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さとうさおり都議を「叩け」と指示? 週刊文春佐藤翠記者の取材とXアカウントロックの謎

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元「女性セブン」記者・桜風涼が語る“文春報道の裏側”

さとうさおり都議、東京都HPより
さとうさおり都議、東京都HPより

東京都の特別会計で21年間にわたる消費税未申告が発覚した問題。その追及を行った無所属都議のさとうさおり氏が、週刊文春による“経歴詐称”報道の標的になったとされる件で、報道の裏側を知る人物が口を開いた。

語ったのは、元『女性セブン』記者の桜風涼氏だ。自身の動画で桜風氏は、「東京都側から“あいつを叩いてくれ”という話が持ち込まれたルートがあったのではないか」と推測。「編集部は経歴詐称が成立しないことを把握していたにもかかわらず、政治的な空気の中で“叩く前提”で動き出していた」と語った。

 

「都の職員ルート」が関与か “官報リーク”の構図に類似

桜風氏は動画の中で、「都庁の上層部というより、担当部局や職員レベルで報道側に話を持ちかけた可能性がある」とも示唆している。「都知事からの直接の指示というより、都内局の担当職員が“この議員を調べてほしい”と週刊誌記者に接触することは、現実的にあり得る構図だ。いわば“官報リーク”型の情報操作で、行政内部の不備を指摘した議員を逆に標的化するケースは過去にもあった」と桜風氏は述べた。

この構図は、中央省庁や地方自治体で度々指摘されてきた“報道誘導”の一形態と重なる。行政側が正式な記者クラブ会見ではなく、非公式なルートで特定メディアに情報を渡す――結果として、報道が「行政にとって都合の良いストーリー」を補強する方向に傾くという問題である。

今回のケースでも、都の特別会計の不備を追及したさとう都議が、その直後に経歴問題で批判記事を受けたことから、「内部からの報復的リークがあったのではないか」という見方が浮上している。

 

文春記者は佐藤翠氏 待ち伏せ取材の実態

桜風氏の証言によれば、報道を担当したのは**週刊文春の記者・佐藤翠(さとう・みどり)氏だった。佐藤氏は政治・行政関連の記事を多数手がけるベテラン記者で、これまで複数の議員・官僚を取材してきた経歴を持つ。

さとう都議は「イベント会場で待ち伏せされ、名刺を差し出された瞬間に“経歴詐称ではないか”と切り出された」と説明しており、動画内では当時のやり取りを再現。

「経歴の細部を突く質問だったが、真の目的は印象操作だったのでは」との見方を示した。

 

消費税未申告の本質は「監査体制の欠陥」

問題の根幹にあるのは、都の特別会計の会計処理である。2002年度から2022年度までの間、都営住宅や事業会計などで消費税が申告されておらず、税理士法人からも「過去分の申告義務あり」との指摘を受けていたにもかかわらず、都は2024年9月の期限まで申告を行わなかった。

さとう都議は「内部監査だけでは真相究明にならない」「外部監査法人や公認会計士による独立した検証が必要」と訴えている。

これに対して都側は「内部監査を実施中」「必要に応じて専門家を活用する」と繰り返すのみで、外部検証の具体的な計画には言及していない。

 

10月18日、Xアカウントがロック “報道攻撃の余波”か

この一連の騒動のさなか、10月18日未明にさとうさおり都議のX(旧Twitter)アカウントがロックされた。フォロワーからは「通報集中ではないか」「政治的報復に近い」との声が相次ぎ、X上では「#さとうさおり都議」が一時トレンド入りした。

アカウント凍結の理由についてはプラットフォーム側からの公式説明はなく、現時点で利用制限が継続している。

 

「メディア×行政」の癒着を問う

今回の問題は、単なる経歴報道やSNSトラブルにとどまらない。
メディアと行政の境界が曖昧になり、内部情報が「政治的に利用される」構図そのものが問われている。桜風氏は「政治権力とメディアの関係が、記者の自由な取材を歪めている。報道が行政の“補完装置”になってはならない」と警鐘を鳴らす。

今後、都の内部監査がどこまで透明性を確保できるか、そして報道側がどのように説明責任を果たすのかが焦点となる。

果たして真相は?

報道の自由と行政監視、そして政治的圧力。この3つが交差したとき、報道はどこに立つのか。
“天下の文春”が本当に行政の一部と化すことなどあり得るのか――。

だが、追及を行った直後に週刊誌が動き、SNSが封じられるという一連の経緯を見れば、さとう氏側の“見立て”にも妙なリアリティがある。真相の行方を決めるのは、今後の都の調査と、文春編集部自身の説明ではないだろうか。

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寒天 かんたろう

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ライター歴26年。月刊誌記者を経て独立。企業経営者取材や大学、高校、通信教育分野などの取材経験が豊富。

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