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土壌を再定義する無菌の革新 株式会社ラテラが描く農の未来

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土壌を再定義する無菌の革新 株式会社ラテラが描く農の未来
提供:株式会社ラテラ

「地球に住む人の生活と文化に貢献する」という理念を掲げ、土そのものを科学の力で再構築しようとする企業がある。札幌の株式会社ラテラが開発した世界初の無菌人工土壌は、園芸から宇宙農業までを射程に収めている。

 

独自の無菌技術が導く、投資家からの高い信頼

北海道札幌市を拠点とするスタートアップ、株式会社ラテラが、京都大学イノベーションキャピタルから追加の資金調達を実施した。同社が独自に開発した「クリスタルグレイン」は、世界で初めて無菌性と持続可能性を両立させた人工土壌である。今回の増資は、これまでの実証実験の成果と、その独創性が高く評価された結果といえよう。調達された資金は、日米市場におけるグローバル展開の加速とともに、次世代農業の確立に向けたさらなる研究開発に投じられる予定だ。

既存農法の限界を突破する、物理的構造の革新

ラテラの技術が既存の人工培地や水耕栽培と決定的に異なる点は、無菌でありながら土壌に近い物理的構造を維持していることにある。従来の水耕栽培は、葉物野菜の生産には適しているが、根を支える土台を欠くため根菜類の栽培は困難とされてきた。しかしクリスタルグレインは、この物理的制約を克服し、室内での根菜栽培を可能にしたのである。さらに、成分が均一で制御しやすいため、精密な水分・栄養管理が求められる高度な農業現場において、他社の追随を許さない圧倒的な優位性を確立している。

文化としての「緑」と、生存のための「農」を繋ぐ哲学

 

同社の取り組みの根底には、現代社会で失われつつある植物との接点をいかに再構築するかという深い哲学が存在する。代表取締役の荒磯慎也氏は、緑を単なる農産物ではなく、人間の精神を豊かにする文化として捉えている。無菌という特性によって虫や病原菌の懸念を払拭し、日常に癒やしを取り戻す。その一方で、節水や循環型栽培を実現することで、地球規模の食料課題にも真正面から向き合っている。投資を担当した京都iCAPの森田諭氏は、同社の技術が気候変動や食料問題という深刻な社会課題に大きく貢献できる点に、強い意義を感じていると語る。この視線は、将来的な宇宙船内での植物生産という極限の閉鎖環境までも見据えたものである。

技術の多層的な価値転用に見る、現代企業の在り方

株式会社ラテラの歩みは、一つの確固たる技術をいかに多層的なビジネスモデルへと昇華させるかという、重要な示唆を提示している。まずは「虫が発生しない」という身近なベネフィットで消費者の生活に浸透し、その実績を積み上げた上で、より大規模な食料インフラとしての社会実装へとスケールさせる。土壌という、人類にとって最も古くから存在する基盤を科学の力でアップデートする同社の挑戦は、真のサステナビリティとは技術による文化の豊かさによって達成されるべきものであることを証明している。

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ライター:

サステナブル情報を紹介するWEBメディアcokiの編集部です。主にニュースや解説記事などを担当するチームです。

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