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オリコンが選んだブレイク芸人1位は青木マッチョ モテと人柄が支持を集める流れの到達点

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青木マッチョ氏
青木マッチョ氏(@aoki_Nomacho) Xより

年末恒例の賞レースが沸騰する中、オリコンが発表した「2025年 ブレイク芸人ランキング」で1位に立ったのは、コンビ「かけおち」の青木マッチョだった。テレビ、CM、映画へと活躍の場を広げ、さらに私生活の話題でも注目を集める青木の現在地を追う。

 

東京NSC発、異色トリオからコンビへ

青木マッチョは、東京NSC27期出身。芸名の通り、鍛え上げられた肉体が強烈な第一印象を残す一方で、その立ち居振る舞いは柔らかく、声量や言葉選びも抑制的だ。筋肉芸人という記号をまといながらも、威圧や自己主張に寄りかからない点が、同世代の芸人の中でも異色の存在感を放っている。

NSC在学中の2022年4月、青木は鈴木ロン毛、赤木細マッチョとともにトリオを結成した。

三者三様の体格とキャラクターを前面に押し出した編成は、ライブシーンでは一定のインパクトを残したが、活動を重ねる中で方向性の違いも顕在化していく。2024年11月、鈴木ロン毛の脱退が発表され、トリオは事実上の解散。青木と赤木によるコンビ「かけおち」として再スタートを切る決断は、青木自身の芸人人生における大きな転機となった。

体制変更はリスクと隣り合わせだが、結果的に青木の資質はコンビ化によってより鮮明になった。ボケとして前に出ながらも、場の空気を荒らさず、共演者の発言や企画の流れを丁寧に受け止める。その姿勢は、テレビの平場でこそ真価を発揮し、後に『ラヴィット!』を中心とした露出増加へとつながっていく。

また、青木は私生活や過去を過度に語らないスタンスも特徴的だ。筋肉を武器にしながらも、それを売りにしすぎない距離感は、視聴者に「作られたキャラ」ではない印象を与える。東京NSC発の若手芸人という出自に加え、トリオ解散という挫折を経た経験が、現在の落ち着いた佇まいを形づくっていると見る向きもある。

異色トリオからコンビへ。遠回りにも映る歩みだが、その過程で培われたバランス感覚と人当たりの良さこそが、青木マッチョを2025年のブレイク芸人へと押し上げた基盤となっている。

 

『ラヴィット!』で開いた全国区への扉

青木のブレイクを語る上で欠かせないのが、TBS系朝のバラエティー『ラヴィット!』での存在感だ。レギュラー級の出演を重ねる中で、筋肉を誇示するのではなく、企画に自然体で溶け込む姿勢が評価された。
視聴者からは「マッチョだが見せびらかさない」「悪口や毒を使わず、安心して見ていられる」といった声が相次ぎ、いわゆる“コンプライアンス疲れ”を感じる層からも支持を集めた。

2024年以降、青木の活動はバラエティーにとどまらない。12月にはスマートフォン向けゲーム『モンスターハンターNow』シーズン4開始記念CM「スキマで一狩り」に起用され、親しみやすいキャラクターを全国に印象づけた。
さらに、2025年7月公開予定の映画『ババンババンバンバンパイア』では、主演の吉沢亮と共演。芸人としての枠を越え、俳優業にも足場を築きつつある点は、ブレイクの一過性にとどまらない可能性を示している。

 

ランキング2位以下が示す潮流

今回のランキングでは、2位にバッテリィズ、3位にひょうろくが名を連ねた。
バッテリィズは『M-1グランプリ』準優勝をきっかけに、一気に知名度を拡大。ひょうろくは『水曜日のダウンタウン』でのドッキリ企画から、大河ドラマ出演へと活動の幅を広げた。
この顔ぶれが示すのは、賞レースとバラエティー、双方の露出がブレイクの重要な導線になっているという現実だ。その中で、青木は両軸をバランスよく踏破している点が際立つ。

 

「モテ」の象徴として浮上した私生活の話題

青木マッチョの名前が、お笑いファンの枠を越えて一気に拡散したのは、グラビアアイドルの風吹ケイによる告白がきっかけだった。テレビ朝日系『私が愛した地獄』で、風吹は「2年間片思いしている相手」として、芸人の青木マッチョの名を挙げた。

ライブでの一目ぼれから始まり、追いかけ続けているというエピソードは、深夜番組の一企画にとどまらず、SNSやニュースサイトを通じて瞬く間に広がった。

注目すべきは、その語られ方だ。風吹は青木を「芸人として面白いから」ではなく、「人として惹かれている存在」として語った。長期間の片思いを前提に「誰にも行かない自信がある」「すべてを受け入れられる」とまで表現した発言は、刺激的な言葉選びでありながらも、消費的な恋愛トークとは一線を画していた。ここで浮かび上がったのは、青木マッチョが単なる“モテ芸人”ではなく、信頼や安心感を投影される対象になっているという事実である。

このエピソードが大きな反響を呼んだ背景には、青木がテレビで築いてきたイメージの積み重ねがある。『ラヴィット!』などで見せる立ち居振る舞いは、決して前のめりではなく、共演者を遮らない。筋肉という強い外見的特徴を持ちながら、威圧や支配に結びつかない態度は、視聴者に「安全な人」という印象を与えてきた。その延長線上に、風吹の告白は自然に接続された。

芸人の私生活が話題になるケースは少なくないが、多くは熱愛やスキャンダルといった消費型のニュースとして扱われる。しかし今回の反応を見る限り、青木マッチョの場合は事情が異なる。「モテている」という事実以上に、「なぜ好かれるのか」「どんな人間性なのか」という問いが、視聴者側から自発的に生まれている点が特徴的だ。

コンプライアンスや言動への監視が強まる中で、芸人には以前にも増して“人格”が求められる時代となった。毒や過激さではなく、共感や信頼が評価軸に置かれる現在、青木マッチョが象徴的存在として浮上したのは偶然ではない。風吹ケイの告白は、その流れを可視化した一場面に過ぎず、青木が築いてきたイメージの到達点を示した出来事だったと言える。

「モテ」という言葉で括られがちだが、その内実は単純な人気ではない。人前に立つ仕事を続ける中で培われた距離感、誠実さ、過度に踏み込まない姿勢。その総体が、青木マッチョを“選ばれる存在”へと押し上げている。芸人としてのブレイクと、人としての評価が重なった瞬間こそが、今回の私生活をめぐる話題の本質だ。

 

人柄が時代と重なる瞬間

ランキング上位に寄せられたコメントを俯瞰すると、共通して浮かび上がるのは「優しそう」「好感が持てる」という評価だ。過激さや毒舌が注目を集めてきた時代を経て、現在のお笑い界では、安心感や共感が新たな価値として求められている。
青木マッチョは、鍛え抜かれた肉体という強い記号を持ちながら、それを威圧に変えない。笑いの現場で空気を和らげ、番組全体を支える存在として機能している点に、支持の理由がある。

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ライター:

千葉県生まれ。青果卸売の現場で働いたのち、フリーライターへ。 野菜や果物のようにみずみずしい旬な話題を届けたいと思っています。 料理と漫画・アニメが大好きです。

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