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賃上げ最新動向まとめ 新卒就活生必見!初任給アップ情報も

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賃上げまとめ2025
DALL-Eで作成

物価高や人材不足を背景に、2025年も多くの企業が新卒の初任給を引き上げる動きを見せている。特に「初任給30万円以上」を提示する企業が増えており、就活市場における企業間の競争が激しさを増している。この記事では、各業界の主要企業がどの程度賃上げを実施するのかを一覧で紹介し、2025年の賃上げ動向を詳しく解説する。希望の企業や業界を選ぶ際の参考にしてほしい。

 

2025年の賃上げ動向のポイント

2025年の春闘に向けた動きが活発化する中、多くの企業が新卒初任給の引き上げを発表している。帝国データバンクの調査によると、企業の71.0%が新卒初任給を引き上げる方針を示しており、平均引き上げ額は9,114円にのぼる。特に「30万円以上の初任給」を提示する企業が増えているのが特徴だ。

また、物価高や人材不足が続く中で、企業側は優秀な人材確保のために賃上げに踏み切る動きが目立つ。特に金融やIT、建設業界では、初任給の引き上げ幅が大きい傾向にある。

【企業別】2025年の賃上げ情報一覧

◆ 商社

伊藤忠商事

2024年度の連結純利益計画(8800億円)を達成した場合、25年度の年収は24年度見込みに比べて年収を約10%増とするという。

丸紅

資源や食料、金融分野にも強みを持つ総合商社。グローバル職の初任給を2万5000円引き上げ。大卒は33万円、院卒は36万5000円に。引き上げは2026年4月から実施。

◆ 金融業界

三井住友銀行

国内大手メガバンク。2025年度は実質8%程度の賃上げを実施予定で、基本給を底上げするベースアップに加え、賞与や研修費の増額も行うという。2001年の合併以来、最高水準の賃上げ幅となる見込み。さらに、2026年4月入社の新卒社員の初任給は18%引き上げ、30万円に改定する。これは大手金融機関として初めて30万円台に到達する水準に。

東京海上日動

国内最大級の損害保険会社として国内外で幅広い保険事業を展開。2026年4月入社の大学新卒の初任給を学部卒で転居を伴う転勤に同意し、自らの本拠地以外での勤務になった場合は現在の月額約28万円から最大で約41万円に引き上げる予定。

明治安田生命

医療保険や年金分野に強みを持つ生命保険会社。2025年度は全国転勤のある採用枠の初任給を24万円から27万円に引き上げる。営業職員と内勤職員の給与は平均5%引き上げ、営業職員は4年連続、内勤職員は2年連続で5%以上の引き上げとなる。営業職員の賃金は2022年度から累計で15%以上上昇。

住友生命

創業100年以上の歴史を持ち、全国で約3万2000人の営業職員を抱える。営業職員の給与を平均5%以上引き上げる。健康増進型保険「バイタリティ」の顧客獲得数などの評価給を通じた賃上げで、物価高を背景に顧客サービスの強化を目指す。3年連続の賃上げとなる見込み。

日本生命

130年以上の歴史を持ち、全国に約5万人の営業職員を抱える日本生命は、営業職員を対象に約6%の賃上げを行う。実績に応じた成果給の積み増しや固定給の引き上げを行い、3年連続で高水準の賃上げを継続する見込み。また、2025年4月に入社する新卒社員の初任給を3万5000円引き上げ、27万6000円とする方針。初任給の引き上げは2年連続で、2023年4月と比べて6万5000円の増額となる。

SBIホールディングス

幅広い金融事業を展開し、FinTech事業や暗号資産にも強みを持つ。2025年4月より、初任給を30万円から34万円に引き上げる(13.3%引き上げ、年俸換算で408万円)。さらに、人事考課および360度評価で平均以上の評価を得た従業員の給与を平均10%引き上げる。入社3年目までの新卒社員の給与テーブルも10%引き上げ。

りそな銀行

都市銀行として幅広いサービスを展開し、地域密着型の店舗運営にも力を入れている。2026年4月からの新入社員の初任給を28万円に引き上げる。上げ幅は2万5000円。専門人材にはスキルに応じて初任給を30万円超にする仕組みも導入する。10ある応募コースのうち、「ソリューション」「IT企画」「データサイエンス」などの専門コースが対象となる。

富国生命

全国に広がる営業拠点と、堅実な経営基盤が特徴。営業職員の給与を19.7%引き上げ、固定給を7.1%、成果に応じた比例給を12.6%上げる。内勤社員の賃金も平均8.6%引き上げる方針。

◆ 建設・不動産業界

大和ハウス

住宅建設のリーディングカンパニー。2025年4月入社の新卒社員の初任給を10万円引き上げ、25万円 → 35万円に。大学院卒は26万2000円から36万2000円、高専・専門学校卒は23万2000円から33万2000円に引き上げる。正社員約1.6万人の月例給与を平均23.5%(約9万2945円)引き上げ、年収で約10%の賃上げを実施する。

積水ハウス

住まいの設計・建設で国内トップクラス。2025年4月入社の新卒社員の初任給を25%引き上げ、30万円に引き上げる。さらに、総合職の全社員の月給を平均18%引き上げる。

オープンハウス

都市型住宅の分譲販売が強みの企業。2025年4月入社の新卒社員の初任給を3万円引き上げ、33万円 → 36万円に。営業職や建築技術職などの総合職が対象で、年収は初年度から500万円超が見込まれる。事務総合職の初任給は2024年4月に2万円引き上げ済み。新入社員以外の賃上げも検討中とのこと。

