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廃プラを「教育」へ Kiriuriが進める産学官連携の資源循環モデル

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廃プラを「教育」へ Kiriuriが進める産学官連携の資源循環モデル
提供:株式会社Kiriuri

廃棄物を「資源」と定義し直すだけでなく、それを次世代の「教育資材」へと転換する。株式会社Kiriuriが主導するプロジェクトは、単なるリサイクル活動の枠を超え、産学官が一体となった新たな社会実装の形を示している。

 

ゴミが「贈り物」に変わるまで。産学官が仕掛けたクリスマスの奇跡

2025年12月24日、茨木市立春日保育所に、高校生たちが作り上げた「少し特殊な」家具が運び込まれた。一見すれば洗練されたハンガーラックや机だが、その素材は、本来捨てられるはずだったプラスチックの端材である。

株式会社Kiriuriが、大阪府教育庁や府立茨木工科高校、府立淀商業高校と手を組み始動させたプロジェクト「プラリボン」。月間500トン以上発生するプラスチック廃材を、教育というフィルターを通して社会へ還元する。その挑戦の第一歩が、地域の子どもたちへの寄贈という形で結実した。

「造る」工科と「売る」商業。高校生をプロの歯車に変えた役割分担の妙

このプロジェクトが、単なる「学校工作」で終わらなかった理由は、その高度な分業体制にある。茨木工科高校の生徒たちは、現場さながらの専用刃具を使いこなし、幼児が触れても安全なようにミリ単位でプラスチックを加工。一方、淀商業高校の生徒たちは、この取り組みを「プラリボン」と名付け、その価値を社会に届けるためのPR戦略を練り上げた。

「モノづくり」の技術と「価値づくり」の戦略。企業が素材という舞台装置を提供し、生徒たちがその上でプロの仕事を完遂する。この「実戦」さながらの連携こそが、既存のCSR活動にはない圧倒的な熱量を生んでいる。

「10年後の未来」を買い取る。栗本CEOが貫く、損得を超えた投資哲学

 

なぜ、Kiriuriはこれほどの手間をかけるのか。その答えは、同社の栗本学CEOが語る「10年後の未来への投資」という言葉に集約されている。「廃棄されていたプラスチックが、生徒たちの手で価値を持つ姿に、大きな可能性を感じた」と栗本氏は振り返る。

目先の製品販売で利益を得るのではない。プラスチックという素材の命を繋ぎ、それを扱った若者たちの経験を育てる。そこで生まれた「感謝の連鎖」が、巡り巡って10年後の社会を豊かにする。この長期的かつ強靭な哲学が、プロジェクトを一時的な流行で終わらせない重みを与えている。

負債を資産へ。ビジネスパーソンが学ぶべき「ステークホルダー」の再定義

株式会社Kiriuriの事例は、現代のビジネスパーソンに一つの問いを投げかける。「自社にとっての負債(廃棄物)は、誰かにとっての資産になり得ないか?」という問いだ。

自社単体ではコストでしかない廃棄物も、教育現場と組み合わせれば、かけがえのない「生きた教材」に変貌する。ステークホルダーを単なる支援の対象としてではなく、共に価値を創る「パートナー」として再定義すること。この視点の転換こそが、SDGsという言葉を形骸化させず、真に持続可能なビジネスを構築するための正攻法なのである。

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サステナブル情報を紹介するWEBメディアcokiの編集部です。主にニュースや解説記事などを担当するチームです。

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