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ゴム技術を福祉へ 錦城護謨が描く真のユニバーサルデザイン

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ゴム技術を福祉へ 錦城護謨が描く真のユニバーサルデザイン
提供:錦城護謨株式会社

家電や自動車の精密部品で培った技術を、社会の不全を解消する一助へ。伝統的なモノづくり企業の枠を超え、視覚障害者の歩行支援を通じてインクルーシブな社会を模索する、錦城護謨の新たな挑戦を追う。

 

官邸が認めたインクルーシブな社会への貢献

2025年12月24日、首相官邸において第24回バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰の授賞式が執り行われた。大阪府八尾市の錦城護謨が内閣府特命担当大臣表彰優良賞に選ばれたというニュースは、製造業界に一つの確かな指針を示した。高市早苗内閣総理大臣も出席したこの式典は、高齢者や障害者を含むすべての人が安全に暮らせる社会の構築に寄与した者を称える場である。同社が開発した屋内専用の歩行誘導マット「歩導くんガイドウェイ」を中心とする継続的な活動が、国家レベルで評価された事実は重い。

点字ブロックの矛盾を解消する独創的アプローチ

視覚障害者の安全を守るはずの点字ブロックが、実は車いす利用者や足腰の弱い高齢者にとっては、その凸凹が段差という障壁になり得るという皮肉な現実がある。錦城護謨はこの矛盾を、ゴムの成形技術によって鮮やかに解消してみせた。同社の誘導マットは、厚みを極限まで抑えながらも、白杖で叩いた際の反響音や足裏に伝わる柔らかな感触によって、確実な誘導を実現している。スロープ状の設計はベビーカーや台車の通行を妨げず、かつ空間の意匠に溶け込むカラー展開を可能にした。これこそ、点字ブロックの空白地帯であった屋内空間を、真の意味でユニバーサルなものへと変える技術的回答である。

創業90年の哲学が導いた技術の再定義

 

大阪府八尾市に根を下ろし、2026年で創業90年を迎える同社の歩みは、常に技術の研鑽と共にあった。かつて後天的に視力を失った開発者が吐露した「一人で行きたいところへ行けない」という孤独な訴え。代表取締役の太田泰造氏は、その声を単なる相談事としてではなく、自社の存在意義を問う課題として受け止めた。自動車部品や万博会場の地盤改良で証明してきたゴムの力を、今度は人間の尊厳を守るために使う。この哲学の転換こそが、同社を部品メーカーから社会課題解決企業へと脱皮させた原動力に他ならない。

現代のビジネスが学ぶべき合理的配慮の真髄

錦城護謨の事例は、停滞する成熟産業において、自社のコアコンピタンスをいかに再定義すべきかという問いへの、一つの解である。製品そのものではなく、その技術が提供できる価値を抽象化し、新たな市場へと接続する。この視点は、2024年4月から義務化された合理的配慮を、単なるコストや義務として捉えるのではなく、未来のインフラを創る好機として捉え直す勇気を与えてくれる。技術を誰の、どんな痛みのために使うのか。その問いに対する真摯な回答こそが、次世代の競争力を生むのである。

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ライター:

サステナブル情報を紹介するWEBメディアcokiの編集部です。主にニュースや解説記事などを担当するチームです。

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