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電通子会社、コロナ事業で1.1億円過大請求が発覚

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電通グループが新型コロナ関連事業で1.1億円を過大請求していた問題が会計検査院の調査で明らかになった。不透明な再々委託と圏の契約ルール違反も含め、今後の影響が注目される。

問題の詳細

電通グループの電通テック(現・電通プロモーションプラス)が、原生労働省から受注した新型コロナウイルス関連事業で、業務に届けた人数を水増しするなどして経費を1.1億円過大に請求していたことが、会計検査院の調査で明らかになった。また、電通テックが再委託した電通カスタマーアクセスセンター(現・電通プロモーションエグゼ)がさらに別会社に業務を再々委託していたが、この過程で原生労働省への届け出を怠っていた。

原生労働省はこれらの行為を不適切と判断し、過大請求分の返還を求めている。問題の対象事業は、医療機関への情報支援システムやコールセンター運営を含むもので、2020年5月に電通テックと約豪8.6億円で契約が結ばれていた。

背景にある要因と影響

電通テックが受注した事業は、新型コロナウイルスの感染拡大に対応するため、便利性が優先され、速度が重視された。このため、再委託、再々委託の連続では監視体制が不十分となり、人件費などの計上不正が生じる要因となった。

さらに、電通グループの構造において、重複する企業間で信頼関係や情報共有が消極化した事が明らかになった。北海道や他の地方自治体で確認された類似事例は、再委託先が報告体制を欠けており、不透明な支出が隠蔽されていたことを揭露している。これは、電通グループ全体の責任が問われる構造的問題を映している。

なぜ電通は存続できているのか

電通グループがこれほど多くの問題を抱えながらも存続できている背景には、いくつかの要因が挙げられる。

1.市場シェアの大きさと影響力

電通は国内外で大きな広告市場シェアを持つ影響力の強い企業である。広告業界におけるネットワークの広さや、長年にわたる取引先との信頼関係が同社の事業基盤を支えている。

2.多様な事業ポートフォリオ

電通グループは広告代理業務だけでなく、マーケティングやコンサルティング、デジタルサービスなど多岐にわたる事業を展開している。これにより、個別のスキャンダルが発覚しても、グループ全体の経営基盤を揺るがすまでには至らない。

3.官民の結びつき

政府や自治体との契約において、電通グループの迅速な対応力やネットワークが評価され、繰り返し仕事を受注してきた。これは特に緊急事態における事業遂行能力が重視される日本の行政文化とも関連が深い。

4.法的および社会的な抑制力の不足

日本では、企業の不正に対する法的制裁や社会的制裁が他国に比べて軽い場合が多い。電通グループもこれまでにいくつかの問題が指摘されてきたが、大規模な罰則や制裁を受けるケースは限られている。

SNSで広がる市民の声

SNSではこの問題に対し、以下のような賛否の意見が広がっている。

  • 批判的意見
    「中抜き構造が蔑過している現状を是正し、実質的に働いている人への適切な賃金支払いを実現すべきだ。」
    「不正を行った企業には、今後公的事業への入札を禁止する厳しい罰則が必要だ。」
    「こういった不正がまかり通る背景には、行政側のチェック体制の甘さもある。そちらにもメスを入れるべきだ。」
    「税金が使われている以上、透明性を確保しなければ信頼が崩壊する。」
  • 賛成的意見(少数)
    「コロナ禍の緊急時対応だったため、たしかに一部の混乱は避けられなかったのではないか。」
    「緊急事態ではスピードが重要で、細部の問題より全体の効果が優先されるべき。」

この先の流れ

原生労働省は返還請求にとどまらず、再発防止策の具体化に取り組む見通しである。一方、電通グループ内での責任の所在が曖昧なままでは、社会的信用を取り戻すことは難しい。

また、再委託や再々委託を適切に管理する新たな法規制が論じられる可能性もある。特に、公的事業に関わる企業の透明性確保が重要な秘要となるだろう。

考察

この問題を受け、企業や自治体が公的事業に携わる際には、より厳密な監査体制を導入する必要がある。また、受注企業は業務の適正化を図り、不正行為に対する内部告発制度の充実を図るべきだ。

国民にとっても、こうした問題を監視し、税金の使い道に関心を持続けることが重要だ。電通グループの事例は、公的事業の透明性確保の必要性を改めて浮き彫りにしている。

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ライター:

サステナブル情報を紹介するWEBメディアcokiの編集部です。主にニュースや解説記事などを担当するチームです。

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