
北関東の要衝である栃木県は、電子材料や精密機器、住宅関連、食品・外食といった多様な分野が集積し、観光圏と首都圏・東北圏を結ぶ産業軸を形成してきた。技術力を武器に世界市場を開拓する製造業と、地場発祥の小売・外食チェーンが並び立ち、地域金融がそれを支える構造が浮かび上がる。本稿は決算短信・有価証券報告書など一次資料のみを突合し、連結売上高(金融は経常収益)を基準に“県内に本社(登記本店)を置く企業”20社で作成した最新ランキングだ。
20位 北関東綜合警備保障(宇都宮市) 売上 約111憶5,300万円〈2024/3〉
名門ポイント:警備・セキュリティ事業を展開し、交通誘導・施設警備・機械警備を提供する企業だ。イベント会場や建設現場における交通誘導は、円滑な社会活動に不可欠な役割を果たしている。
また、機械警備では、センサーとオンラインシステムを連携させ、異常発生時に迅速な対応を可能にしている。これにより、個人宅から大規模施設まで、あらゆる場所で高度なセキュリティを確保している。
単なるサービス提供にとどまらない。災害時には、地域社会と連携して緊急事態に対応するなど、社会基盤を支える企業としての責任を果たす。この使命感が、顧客からの揺るぎない信頼につながっている。全国に広がる拠点網は、地域を越えた広範なサービス提供を可能にし、事業基盤をさらに強固なものにしている。
19位 Mipox(鹿沼市) 売上 111億7,200万円〈2025/3 連結〉
名門ポイント:研磨材および受託研磨を専門とする材料メーカーとして、幅広い産業で独自の地位を築いている。半導体やハードディスクドライブ(HDD)といった高度な技術を要するハイテク分野において、高品質な表面仕上げを実現するために不可欠である。これらの分野では、ミクロン単位の精密な研磨技術が求められ、このメーカーが持つ技術力が高く評価されている。
一方で、事業はハイテク分野に留まらない。自動車部品や金属加工など、より広範な一般研磨の分野でも製品を展開している。これは、培ってきた研磨技術を多角的に応用することで、特定の産業動向に左右されない事業基盤を確立する戦略を示している。
長年にわたる研磨技術の研究開発と、多様な産業ニーズに応える柔軟な事業展開が、この企業の成長を支えている。
18位 仙波糖化工業(真岡市) 売上 187億100万円〈2025/3 連結〉
名門ポイント:食品素材の製造を手掛ける老舗メーカーである。カラメルや乾燥製品といった主力製品は、食品・飲料メーカーを主要な顧客とするBtoB(企業間取引)事業で高い比率を占める。これにより、安定した収益基盤を確立している。
同社の強みは、長年培ってきた乾燥技術と着色技術にある。この技術は、飲料、調味料、デザートといった幅広い分野に活用されており、製品の付加価値を高める上で重要な役割を果たしている。
国内市場での地位を固めつつ、海外での事業展開も積極的に進めている。独自の技術を活かした製品の用途拡大を国内外で推進することで、新たな市場を開拓し、成長の機会を追求している。安定した事業基盤と、常に新しい可能性を探る姿勢が、この企業の持続的な成長を支えている。
17位 ムロコーポレーション(宇都宮市) 売上 225億9,000万円〈2025/3 連結〉
名門ポイント:自動車向け金属・樹脂部品を製造する企業である。同社の事業は、自動車産業のサプライチェーンにおいて重要な位置を占めている。
足元では、自動車メーカーの生産調整の影響を受け、需要が一時的に変動している。しかし、この企業は、金属加工から樹脂成形、そして最終的な組立まで、製造工程を一貫して自社で対応できる体制を確立している。この包括的な生産能力は、顧客の多様な要求に柔軟に応じることを可能にし、安定した取引関係の基盤となっている。
現在、自動車の生産が回復に向かう局面において、これまでの対応力を武器に巻き返しを図っている。一貫生産体制という強みを活かし、市場での存在感を再び高めようとしている。
16位 滝沢ハム(栃木市) 売上 280億8,800万円〈2025/3 連結〉
名門ポイント:食肉や加工食品を主力とする老舗メーカーである。長年にわたり、ハムやソーセージ、ベーコンといった製品を通じて、日本の食卓に貢献してきた。安定した供給体制と品質管理が、消費者からの信頼を支えている。
