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「GO little by little」鳥丸寛士容疑を直撃 未成年所属アイドルへの“衝撃わいせつ疑惑”と芸能界に蔓延る闇

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芸能事務所「GO little by little」代表
烏丸容疑者 「GO little by little」公式サイトより

芸能事務所の代表が、アイドルの夢を食い物にした疑いだ。事務所「GO little by little」を率いる鳥丸寛士容疑者(39)が、当時18歳未満の所属女性アイドルに対し、ホテルなどでみだらな行為を繰り返したとして逮捕された。フジテレビ系FNNの報道によれば、口実は“写真撮影”、被害申告は「15歳の頃から」──。今回は同事務所の実像や所属タレント、そして過去に起きた同様の事件を振り返りながら、業界の根深い構造的問題を検証する。

 

事件の全容──“相談”から“ホテル番号だけ”へ

警視庁に児童福祉法違反の疑いで逮捕されたのは「GO little by little」代表・鳥丸寛士容疑者。捜査関係者によると、2021年4月から2022年10月にかけて、未成年と知りながら少なくとも12回にわたり、都内ホテルでわいせつな行為を繰り返したとされる。

女性は14歳で事務所に所属。15歳の時に「相談がある」と呼び出されたレンタルルームで初めて被害を受けたという。その後も「ファンに販売する写真を撮ろう」と口実をつけて呼び出し、徐々に行為はエスカレート。最終的にはホテルの部屋番号だけを一方的に送りつける形に変わっていった。

女性は2025年に警察へ相談し、「断ればアイドルを続けられないと思った」「ホテルに呼ばれるのがつらかった」と悲痛な胸の内を語った。被害は2025年2月ごろまで続いていたとされ、約5年にわたる長期の加害だった可能性が高い。

 

所属タレントと事務所の実像

「GO little by little」は2017年に設立され、「楽しいことを自分でしちゃえばいいんだ!」をスローガンに掲げる。公式サイトでは、代表の鳥丸容疑者が「一から『価値のあるモノ』にしていきましょう」と理念を語り、若手アイドルの育成に力を入れてきた。

所属タレントには、神埼琉奈、櫻城姫奈、一色里歌子、坂咲なな、高橋みあ、長津由衣、らむね、犬飼ねこ などの名前が並ぶ。グループとしては「百鬼乙女」「Youぱーむ」などが活動を展開している。

ただし、本件の被害者がこれらのタレントと一致するかは明らかにされていない。所属者の名前は公式発表の引用であり、事件との関与は一切報じられていない点に留意すべきだ。

 

容疑者の供述と“よくあること”論

取り調べに対し鳥丸容疑者は、行為の一部を認めながらも「真剣交際のつもりだった」「業界では運営とアイドルが交際することはよくある」と供述している。だが、未成年との関係において「立場の不均衡」が存在することは明白であり、児童福祉法違反の疑いは免れない。

“よくあること”との言い訳は、逆に業界の構造的問題を示すものでもある。地下アイドルや小規模プロダクションでは、運営者が選抜や出演枠を一手に握ることが多く、未成年タレントにとって拒否権を行使することは極めて難しい。ファンの支持や活動継続のために沈黙を余儀なくされるケースは少なくない。

 

過去の同型事件──運営×未成年の危うさ

今回の事件を特異な例と片付けることはできない。過去にも同様の構図で逮捕に至った事案がある。

2023年には芸能マネジメント会社代表・星野友志容疑者が、未成年所属タレントに対して200回以上のわいせつ行為を繰り返した疑いで逮捕された。文春オンラインが報じたこの事件も「代表×未成年メンバー」「長期反復」という点で酷似している。

また、同年には“メンズ地下アイドル”メンバーが未成年ファンにわいせつ行為を行ったとして逮捕された例もあり、立場の優位性を利用した加害の危険性が広く存在していることが分かる。

さらに歴史を遡れば、ジャニーズ事務所の創業者ジャニー喜多川氏による性加害問題が最大規模の事例として記録されている。被害申告は数百件に及び、2023年の独立調査チーム報告書によって公式に認定された。業界全体が抱える構造的リスクを象徴する事件である。

 

求められる制度改革と防波堤

「GO little by little」の事件は、業界の“弱点”をあらためて突きつけた。選抜権を一人の代表が独占し、未成年タレントを密室に呼び出せる構造自体が危険を生む。対策としては、

①未成年タレントとの1対1接触禁止、②撮影や面談時の第三者同席、③外部の通報窓口設置、④保護者・学校との定期的な三者同意、⑤通話・メッセージ履歴の保存と監査──が不可欠だろう。

ファンにとっても、アイドルの夢を支える活動が搾取や加害と隣り合わせであった現実は衝撃的だ。今回の事件をきっかけに、芸能事務所のガバナンスを強化し、未成年タレントの保護を最優先にした制度改革が急務となっている。

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ライター:

千葉県生まれ。青果卸売の現場で働いたのち、フリーライターへ。 野菜や果物のようにみずみずしい旬な話題を届けたいと思っています。 料理と漫画・アニメが大好きです。

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