eスポーツで共生社会実現へ バリアフリーeスポーツスクール本格始動
JR東日本スタートアップ、JR東日本スポーツ、ePARAの3社は、近未来型SDGs研修「バリアフリーeスポーツスクール」を本格始動した。eスポーツを通じた交流の場を提供し、障害の有無に関わらず誰もが活躍できる社会の実現を目指す。
背景と目的
JR東日本グループは、「変革2027」で「ヒトを起点とした新たな価値・サービスの創造」を掲げ、すべての人々の心豊かな生活の実現を目指している。JR東日本スポーツは、eスポーツ施設の運営を通して、誰でもチャレンジできるeスポーツの可能性に着目。ePARAは、バリアフリーeスポーツを契機に個人の能力開発や就労機会の創出を促進している。
日本には1,160万人の障害者がいる中で、就労者は64万人にとどまる。雇用主と障害当事者の双方にとって必ずしも幸せな状況とは言えない事例も多く、誰もが輝ける職場づくりが求められている。この現状を踏まえ、3社は「障害者」ではなく「一人の人間」として評価され、ゲームの主人公のように個人が輝ける環境づくりを目指している。
スクールは、JR東日本スタートアッププログラムの実証期間中に実施され好評を得たことを受け、本格始動に至った。JR東日本グループ内での障害者理解や交流促進、法人販売も開始する模様だ。
スクール概要
スクールは、池袋駅東口の「Café&Bar RAGE ST」2階で開催される。格闘ゲーム、サッカーゲーム、麻雀ゲームなどを用い、障害当事者が講師を務める。研修を通して、障害者理解の促進、実践的な交流機会の提供、新入社員研修(ダイバーシティ理解、コミュニケーション促進)、eスポーツを活用した部活動支援などを目指す。
プログラムは3時間程度で、研修受講、ゲーム交流、意見交換・ディスカッションで構成される。企業の障害者雇用担当者、ダイバーシティ推進担当者、人財育成研修担当者、特別支援学校の教師・生徒、就労支援施設の利用者・スタッフなど、幅広い層の参加を想定している。
今後の展望
3社は本取り組みを通して、障害当事者が活躍できる共生社会の実現を目指す。また、これまでに実施したスクールの内容や参加者の声をまとめ、日本ソーシャル・イノベーション学会年次大会で発表を行い、論文賞を受賞した。今後も学会発表や論文誌への投稿を通じて、定性的・定量的視点から取り組みを発信していく。
ePARAは、JR東日本スタートアッププログラム2023年秋の採択企業として、「バリアフリーeスポーツを起点とした共生社会の実現」というテーマで共創に取り組んでおり、総合グランプリ「スタートアップ大賞」を受賞している。
問い合わせはePARAの担当者まで。
https://forms.gle/1Q3rrSD1mxL1TQ1q8