近年、原材料価格の高騰という厳しい経営環境に直面している。この課題に対応するため、価格改定を適切に進めるとともに、生産ラインの効率化を徹底し、コスト削減に努めている。これは、企業収益を確保し、事業の持続可能性を高めるための重要な取り組みである。
また、時代のニーズに応じた製品開発も積極的に行っている。惣菜やチルド食品のラインアップを拡充することで、多様化する食生活に対応し、新たな収益の柱を築いている。こうした製品は、共働き世帯の増加や簡便調理への需要の高まりを捉えたものであり、市場での存在感を高めている。
老舗としての伝統を守りつつ、変化する市場環境に適応する柔軟な経営姿勢が、この食品メーカーの今後を支えていくだろう。
15位 マニー(宇都宮市) 売上 285億1,300万円〈2024/8 連結〉
名門ポイント:医療機器分野に特化した専業メーカーである。外科手術で用いられる縫合針や、歯科治療に不可欠な器具といった高付加価値製品の製造に焦点を当てている。特に、髪の毛よりも細いレベルでの微細加工技術は、この企業の技術力の象徴であり、高精度が求められる医療現場からの信頼を確固たるものにしている。
事業は、国内に留まらず、海外市場で大きな存在感を示している。製品の品質と技術力が国際的に高く評価され、売上に占める海外比率が高い。このグローバルな事業展開は、特定の市場変動に左右されない安定した経営基盤を築いている。
継続的な研究開発への投資を通じて、革新的な医療機器を生み出し続けている。微細加工技術という独自の強みを武器に、世界の医療の発展に貢献する役割を担っている。
14位 カンセキ(宇都宮市) 売上 365億5,200万円〈2025/2〉
名門ポイント:ホームセンターとアウトドア専門店を運営する流通企業として、地域に根ざした事業を展開している。この企業は、日用品から専門的な資材まで幅広い商品群を揃えることで、消費者の多様なニーズに対応してきた。
特に、ホームセンター事業で培った地域密着型の品揃えは、近隣住民の暮らしに寄り添うことで強固な顧客基盤を築いている。それに加え、アウトドア専門店「WILD-1」の運営では、専門性の高い品揃えと接客を強みとし、アウトドア愛好者から高い支持を得ている。
経営面では、収益性の改善と既存店舗の強化に注力している。効率的な店舗運営やマーケティング戦略の見直しを進めることで、売上を再び増加基調に戻しつつある。これは、単なる価格競争に頼らず、商品やサービスの付加価値を高めるという経営姿勢の表れだ。
生活基盤を支えるホームセンター事業と、趣味を深めるアウトドア専門店事業の二つの柱が、この企業の安定した成長を支えている。
13位 大日光・エンジニアリング(日光市) 売上 389億6,000万円〈2024/12 連結〉
名門ポイント:回路設計から電子部品の実装、さらには完成品の組み立てまでを一貫して請け負う受託設計生産事業を主軸としている。この包括的な体制により、顧客企業の様々な要求に柔軟に対応することを可能にしている。
事業領域は多岐にわたり、光学機器や関連製品の受託生産、実装技術を生かした生産請負、そして電源開発など、幅広い分野で技術力を発揮している。特に、自動車や産業機械向けの電装組立では、多品種少量の生産体制を強みとし、多様なニーズに応えることで、顧客からの信頼を確固たるものにしている。
絶えず変化する市場環境において、複数の事業を持つことで安定した経営基盤を築いている。モノづくりに対する理念を掲げ、顧客の課題解決を追求する姿勢が、この企業の成長を支えている。
12位 レオン自動機(宇都宮市) 売上 392億1,400万円〈2025/3 連結〉
名門ポイント:食品製造機械の分野で独自の地位を築いている専門メーカーである。このメーカーは、生地であんこなどを包む「包あん機」で世界的なシェアを誇ることで知られる。これは、世界で初めて饅頭やクロワッサンといった食品の自動成形を可能にした技術であり、日本の食文化にとどまらず、各国の食品製造に革命をもたらした。
この技術は、和菓子や中華まん、パンといった多様な食品の製造において、品質の安定化と生産効率の向上に大きく貢献してきた。