大成建設

国内有数の総合建設会社。4年連続で賃上げを行い、2025年4月入社の総合職の大卒初任給を30万円に引き上げる。引き上げ幅は前年度から2万円で、前年の1万5000円より5000円増額する。

西松建設

国内外でインフラ建設に強みを持つ建設企業。2025年4月入社の総合職の大卒初任給を3万5000円引き上げ、前年度比約13%高い30万円に引き上げる。増額は3年連続。2024年4月からの残業上限規制に対応し、基本給の一律のベースアップと定期昇給により平均10%超の賃上げを行う。

◆ 小売業界

 

アシックス

ランニングシューズやスポーツウェアで高い知名度を誇るメーカー。2025年4月入社の大卒新入社員の初任給を9%引き上げ、30万円に改定。大学院修了者は32万円とし、いずれも過去最高の引き上げ額に。

ファーストリテイリング(ユニクロ・GU)

世界的に展開するファッション小売大手。2025年3月以降に入社する新卒社員の初任給を3万円引き上げ、33万円にする。年収ベースでは約10%増の500万円強となる。さらに、入社1~2年目の新人店長の月収は2万円引き上げられ41万円となるそうで、年収は約730万円に達する見込み。

ノジマ

家電量販店を中心に展開する小売企業。2025年度の新入社員の初任給は、現行より1万円上乗せし、加えて現場手当を支給することで、大卒で30万円、大学院卒で31万3000円となる。また、全従業員を対象に月額1万円のベースアップを実施するほか、店舗やコールセンター勤務の社員には2025年4月から最大2万5000円の「現場手当」を支給する。

アイリスオーヤマ

家庭用品やLED照明など幅広く事業を展開する企業。2025年4月から正社員約4400人を対象に、約3.5%のベースアップを含む約5%の賃上げを実施する。賃上げ額はおおよそ1万3000円。

◆ メーカー

ソニーグループ

エレクトロニクス・ゲームなど多角展開する大手メーカー。2025年度から大卒の新卒社員の初任給を14%引き上げ、31万3000円に。大学院卒の初任給は34万3000円となる。さらに、冬のボーナスを段階的に廃止し、その分月給を増額することで、安定した収入を確保できるようにする方針。

三井化学

化学素材メーカーで世界的に事業を展開。2025年7月から新卒総合職の初任給を引き上げる。大卒は25万6000円から28万円(+9.4%)、修士了は27万8000円から30万2000円(+8.6%)、博士了は32万8000円から35万2000円(+7.3%)に増額する。2025年4月入社の新入社員も7月より引き上げの対象となる。

日本触媒

化学製品の開発・製造に強みを持つ企業。2025年4月から基本給の引き上げと定期昇給を合わせた約6.9%の賃上げを実施。基本給の引き上げは1万5000円で、3年連続の実施となる。新卒社員の初任給は大卒で27万800円、高卒で23万円に。

エア・ウォーター

産業ガスや医療機器など幅広く事業を展開する企業。2025年4月から、3年連続となる賃上げを実施し、組合員の月額給与を7000円引き上げることで、賃上げ率は6%以上となる。管理職の給与も平均3%引き上げる方針。新卒社員の初任給は大卒で27万円、大学院卒で29万円に増額し、物価上昇を踏まえた処遇改善を図る。

◆ 食品業界

 

アサヒビール

「スーパードライ」などの人気商品で知られ、国内ビール市場でトップクラスのシェアを誇る。2025年春に、基本給を約7%引き上げる方針を決定。ベースアップの実施は3年連続で、前年度の6%を上回る。

サントリーホールディングス

飲料や食品、外食事業を展開する大手メーカー。基本給を1万2000円引き上げ、大卒新入社員の初任給は29万円に。ベースアップの実施は3年連続で、サントリー食品インターナショナルを含め約8600人が対象。

サッポロビール

ビール業界の老舗で、プレミアムビール「エビス」をはじめとする高付加価値商品が強みのサッポロビール。2025年4月入社の新卒社員の初任給は1万5000円引き上げ26万円に。賃上げ率は6.4%で、ベースアップは3年連続の実施。管理職や非正規雇用社員を含む約2400人が対象となる。2024年の1万2000円を上回り、過去最高水準の引き上げ幅に。

味の素

「ほんだし」や「Cook Do」などの家庭向け調味料で知られ、世界的に展開する食品メーカー。2025年4月より、大卒初任給を1万6000円引き上げ、27万5000円に。賃上げ率は6%で、1人当たりの平均賃上げ額は2万4000円超。3年連続で6%相当の賃上げを実施し、正規雇用者に加え、非正規雇用社員に対しても物価上昇を上回る賃上げを行う方針。

モスフードサービス

「モスバーガー」を展開し、こだわりの食材と品質の高さで支持を集める。2025年4月に新卒社員の初任給を7500円引き上げ、24万7500円に。2年連続のベースアップを実施し、定期昇給と合わせた賃上げ率は平均5%となる。

◆ 資源・エネルギー業界

東北電力

東北地方を中心に電力供給を行う大手電力会社。2025年4月入社の新卒社員の初任給は1万6000円引き上げ、24万円に。学歴別での引き上げ幅は9000〜2万2000円で、最大10%の引き上げとなる。初任給の増額は2024年度に続き2年連続。

まとめ

2025年の賃上げ動向は、企業選びの重要な判断材料となる。特に、給与の高さだけでなく、入社後の昇給制度や福利厚生もチェックすることで、より良いキャリア選択が可能になるだろう。賃上げ企業の情報を活用し、将来のキャリアに役立ててほしい。

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ライター:

金融機関と不動産会社での勤務経験を経て2014年より金融関係や不動産関係を中心としたフリーライターとして活動。金融関係をはじめ不動産やビジネスのジャンルを中心に執筆しています。

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