企業や団体におけるサステナビリティの追求として、SDGs達成に向けた事業や取り組みをアピールするケースが増えてきました。実際にSDGsへの取り組みを行うとなると、どの目標に向けてどのような施策を企画したら良いか悩む担当者の方も多いのではないでしょうか。
cokiでは、皆さまのSX(サステナビリティトランスフォーメーション)のお役に立つべく、SDGsに対して積極的な企業の取り組みをピックアップしてご紹介しております。
今回取り上げる事例は、積水化学工業株式会社です。
本ページをご参考に、事業におけるサステナビリティ、SDGsに関する活動を進めるヒントにしていただければ幸いです。
SDGsについては、“ 「SDGs」と「サステナブル」の意味|私たちはなぜSDGsに取り組む必要があるのか ”を、ご覧ください。
積水化学工業株式会社のSDGsへの取り組み
- 積水化学工業株式会社
- 業種:化学
- 設立:昭和22年(1947年)3月3日
- 従業員数:26,577名(2021年3月期連結ベース)
- 参照公式サイト:https://www.sekisui.co.jp/
積水化学は、カナダのCorporate Knights Inc.が、世界のあらゆる業界の大企業を対象に評価する「世界で最も持続可能性の高い100社(2022 Global 100 Most Sustainable Corporations in the World index)」にも選出されています(22位)。その他にも、S&P Global社による「サステナビリティ格付け Silver Class」や「Dow Jones Sustainability Indices(DJSI)」の「World Index」、CDPによる「気候変動」および「水セキュリティ」の両部門でAリスト企業に選定(2021年)に選定されるなど、サステナブルな取り組みが世界から高い評価を得ている企業です。
積水化学は、2030年までの長期ビジョン「Vision 2030」において「Innovation for the Earth」をビジョンステートメントとして掲げ、イノベーションにより「サステナブルな社会の実現に向けて、LIFE の基盤を支え、“未来につづく安心”を創造していく」ことを宣言しています。
SDGsについては、グループで取り組んでいる社会貢献活動の中で、SDGsが目指す、持続可能な社会づくりにつながる活動を「SDGs貢献活動」と定義して推進。グループ全体に展開しています。
- SDGs貢献活動
- 環境
- 次世代
- 地域コミュニティ
積水化学のESGならびにSDGs目標への取り組みは非常に多岐に渡ります。ここでは、最近の取り組み事例をピックアップして見ていきましょう。
※取り組み事例の中には、複数の目標にまたがる取り組みもありますが、代表的な目標を掲げて記載しています。
目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」への取り組み
目標9の ゴール は「強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る」です。
積水化学では、自然に学んだサイエンスの知見や自然の機能をものづくりに活用する研究を支援するために、「積水化学 自然に学ぶものづくり研究助成プログラム」を、創立55周年記念事業の一環として、2002年度より毎年実施。事業の特性を活かしたプログラムで、次世代育成に取り組んでいます。
また、佐賀県にある九州セキスイハイム工業では、地域の課題を受けて、「どのようなものづくり企業があるのか」や「ものづくりの楽しさ」を地域社会に伝えるため、例年、小・中学生を中心に社会科見学の一環として工場見学を実施。県内企業の人手不足や人材確保難といった地域課題の解決と次世代育成にも貢献しています。
目標11「住み続けられるまちづくりを」への取り組み
目標11の ゴール は「包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する」です。
積水化学では、自然災害の頻発化、激甚化や空き家の増大などの社会課題解決に貢献するため、積水化学グループの技術力、サービス、知見をFusion(融合)させたまちづくり「SEKISUI Safe & Sound Project」を推進しています。
具体的には、地震時に被害が少ないよう地下の配管などは、耐久性に優れた素材を使⽤。⼤⾬の時でも⼟地の浸⽔を防ぐ雨水貯蔵システムなど地下インフラを整備することで、被災時には⽔や電気が⾃宅で確保できるだけでなく、最新IoT技術で住⼈の暮らしをサポートする「スマートタウンマネジメント」を実装しています。また、メンテナンスやリフォームなど、一貫したアフターサポートを提供し、資産価値の維持・向上につとめることもポイントです。この取り組みは「リードタウン」として、全国で開発が進められています。