事業は、単に機械を販売するだけではない。海外への積極的な事業展開を進め、日本食をはじめとする各国の食文化の普及を支えている。さらに、機械のメンテナンスや部品供給といったアフターサービスにも注力し、継続的な収益を生み出す「ストック型ビジネス」を拡大してきた。これにより、一時的な機械販売に依存しない、安定した経営基盤を確立している。
食品製造における省人化は、今後の市場でさらに重要性を増すテーマだ。時代のニーズを捉えた高機能な機器を開発することで、国内外の食品産業の発展に不可欠な存在であり続けている。
11位 栃木銀行(宇都宮市) 経常収益 450億8,700万円〈2025/3 連結〉
名門ポイント:栃木県を主たる営業基盤とする地方銀行である。長年にわたり地域経済に深く関わり、中小企業や個人事業主、そして一般顧客から厚い信頼を獲得してきた。その事業は、特定の地域に特化することで、きめ細やかな金融サービスを提供してきた点に特徴がある。
昨今の金利環境の正常化は、収益構造に追い風となっている。貸出金と預金の間から生じる資金利益が改善し、経営の安定に貢献している。これは、金融機関本来の収益力が回復しつつあることを示している。
また、収益源の多様化にも力を入れている。投資信託や保険商品など、資産形成をサポートする金融商品の販売を強化することで、手数料収益を伸ばしてきた。これは、顧客の資産運用ニーズに応えるとともに、収益基盤をより強固なものにする戦略だ。
伝統的な銀行業務の堅実な運営に加え、時代の変化に対応した新たな収益の柱を確立することで、これからも地域経済の発展に貢献していくだろう。
10位 グランディハウス(宇都宮市) 売上 539億6,000万円〈2025/3 連結〉
名門ポイント:戸建住宅を主力とする住宅メーカーとして、地域社会に深く根ざした事業を展開している。この企業は、分譲住宅と注文住宅の両方を手掛けることで、多様な顧客ニーズに対応してきた。特に、土地の仕入れから企画、設計、施工、販売、さらにはアフターサービスに至るまで、全てを一貫して自社で管理する体制を構築している点が特徴だ。この体制により、品質管理を徹底し、同時に事業の効率性を高めている。
近年は、省エネルギー仕様の住宅開発に力を入れている。高断熱や高気密性能を備えた住宅を提供することで、環境負荷の低減に貢献するとともに、光熱費を抑えたいという消費者の関心に応え、他社との差別化を図っている。この戦略は、顧客に付加価値を提供し、販売競争力を高める上で重要な要素となっている。
引渡し戸数の増加が、直近の業績を大きく押し上げた。これは、市場の需要を的確に捉え、生産体制を強化してきた結果といえる。安定した事業基盤と、時代に合わせた製品戦略が、この住宅メーカーの成長を支えている。
9位 元気寿司(宇都宮市) 売上 674億7,200万円〈2025/3 連結〉
名門ポイント:回転寿司チェーンとして国内外で事業を展開している。国内の店舗では、セルフオーダーシステムや高速レーンを導入することで、接客や厨房の業務を効率化し、省人化を推進してきた。これにより、人件費を抑制しつつ、顧客に安定したサービスを提供することを可能にしている。出店と既存店のリニューアルの両面から売上を伸ばしており、国内市場での競争力を維持している。
海外市場の成長も目覚ましい。アジアを中心に、現地のニーズに合わせたメニュー開発や店舗運営を進め、日本の食文化を広める役割を担っている。特に、テクノロジーを活用した効率的な店舗モデルは、海外でも高く評価され、事業拡大の大きな原動力となっている。
この企業は、日本の伝統的な食文化と最新のテクノロジーを融合させることで、国内外の顧客に新たな食体験を提供し、さらなる成長を目指している。
8位 TKC(宇都宮市) 売上 752億1,900万円〈2024/9 連結〉
名門ポイント:会計や税務分野に特化した情報サービス企業である。事業の核は、税理士や公認会計士、そして地方公共団体向けに提供するクラウドサービスにある。これらのサービスは、会計業務や税務申告、さらには行政手続きを効率化する上で不可欠なツールとなっている。
