ログイン
ログイン
会員登録
会員登録
お問合せ
お問合せ
MENU

法人のサステナビリティ情報を紹介するWEBメディア coki

【朝ドラばけばけ】初回あらすじとキャスト紹介 高石あかり主演、明治の松江から始まる“うらめしくも美しい”物語

コラム&ニュース コラム
リンクをコピー
朝ドラ「ばけばけ」
朝ドラ「ばけばけ」公式インスタグラムより

NHK連続テレビ小説『ばけばけ』が、9月29日(月)から放送をスタートする。113作目となる今回は、明治時代の島根・松江を舞台に、怪談を愛する娘と外国人の夫が日々を歩んでいく物語。主演は高石あかり、夫役にはトミー・バストウ。さらに吉沢亮、北川景子、堤真一ら豪華キャストが共演する。

放送開始を目前に控えた本記事では、第1話のあらすじと作品の魅力を紹介する。

 

 

第1話あらすじ 父・司之介の決意から始まる物語

物語の幕が開くのは、明治のはじめ。松江藩士の家に生まれた少女・松野トキ(幼少期:福地美晴)は、父・司之介(岡部たかし)、母・フミ(池脇千鶴)、祖父・勘右衛門(小日向文世)と共に暮らしている。

かつて松江藩の上級武士だった誇りは、時代の流れとともに崩れ去った。収入を失った一家は薄暗い土間で囲炉裏の火を囲み、質素な食事を分け合う暮らしを強いられていた。

「この世はうらめしい……」
そう嘆きながらも、父・司之介は娘だけは良い暮らしをさせたいと一大決心を固める。その想いが、やがてトキの未来を大きく切り拓くことになる。

初回では、貧しいながらも家族が寄り添い、時に笑い合いながら暮らす様子が丁寧に描かれる。司之介の決意は、後に外国人の青年・レフカダ・ヘブン(トミー・バストウ)との出会いへとつながる大きな布石となる。

 

モデルは小泉八雲と妻セツ 史実を大胆に再構成

『ばけばけ』の物語は、文豪・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)とその妻セツをモデルにしている。八雲は『耳なし芳一』『雪女』などの怪談文学で知られる人物。妻セツは松江の士族の娘で、異国の夫を支え続けた。

ドラマでは、二人の史実をベースにしながらも大胆に再構成。登場人物名や出来事を変え、フィクションとして描かれる。脚本を手がけるのは、NHK『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』(第30回橋田賞受賞)のふじきみつ彦。日常の何気ない瞬間をユーモラスに切り取る作風で、今回の物語にも「笑い」と「うらめしさ」が絶妙に同居する。

 

豪華キャスト陣 高石あかり、吉沢亮、北川景子らが集結

ヒロイン・松野トキを演じるのは、オーディションで選ばれた高石あかり。朝ドラ初出演ながら堂々とした存在感を放つ。トキの夫となるヘブン役は、同じく初出演のトミー・バストウ。

さらに、トキの父・司之介に岡部たかし、母・フミに池脇千鶴、祖父・勘右衛門に小日向文世。親戚役で堤真一と北川景子も登場し、松野家を取り巻く人間模様が描かれる。

また、吉沢亮が演じる英語教師・錦織友一は、夫婦に大きな影響を与える重要人物。遊女のなみ(さとうほなみ)、お見合い相手・山根銀二郎(寛一郎)ら多彩な登場人物が物語を彩る。

そして注目すべきは、“2匹の存在”。蛇と蛙を演じるのは阿佐ヶ谷姉妹。人物紹介図に「トキとヘブンを見守る」と書かれた彼女たちが、どんな役割を担うのかも気になるポイントだ。

 

島根・熊本のロケ地と物語の舞台

『ばけばけ』の舞台となるのは、島根県松江市と熊本県。いずれも小泉八雲ゆかりの地である。

松江では、宍道湖に沈む夕日や松江城下の情緒ある町並みが撮影に使われている。石畳を歩く下駄の音、町家の縁側に差し込む光など、現地の風景がそのまま物語に息づく。視聴者にとっては「明治の松江」を疑似体験できる映像が散りばめられているのだ。

一方、熊本は小泉八雲が後年を過ごした土地。熊本城下の活気ある商人の町や、緑豊かな阿蘇の風景がロケ地として採用されている。物語が進むにつれ、夫婦の新たな生活の舞台として描かれ、島根と熊本をまたぎながら二人の人生が重ねられていく。

 

小泉八雲旧居との関連

松江市には、今も小泉八雲旧居が保存されている。明治24年から約1年間、八雲とセツが実際に暮らした家で、庭には八雲が愛したという小さな池や草木が広がる。書斎の窓からは松江の町並みを見渡すことができ、ここで『怪談』の着想を得たとも伝わっている。

『ばけばけ』ではこの旧居が直接登場するわけではないが、美術セットや撮影場所の随所にその面影が感じられる。史実を知ったうえでドラマを観れば、細部に込められたオマージュを見つける楽しみも増すだろう。

 

制作発表会見の雰囲気とキャストの言葉

9月8日に行われた制作発表会見では、ヒロイン役の高石が「幼いころから朝ドラに出るのが夢だった」と笑顔で語った。撮影現場では真剣なシーンで岡部たかしが笑わせてくる“うらめしい”エピソードも披露され、和やかな雰囲気に包まれた。

吉沢亮は「人の温かさを感じる、心温まる作品」と紹介し、「スキップするだけの回もあるんです。でもそれが好きだった」と脚本のユニークさを強調。制作統括の橋爪國臣氏も「これまでの朝ドラとは一味違うテイストで作っている」と語った。

 

主題歌と演出の仕掛け 曜日ごとに変わる歌詞

物語を彩る主題歌は、男女デュオ・ハンバート ハンバートの「笑ったり転んだり」。曜日ごとに歌詞のパートを変える仕掛けが施され、毎日の放送で少しずつ違った響きを楽しめる。

オープニング映像には写真家・川島小鳥が撮影した夫婦写真が使われ、作品のテーマである「何気ない日常の愛しさ」を表現している。

 

“うらめしくもすばらしい”物語の幕開け

『ばけばけ』初回では、明治の松江で没落士族の娘として生まれたトキと、その家族の暮らしが描かれる。父・司之介の一大決心が物語の出発点となり、やがて外国人の夫ヘブンとの出会いへとつながっていく。

テーマは「この世はうらめしい。けど、すばらしい。」。現代にも通じる人の心の陰影を、ユーモラスに、そして温かく描き出す新しい朝ドラ体験が始まる。島根・熊本という二つの土地と、小泉八雲旧居の記憶が重なり合いながら、夫婦の物語は進んでいく。

 

Tags

ライター:

広島県在住。福岡教育大学卒。広告代理店在職中に、経営者や移住者など様々なバックグラウンドを持つ方々への取材を経験し、「人」の魅力が地域の魅力につながることを実感する。現在「伝える舎」の屋号で独立、「人の生きる姿」を言葉で綴るインタビューライターとして活動中。​​https://tsutaerusha.com

関連記事

タグ

To Top