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採用後のミスマッチをなくせ。群馬・勝山電気工事が挑む常識破りの採用戦略

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有限会社 勝山電気工事
画像出典:勝山電気工事 プレスリリース

深刻な人材不足が続く電気工事業界において、群馬県高崎市の有限会社勝山電気工事が導入した独自の採用フローが注目を集めている。

「まず社長が語り、最後は社員が決める」という仕組みは、いかに入社後のミスマッチを防ぎ、若手チームの成長をもたらしているのか。AI時代に価値が高まる同業界の動向とともに、その戦略を紐解く。

 

電気工事業界は今「最も熱い業界」に

厚生労働省の発表(2025年6月)によると、電気工事士の有効求人倍率は3.81倍に達し、全職種平均の約3倍となっている。さらに経済産業省の予測では、2045年に第一種電気工事士だけで約2.4万人が不足するとされており、業界の人材不足は深刻だ。

その一方で、EV充電インフラや再生可能エネルギー、データセンターなどの需要は膨張し続けており、AIに代替されにくい現場技術職の価値は急騰している。海外ではこの潮流が「ブルーカラービリオネア(Blue-Collar Billionaire)」と呼ばれ、ForbesやCNBCでも特集が組まれるほどだ。日本国内においても、公共工事の設計労務単価が2012年比でプラス85.8%(2025年)に達し、工業高校生の求人倍率は31.9倍を記録している。「大卒=安定」の方程式が揺らぐ現在、電気工事という職人キャリアは、AI時代を見据えた有力な選択肢の一つになりつつある。

 

勝山電気工事の採用フロー 3つの常識破り

こうした背景の中、同社は通常の「応募→書類選考→人事面談→役員→内定」という採用の流れを根底から設計し直したという。

1.最初に会うのは社長
会社見学の場にまず社長本人が登場し、39年の歴史や会社の想い、社員への期待を直接語りかける。この想いに共感できた人物だけが次の選考へと進む。

2.専務と若手社員による双方向面接
続く面接は、専務と現場の若手社員が担当する。会社側からの一方的な審査ではなく、求職者からの質問も積極的に受け付け、双方が見極め合う場としている。

3.最終採用の判断権は現場社員
最も特徴的なのが、実際に一緒に働くのは自分たちだからという理由から、採用の最終ジャッジを面接に同席した現場社員に委ねている点である。

この採用戦略の導入以降、同社では入社後のミスマッチが大幅に減少したという。社長の熱意についていけない求職者は自然と辞退するため、面接の時点ですでに会社への共感度が高い人材が絞り込まれる。さらに、現場の社員が一緒に成長したいと認めた人物のみが入社することで、チームの一体感と成長スピードが明確に向上しているという。

求職者側にとっても、現場主導のプロセス自体が「採用に本気で向き合っている会社」という強いメッセージとして受け止められているようだ。

 

今後の展望——「面白い会社」であり続けるために

同社は2026年11月、創業家以外からの事業承継として、現専務の大西氏(36歳)が新社長に就任する予定だ。「人を信じ、任せる」というカルチャーを体現するこの決断を経て、若手中心のチームはさらなる規模拡大を目指している。

今後はSNSでの発信やカフェ事業(ple cafe)、インターンシップの受け入れなどを通じ、採用活動と地域をつなぐ取り組みを継続していく方針だ。なお、同社は現在も未経験・学歴不問で採用活動を行っており、SNS等を通じて職場の活気ある雰囲気を積極的に発信している。

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ライター:

Sacco編集・ライター。企業に直接出向く取材が中心。扱う記事はサステナビリティ、エンタメ関係が多め。

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