SaaS(Software as a Service)という形態で提供されるサービスは、継続的な利用料によって安定した収益を生み出す「ストック型ビジネス」を確立している。このビジネスモデルは、市場の変動に左右されにくい強固な経営基盤を築いている。
特に、頻繁な法制度の改正に迅速に対応し、サービスを更新する能力は、同社の大きな特長である。これにより、顧客は常に最新かつ正確なシステムを利用でき、その信頼性を高めている。この取り組みが、継続的な成長を支えている。日本経済を支える会計・税務の専門家や自治体の業務をITで支え、社会インフラとしての役割を果たしている。
7位 ナカニシ(鹿沼市) 売上 770億4,144万円〈2024/12 連結〉
名門ポイント:精密回転機器の分野で世界的に知られるメーカーである。主力の歯科用ハンドピースでは、高速かつ高精度な回転技術を強みとし、世界市場で高いシェアを誇る。同社の製品は、歯科治療の効率と安全性を高める上で不可欠な存在であり、その技術力は国内外の歯科医師から厚い信頼を得ている。
長年培ってきた高精度スピンドル技術を応用し、航空機部品や自動車部品の加工、さらには医療機器やロボット産業といった多様な工業分野への進出を積極的に進めている。この事業多角化は、特定の市場変動に左右されない強固な経営基盤を構築する上で重要な戦略となっている。
精密加工技術と、それを支える研究開発への継続的な投資が、このメーカーの成長を支えている。高付加価値な製品を世界に供給することで、産業界の発展に貢献し続けている。
6位 東京鐵鋼(小山市) 売上 825億9,300万円〈2025/3 連結〉
名門ポイント:鉄筋用棒鋼の生産を主軸とする電炉メーカーである。建築物の基礎となる鉄筋を、鉄スクラップから再生産する電炉事業を核としている。この事業は、資源の有効活用に貢献する点で、循環型社会の構築に重要な役割を担う。
特筆すべきは、単なる量産にとどまらない経営戦略だ。高強度・高耐震性を備えた鉄筋など、付加価値の高い製品の開発と拡販に注力してきた。こうした製品は、超高層ビルや大規模インフラといった、高い品質が求められる建設現場で広く採用されている。この取り組みは、収益性の向上に直結している。
国内の建設需要が変動する中にあっても、安定した生産体制を維持し、高品質な鉄筋を供給し続けている。これは、社会基盤を支える企業としての責任を果たすものであり、顧客からの信頼を確固たるものにしている。市場のニーズに応えながら、常に技術革新を追求する姿勢が、この企業の存在感を強めている。
5位 藤井産業(宇都宮市) 売上 961億円〈2025/3 連結〉
名門ポイント:電設資材や住宅資材を専門に扱う商社として、堅実な事業展開を続けてきた。再生可能エネルギー関連事業に力を入れ、太陽光発電や蓄電池システムといった分野での案件増加が、売上を押し上げる要因となっている。これは、社会のエネルギーシフトという大きな潮流を捉えた、的確な経営判断によるものだ。
また、資材の販売と並行して、工事事業との一体運営を進めている。資材の提供から施工までを一貫して手掛ける体制を確立することで、顧客に対する利便性を高め、事業の付加価値を向上させている。この戦略は、資材販売と工事の両面から収益機会を創出し、経営基盤を一層強固なものにしている。
地域に根差した営業活動を通じて、顧客との間に深い信頼関係を築き上げてきた。再生可能エネルギーという新たな柱を加え、工事事業との相乗効果を高めることで、市場での存在感を増していくだろう。
4位 デクセリアルズ(下野市) 売上収益 1,103億9,000万円〈2025/3 連結〉
名門ポイント:電子部材に特化した専業メーカーとして、国内外の市場で存在感を示している。液晶パネルの接続に不可欠な異方性導電膜(ACF)や、ディスプレイの表面保護に用いられる光学ハードコート材といった高機能製品を主力としている。これらの部材は、スマートフォンやタブレット端末の進化に不可欠であり、世界の電子機器産業を下支えしている。
事業はスマートフォン分野に加えて、自動車市場にも拡大している。車載ディスプレイの大型化や高機能化に伴い、製品に対する需要は増加傾向にある。こうした市場の需要を的確に捉え、技術革新を続けることで、グローバルな事業展開を加速させてきた。
