北海道電力泊発電所の社員寮への導入を皮切りに、北海道エリアの多岐にわたる業界へと「NMRパイプテクター」を拡販してきた北海道化研株式会社。
「私自身、パイプテクターのファンのひとりになった」と語る同社の代表取締役社長・五十嵐廣昭さんは、既存事業の顧客や取引先、地元銀行とのつながりを起点に、ビルやマンション、病院やゴルフ場などへのパイプテクター導入を推進してきました。
そんな五十嵐社長に、日本システム企画株式会社とのつながりの経緯、導入先から届く声、販売代理店として感じるやりがい、日本システム企画北海道支店との信頼関係、そして今後のパートナーシップの展望について伺いました。
北海道電力の施設へのパイプテクター導入が「大きな信頼につながった」
はじめに自己紹介と貴社の事業概要について教えてください。
五十嵐
私は平成8年(1996年)に当社を起業しました。創業以来、一貫して土木・建築資材の販売を行っております。中でも、外壁、屋上、窓など、防水・防蝕に関連した資材を主に扱っています。
また、日本システム企画株式会社(以下、日本システム企画)の「NMRパイプテクター」(以下、パイプテクター)や太陽光発電関連資材など、使い勝手の良さや環境に配慮した住環境用設備の販売も手がけております。
北海道という地域柄、農作物の変化などに気候変動の影響を感じることも多く、創業当時から環境問題を意識していました。
当社でできることはわずかながら、「環境に良いものを推進していこう」という考えのもと事業を展開してきました。
最近では、当社が扱う資材も溶剤系から水性系のものへの切り替えが進んでいます。パイプテクターの取り扱いを始めた2014年頃から、環境問題への社会的な関心が徐々に高まってきたように思います。
パイプテクターもまさしく環境負荷の軽減につながる新技術のひとつです。
パイプテクターの開発メーカーである日本システム企画の北海道支店支店長・松下博之さんから、五十嵐社長宛てのメッセージをお預かりしています。代読いたしますね。
五十嵐社長との御縁は今から8年前、北海道電力泊発電所の社員寮に配管防錆装置NMRパイプテクターを導入することがきっかけでした。
当時、社員寮の給水管赤錆問題に直面していた北海道電力さんが、配管を取り替えずに何か良い方法はないかと検討していた時、五十嵐社長とタイアップして泊村へと通い、NMRパイプテクターの配管内防錆効果実証試験を重ね、北海道電力さんにその効果を認めてもらいました。
泊発電所社員寮を皮切りに、その後も北海道電力岩見沢支店の給水管、知内火力発電所社宅の給水管にNMRパイプテクターが採用され次々と繋がっていきました。
NMRパイプテクターの電力会社への導入実績は当社にとっても大変大きな信頼に繋がっています。
五十嵐社長はとてもバイタリティあふれる経営者で、五十嵐社長自らの率先垂範の行動力には私自身大変感銘を受け共鳴するものがありいつも刺激とエネルギーをいただいています。
五十嵐社長は、土木・建築関係の防水・防蝕・塗料・副資材を幅広く取り扱う建築土木資材総合商社である北海道化研株式会社を独立起業され、新規事業展開の一つとして環境事業の柱であるNMRパイプテクター北海道地区販売代理店としてご活躍いただいております。
これまで五十嵐社長はNMRパイプテクターが顧客の利益に繋がる画期的な技術である事を、真っ先に取引先企業に情報発信され、その社員さんが住んでいるマンション給水管にNMRパイプテクターが採用され、またお取引先企業の社屋の空調暖房用温水管にNMRパイプテクターが採用されるなど、使っていただいた皆さんがその効果に大変ご満足いただき、さらにはお取引先企業の先である顧客の病院・老健施設等にもNMRパイプテクターが必要とされ次々と波及してきました。
最近では取引銀行からも情報・紹介を受けるなど、マンション管理の会社やビル・マンションオーナーへの導入も進んでおり、幅広いジャンルで営業展開をされています。
五十嵐社長には今後も北海道経済の発展のために、益々のご活躍を期待しています
「パイプテクターのファンのひとり」として取り扱いを開始
五十嵐
あまりにも良いメッセージをいただいたので、びっくりしています。
本当に、皆さんに支えられてここまで歩んで来られました。
地元の銀行にも評価していただき、ビジネスマッチングのような形で情報提供やご紹介をいただいています。
おかげさまで、マンション、病院、ゴルフ場など、実にさまざまなジャンルにパイプテクターを広げることができました。
最初のお仕事は北海道電力の泊発電所社員寮だったとのことですが、貴社が日本システム企画の代理店になられたのも同じ時期だったのですか?
