のリーダーシップには期待がかかる」と報じた。ブルームバーグは「電動化戦略を加速させるには、新たなリーダーシップが必要だった」と指摘。一方で、ウォール・ストリート・ジャーナルは「日産がホンダとの提携を断念したことで、単独での競争力維持が求められる」と厳しく評価した。

また、株式市場では社長交代発表後、日産の株価が一時的に上昇する場面もあったが、その後不安定な動きを見せている。投資家は新体制の具体的な経営方針を見極めようとしている段階だ。

今後の日産はどこへ向かうのか

 

日産の新経営陣は、業績の立て直しとともに、新たな提携戦略を模索する必要がある。エスピノーサ氏が率いる新体制の下で、電動化戦略を加速させ、北米・中国市場での販売回復を果たせるのか。さらには、再びホンダとの協議が再開される可能性も取り沙汰されている。

日産の未来は、新たなリーダーの手に委ねられた。果たして、エスピノーサ氏はこの難局を乗り越え、日産を再び成長軌道に乗せることができるのか。その動向から目が離せない。

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サステナブル情報を紹介するWEBメディアcokiの編集部です。主にニュースや解説記事などを担当するチームです。

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