絶え間ない技術開発と製品の高品質が、多くの世界的メーカーからの信頼を獲得している。デクセリアルズは、ニッチな電子部材分野で世界的な競争力を持ち、次世代の電子機器や自動車産業の発展に貢献する企業として、その役割をさらに広げていくだろう。
3位 足利銀行(宇都宮市) 経常収益 約1,274億円〈2025/3〉
名門ポイント:めぶきフィナンシャルグループの中核行として、県内最大規模の預貸金残高を維持し、強固な営業基盤を誇る。
従来の銀行業務を超え、地元企業の経営課題解決を目的としたソリューション提供に注力している。事業承継やM&A、ビジネスマッチングといった多岐にわたる分野で専門的な知見を発揮し、企業の持続的成長をサポートする。これは、収益源を多様化し、地域経済の活性化に貢献するというこの銀行の明確な戦略の一環だ。
また、個人顧客へのサービスも抜かりがない。資産運用や資産形成に関する相談体制を強化し、専門知識を有する行員が顧客一人ひとりのライフプランに応じた助言を行う。デジタル化への対応も進めており、利便性の高いオンラインサービスの拡充により、顧客との接点を拡大している。
広域にわたる店舗網とグループの総合力を活かした多角的な事業展開が、この銀行の揺るぎない存在感を支えている。地域経済のインフラとして、この銀行の役割は今後も重要性を増すだろう。
2位 コジマ(宇都宮市) 売上 2,698憶6,800万〈2024/8〉
名門ポイント:家電量販店として全国的な展開を図る流通企業である。グループ内の連携を強化することで、仕入れの効率化を徹底し、競争力のある価格を維持してきた。この経営戦略は、激化する家電量販市場において、安定した事業基盤を築く上で重要な要素となっている。
また、実店舗と電子商取引(EC)の連携を深く進めている点も特筆すべきだ。顧客はオンラインストア「コジマネット」で商品の情報を確認し、店舗の在庫状況を把握できる。これにより、関心のある商品を事前に調べた上で、実店舗に足を運び、専門的な販売員の助言を得てから購入するといった、円滑な購買行動が可能となっている。
地域に密着したサービスを重視し、顧客一人ひとりのニーズに応える丁寧な接客を特長とする。家電製品の販売に留まらず、リフォームや太陽光発電システムの提案など、暮らし全体をサポートする事業へと領域を拡大している。こうした多角的な事業展開が、顧客からの信頼を獲得し、同社の成長を支えている。
1位 カワチ薬品(小山市) 売上 2,878億1,600万円〈2025/3 連結〉
名門ポイント:ドラッグストアチェーンとして北関東を中心に事業を拡大してきた。このチェーンの事業形態は、郊外の幹線道路沿いに出店する大型店舗に特徴がある。医薬品や化粧品はもちろん、生鮮食品や日用品まで幅広い商品を揃えた「メガ・ドラッグストア」という総合型店舗を強化することで、消費者の日常的な買い物を一箇所で済ませる利便性を提供してきた。
調剤薬局を併設する店舗も多く、地域の医療インフラとしての役割も担う。薬剤師による専門的な健康相談や、処方箋の受け付けは、地域住民の健康維持に貢献している。単なる小売業にとどまらず、生活の基盤を支える存在として、地域社会に深く根付いた経営を進めている。
広大な駐車場を備えた大型店舗は、自動車社会のニーズに合致し、集客力を高める要因となっている。医薬品から食品までを扱う独自の業態は、消費者にとっての生活インフラとして機能している。
総評
栃木県は医療・電子材料、自動車部品、住宅・流通、地域金融の4分野が中核をなす。医療・電子材料ではナカニシ、MANI、デクセリアルズ、Mipoxが技術革新を牽引し、世界市場でのプレゼンスを高める。自動車部品ではムロコーポレーションや大日光・エンジニアリングが供給網を支え、材料分野では藤井産業が再エネ関連で存在感を強める。住宅・流通ではカワチ薬品、コジマ、カンセキ、グランディハウスが生活インフラとして定着。金融は足利銀行・栃木銀行がDXとコンサルティングで新たな付加価値を生み出す。今後は半導体関連需要や省エネ住宅、観光交通の回復が地域経済の成長を後押しするだろう。