五十嵐
たまたま日本システム企画の北海道エリアの代理店の枠があるとのことで、当社が代理店を務めることになりました。
ちょうどパイプテクターの取り扱いを始めたタイミングで北海道電力から設備交換に関するご相談をいただいたのです。
「配水管を交換したいけれども、莫大な費用はかけられない。何か良い方法はないだろうか」と。そこで、「パイプテクターはいかがでしょうか」と提案させていただきました。
取り扱いを始める前は、実は私もパイプテクターについて半信半疑なところがありました。自分自身が好きであったり興味を持ったりした商品でなければ責任を持って販売できません。
そこで、代理店になることを決めるまでに、さまざまなデータや情報を提供していただき、自分の目でも確かめました。
販売ルートや実際に導入したお客様の声、日本システム企画が蓄積してこられたデータなども提供いただき、私自身「パイプテクターのファンのひとり」になった状態で取り扱いを開始しました。
こうして代理店契約を締結したちょうど良いタイミングで、北海道電力さんからご相談をいただいたという流れですね。
名だたる建築物への導入実績と豊富な情報提供で疑念を払拭
取り扱いを開始した直後から、引き合いは多かったのですか?
五十嵐
代理店になってすぐのタイミングで北海道が主催する省エネフォーラムにブース出展したところ、多くの皆さんが関心を寄せてくださいました。
当時は環境負荷を減らすという意味合いよりも、経済的なコスト削減の観点から関心を持つ方が多かったように記憶しています。
結構な数の問い合わせが来たのですが、当時はなかなか成約につながらず、悩ましい時期もありました。
パイプテクターは、札幌ではすでに一定の知名度を獲得している製品でした。その反面、誹謗中傷があったり、効果の疑わしい磁石製品と間違われたりしてしまったり……
やはり、設備を専門に扱う業者や企業の中には、パイプテクターを脅威とみなす向きもあります。
しかし、設備を専門とする方々にしかできないこともあれば、パイプテクターにしかできないこともあります。両方が共存できる体制を作れたら良いですよね。
五十嵐社長ご自身も以前「半信半疑だった時期があった」と仰っていましたが、疑念はどう払拭されたのですか?
五十嵐
日本システム企画から、説得力あるデータや情報を豊富にいただきました。
何より、イギリスのバッキンガム宮殿をはじめとする名だたる歴史的建造物への導入実績があり、しかも日本のメーカーがそれを作っているというのですから、それだけでも技術の高さが伺われます。
加えて、私が今完全にパイプテクターに自信を持っている理由のひとつに、取り扱いを始めてからこれまで1度もクレームがないという事実が挙げられます。
パイプテクターの導入後、一定期間を経ても効果がなければ原状回復と返金保証する制度があるのですが、少なくとも当社が扱った件ではそのようなケースは全くありませんでした。
新聞記事を見て「パイプテクターを収めた病院だ!」と誇らしい気持ちに
すごいですね。導入された方の実際のお声などは届いていますか?
五十嵐
医療法人友愛会友愛記念病院とパイプテクターにまつわる印象的な話があります。
当初配管取り換え工事を検討していた同病院では、そのために1億円の予算を想定していました。
一方、配管の取り換えではなくパイプテクターを設置すれば、1,000万円以下の費用で配管の更生が可能です。
1,000万円以下であれば事務長決裁で決断できるということで、事務長のご英断でパイプテクターの設置が決まりました。
1億円かかるはずだった配管更新を、1,000万円弱で達成できたわけです。そこで、同病院は残りのお金で発電機を導入しました。万が一の停電時に電力の供給源となる発電機です。
驚くべき偶然ですが、その直後の2018年9月、北海道でブラックアウトが勃発します。友愛記念病院は発電機を導入済だったので、ブラックアウト状況下でも問題なく病院を運営できました。
関係者の皆さんは本当に喜んでおられましたね。
この出来事は新聞でも報道されて、「当社がパイプテクターを収めた病院だ!」と誇らしい気持ちになりました。
災害時における病院設備の充実にも、間接的に寄与されたわけですね。マンションやビルの導入事例も豊富と伺っていますが、いかがですか?
