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ひろゆき、YouTube「ひろゆきと語る夜」で小泉進次郎陣営の“ステマ問題”直撃 自民党総裁選に波紋

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ひろゆき、YouTube「ひろゆきと語る夜」で小泉進次郎陣営の“ステマ問題”直撃 自民党総裁選に波紋
ひろゆき Youtubeより

自民党総裁選のYouTube討論番組「ひろゆきと語る夜」で、ひろゆき氏が小泉進次郎氏陣営の“ステマ問題”に切り込み、候補者全員の対応を引き出した。議論は選挙戦の行方を左右しかねない展開となった。

 

討論冒頭、ひろゆきが“ステマ問題”を突く

9月27日に配信されたYouTube番組「ひろゆきと語る夜 #変われ自民党 日本の未来を語れ!」では、自民党総裁選の候補5人が討論を行った。だが、冒頭から場を揺るがしたのは実業家のひろゆき氏である。彼は視聴者コメントを引用しながら「国民の関心は“ステマ”にある」と指摘。小泉進次郎農相陣営の“ステマ投稿”疑惑を切り込み、「ステマについてどう思うか」と候補全員に答弁を求めた。緊張感が漂う中、議論の主導権は一気にひろゆき氏の手に移った。

広報戦略の“裏側”が政界を直撃

問題の発端は週刊文春の報道である。小泉陣営の広報班長を務めていた牧島かれん元デジタル相の事務所が、陣営関係者に「動画サイトに小泉氏を称賛するコメントを書いてほしい」と要請していたとされる。牧島氏は責任を取り辞任したが、企業で問題視される“ステルスマーケティング”が政治活動に持ち込まれたことは大きな衝撃を与えた。今回の出来事は、候補者本人の責任だけでなく、政党全体のガバナンスや透明性が問われる試金石となっている。

「信頼を損なう行為」か「謝罪で十分」か

 

この問題はSNSでも大きな波紋を呼んだ。「政治の信頼を損なう」と厳しく批判する声が多く見られる一方、「すでに謝罪と辞任で区切りはついた」と冷静に受け止める意見も少なくない。さらに「民間企業では日常的に行われている」「若い世代は違和感を覚えない」との声もあり、世代や立場によって意識の差が浮き彫りとなった。こうした温度差は、ステマ問題が単なる選挙戦術の是非にとどまらず、社会全体の価値観を映す論点になっていることを示している。

政治活動と広告の境界線はどこにあるのか

今回の事例を考えるうえで避けられないのが、“ステルスマーケティング”の定義の曖昧さである。景品表示法や薬機法では企業広告において「広告であることを隠す行為」は規制対象となるが、政治活動における情報発信には明確なルールが存在しない。支持者による自然な応援と、組織的に依頼された称賛投稿の境界は不鮮明であり、今回の小泉陣営のケースはそのグレーゾーンを突いた形となった。

過去にも同様の問題は繰り返されてきた。2010年前後には飲食店がサクラを雇い、グルメサイトに高評価レビューを投稿させていたことが報じられた。2012年にはペニーオークションを巡り、芸能人が落札体験を装ってブログで紹介したが、実際は広告契約であったことが判明し、世論の強い批判を浴びた。2016年にはDeNAが運営する医療系キュレーションサイト「WELQ」に根拠の乏しい記事が大量に掲載され、社会問題となって閉鎖に追い込まれた。近年ではインフルエンサーによる化粧品や健康食品の広告表記を欠いた投稿が問題視され、消費者庁が規制を強化した例もある。これらはすべて民間領域での出来事だが、今回の小泉陣営の件は「政治」にまで波及した点で異例であり、透明性の確保が一層求められることになった。

政治も企業も避けられない“透明性”の波

候補者たちは口をそろえて「再発防止」や「公正な選挙戦」を強調した。だが本質的な課題は、“政治活動と広告の境界”をいかに明確にするかである。もし曖昧なままであれば、有権者の不信は長く尾を引くだろう。今後は党として明確なガイドラインを設けられるかが焦点となる。
同時に、この問題は企業にとっても無関係ではない。消費者に対する情報発信の透明性を欠けば、信頼を失うのは政治だけでなくビジネスも同じである。今回の討論は、社会全体に「次はどう対応するのか」を突き付けた。

総裁選への影響はどう出るのか

 

今回の騒動が総裁選に与える影響は、単なる一陣営の失点にとどまらない。小泉氏は「謝罪で責任を取った」姿勢を示したものの、清新さを売りにしてきたイメージには明らかな傷がついた。他候補にとっては“攻めどころ”であると同時に、党全体の透明性をどう担保するかを迫られる共通課題ともなる。選挙戦の焦点が政策論争から「情報発信の信頼性」に移るならば、勝敗を超えて次期政権の方向性を左右する可能性がある。ひろゆき氏の問いかけが火種となり、総裁選は思わぬ角度から熱を帯びていくかもしれない。

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ライター:

新聞社・雑誌の記者および編集者を経て現在は現在はフリーライターとして、多方面で活動を展開。 新聞社で培った経験をもとに、時事的な記事執筆を得意とし、多様なテーマを深く掘り下げることを得意とする。

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