目標12「つくる責任つかう責任」への取り組み
目標12の ゴール は「持続可能な生産消費形態を確保する」です。
積水化学では、自然環境および社会環境の課題解決に対する貢献度が高い製品であり、一定の社内基準をもとに貢献度の高さを判断し「サステナビリティ貢献製品」として認定登録を行っています。
登録基準については、2006年度より製品の評価制度を運用。社内委員で協議して定めた判定基準をもとに認定登録を行い、基準および考え方やその結果の妥当性に関しては、社外アドバイザーからの意見、アドバイスにより基準と透明性を担保しています。
コロナ禍のように、課題に向けた迅速な対応が社会から企業に要求される状況では、短期課題・長期課題と共にイノベーションを検討し早急にアクションをとることが求められます。そこで、サステナビリティ貢献製品の創出を促進させるために、積水化学グループ内の28の技術プラットフォームを融合させ、組織の垣根を越えて社会課題を考える場として「ESGタスクフォース」を始動。組織横断型の取り組みを始めました。
サステナビリティ貢献製品としては、太陽光発電と蓄電池を搭載し、エネルギー使用の見える化を可能にしたHEMS搭載の創・蓄・省エネ住宅「おひさまハイム」や、自動車用・建築用のガラスに用いる機能性フィルム「S-LEC」、橋梁、トンネルなどの補修を行い、長寿命化を付与する樹脂材料「インフラガード」など多岐に渡ります。
SDGsの目標11「住み続けられるまちづくりを」への取り組みへの取組事例~cokiの記事より
coki では、サステナビリティについて考え、実際に取り組んでいる様々な団体・企業への取材を行っています。今回は SDGsの目標目標11「住み続けられるまちづくりを」への取り組みについて、原状回復に火災保険を活用するためのアドバイスをサービスとして提供する尾前損害調査オフィス株式会社の記事をピックアップしました。ぜひご覧ください。
賃貸物件の原状回復に火災保険を活用|尾前損害調査オフィス株式会社のSDGsへの取り組み
尾前損害調査オフィス株式会社は、「火災保険申請サポート」を専門に行う企業。このたび、不動産オーナーからの要望を受け、新たに賃借人退去後の室内の鑑定サービスを開始しました。敷金でまかないきれない原状回復に保険金を活用することで、SDGs目標11「住み続けられるまちづくりを」の推進に貢献する本サービスと同社のSDGsの取り組みを尾前損害調査オフィス株式会社統括マネージャーの土井隆さんに語っていただきました。
尾前損害調査オフィス株式会社 火災保険のプロに聞く、適切な補償の受け取り方
「人とのつながりが当社の大きな財産」と語る尾前損害調査オフィス株式会社代表取締役の尾前美幸さんと統括マネージャーの土井隆さん。顧客にも社会的にも貢献度の高い事業はクライアントの支持を獲得し、主に顧客から顧客へと口コミによって事業を拡大してきました。インタビューではおふたりに適切な補償の受け取り方、起業からこれまでの歩み、大切なステークホルダーへの感謝を伺いました。
今まで原状回復に損害保険を利用していなかったことがもったいない|株式会社アークビルサービス田中正吾さんが語る尾前損害調査オフィス株式会社
「知らなかったことが本当にもったいない」と語るのは、渋谷区でビルメンテナンス業を営む株式会社アークビルサービス。高品質な原状回復で高い評価を受けるアークビルサービスは、内装業者さんからの紹介で、賃貸物件の原状回復に損害保険が適用になると知ったと言います。今回は、アークビルサービス代表取締役 田中 正吾さんに、尾前損害調査オフィスとの協業について伺うとともに、「誠実な仕事」につながる人材教育とSDGsへの取り組みについてお話をお聞きしました。
不動産業界を変える新しいプラットフォーム作りを共に|株式会社OWNERS CLUBから見た尾前損害調査オフィス株式会社
「尾前損害調査オフィス株式会社は、不動産オーナーの経営を強力にサポートできる提携先であり、不動産業界を変える新たなプラットフォームづくりのパートナー」と語る株式会社OWNERS CLUB(オーナーズクラブ) 代表取締役社長の岩屋秀一朗さん。本記事では、岩屋さんに尾前損害調査オフィスの原状回復サービスとの相乗効果、SDGsの取り組みをさらに発展させる新たなプラットフォーム構想についてお話をお伺いしました。
参照: coki
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