五十嵐
マンションの管理組合にも喜んでいただいております。
函館のとあるマンションで、配管取り換え工事の計画が持ち上がったとき、管理組合が配管工事の予算として8,000~9,000万円の借り入れを余儀なくされる事態に陥りました。
理事長はじめ管理組合の皆さんが頭を悩ませていたのですが、管理会社の方は配管工事を推し進めたいというご意見で、「どうしたものか」と当社の得意先を通じて相談をいただきました。
そこで札幌から函館まで松下支店長と共に3、4回足しげく通い、納得いただくまで説明を重ねました。管理会社の方も毎回必ず参加されました。
管理会社の方は「配管工事が必要」という立場からパイプテクターに対する疑念を指摘されました。
これに対して、最終的に「もう質問はありません」という状態になるまで、松下支店長が一つひとつ丁寧に回答してくれました。
その結果、「パイプテクターで行きましょう」という結論に至り、設置からもう5、6年が経ちました。現在でも全く問題なく稼働しています。
マンションだけでなく、ゴルフ場や大企業の社屋など、幅広いジャンルの建物にパイプテクターを採用いただいています。
当社とは別の代理店が手がけた件も含め、北海道内でも知名度のある建造物に使われているので、実績に基づく説得力のある話ができて、代理店としても紹介しやすいです。
売上至上主義ではない誠実な姿勢「パイプテクターの良さをしっかり伝える」
信頼感を得やすく、説得力も増しますね。日本システム企画との協働で、貴社の事業へのプラスの影響などはありますか?
五十嵐
もともとパイプテクターの取り扱いは+αという感覚でした。ところがパイプテクターの案件が年々増加していて、規模も広がりを見せています。
現在、当社の売り上げの約10%を占めているのではないでしょうか。
ここまで伸びるとは、正直予想していませんでした。今後も引き続き推進していこうと思います。
間接的な効果としては、お客様に提案できる商材の幅が広がったことが挙げられます。
別件で訪れた客先でパイプテクターの話へと展開したり、銀行のビジネスマッチングサイトに当社の事業を掲載してもらった折に新規のお客様に興味を持っていただいたり。
こうして新たなご縁がつながるたびに、松下支店長にも同席いただいてメーカーと販売店の立場からご説明しています。そうするとやはり、相手にも納得してもらいやすく、ありがたいです。
案件によっては、パイプテクターを設置しても効果が期待できないようなケースもあります。
そのような場合は、例えば「設備の老朽化が進み過ぎているので、パイプテクターを設置しても効果はないかもしれません」とお伝えして、設置しないという判断に至ることもあります。
売上至上主義ではなく、「パイプテクターの良さをしっかり伝える」という姿勢で判断されていて、大したものだと思います。
貴社が築いてこられた北海道エリアでのつながりと、日本システム企画の商品力・説明力をもって、北海道エリアの新市場を切り拓いておられるのですね。
五十嵐
松下支店長がいらっしゃらなければここまで来ることはできませんでした。感謝しています。
まさにその一言に尽きるのかなと思いますが、貴社にとって日本システム企画はどのような存在ですか?
五十嵐
刺激をくれる存在です。
以前、熊野社長とお会いしたときに、人生100年時代を迎えた今、「私は120歳まで生きたい」と仰っていました。
寿命120歳を実現するために、いわば人間版パイプテクターのような装置を開発されたという話も伺いました。自然エネルギーを使った発電方法の開発にも取り組まれているようです。
私自身、新しい技術や珍しいモノへの興味は尽きないので、一番に「やらせてください!」と名乗りをあげたい気持ちです。
幅広い業界の情報をキャッチし、粘り強くパイプテクターを広めたい
それでは最後に、今後日本システム企画とどのような関係を築いていかれますか?課題も含め聞かせてください。
五十嵐
これまでは当社のつながりを起点に、パイプテクターを普及させるための基礎や方向性を模索しつつ、広めてきました。
今後は、当社が総代理店のような立場で、業界ごとに深いつながりを持つ企業などがそれぞれの業界における起点となって広められるような体制を構築したいところです。
例えばゴルフ場に精通している企業、病院に精通している企業など、それぞれの企業に代理店の役割を担っていただき、各業界の情報をキャッチできるようにしたいですね。
また、代理店間で切磋琢磨することで、より拡販しやすくなるでしょう。
今後も粘り強くパイプテクターを広めていければと考えております。
五十嵐社長も、熊野社長と同様100歳を超えてもお元気で、今後もご活躍されることと期待しております!本日はありがとうございました。
◎企業概要
・社名:北海道化研株式会社
・HP:http://www.hokkaido-kaken.com/
・設立:平成8年2月
・代表者:五十嵐 廣昭
・資本金:1,000万円
・所在地:〒007-0868北海道札幌市東区伏古8条2-4-4
・TEL:011-780-6670
・FAX:011-780-6675
・事業目的:建築資材・土木資材販売及びその他付帯する一切の業務(含む建設業)
・営業科目:建築資材販売事業、土木資材販売事業、住環境用設備の販売事業