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地下インフラ活用で再エネを創出!「荷重ゼロ」施工を実現したハウスプロデュースの”配慮”と”技術”

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地下インフラ活用で再エネを創出!「荷重ゼロ」施工を実現したハウスプロデュースの”配慮”と”技術”
提供:株式会社ハウスプロデュース

重要インフラである地下浄水池の真上に、重機不使用の徹底と低重心架台で荷重を抑えた太陽光発電設備を設置。インフラ防護と再エネ創出を両立させた、ハウスプロデュースの先進的な「配慮の施工」に注目が集まる。

 

地下浄水池の上部空間を活用する「土地ゼロ」再エネ

株式会社ハウスプロデュースは、山梨県甲府市にある平瀬浄水場において、極めて重要なインフラ施設である地下浄水池構造物の覆土上部空間を活用した太陽光発電設備の設計と施工を手掛けた事例を自社サイトにて公開した。この取り組みは、追加の土地取得なし、すなわち「土地ゼロ」でクリーンエネルギーを創出するものである。インフラの未利用空間を有効活用することで、地域の脱炭素化を促すとともに、蓄電池を備えることで、レジリエンス強化にも貢献する。工事は2025年1月から7月末にかけて行われた。

インフラを守り抜く「荷重ゼロ」への執念

この事例の独自性は、単なる再生可能エネルギーの導入に留まらず、重要インフラに対する最大限の配慮を、具体的な技術と施工方法で実現した点にある。一般的な太陽光発電設備の設置では、工期短縮とコスト削減のため、杭打ちや大型重機を使用することが一般的である。しかし、地下に重要な構造物が存在する環境では、その荷重や振動が構造物に与える影響が重大な課題となる。同社は、浄水池構造物への負担を最小限に抑えるため、架台自体を低重心・荷重分散設計とすることで、荷重を広範囲に分散させた。

さらに徹底されたのが、覆土上の施工における重機不使用の原則である。地盤や構造物への影響を避けるため、資材の搬入から設備の設置作業に至るまで、重機を一切使用せず、すべて人力施工で実施された。これは、一般的な施工手順から見れば極めて非効率的な選択であるが、インフラ防護という観点から、他社が踏み込めない水準の安全性と配慮を実現している。同社が採用した「施設環境に優しい施工方法」は、この独自のノウハウと手間をかけた施工の結晶である。

「社会基盤の保全」を最優先する技術者哲学

 

この異例の施工を可能にした背景には、同社が持つインフラ事業者としての揺るぎない哲学がある。浄水施設は人々の生活に不可欠な社会基盤であり、その機能維持と防護は、エネルギー創出に優先されるべき最重要事項として位置づけられている。

株式会社ハウスプロデュースの廣畑伸太郎代表取締役社長は、「浄水施設という極めて重要なインフラ上での工事ということもあり、施設運用への影響を抑えることを最優先に進めてまいりました」と述べている。この発言は、コストや効率よりも「社会基盤の保全」を上流に置く、抑制のきいた技術者集団としての明確な思想を反映している。この哲学的な選択こそが、一見非効率に見える人力施工という手法を可能にし、顧客であるインフラ管理者からの信頼獲得の基盤となっている。

サステナビリティを深化させる「二重の価値」創造

ハウスプロデュースの事例は、サステナブルビジネスに取り組む企業に対し、重要な示唆を与える。この取り組みは、単一の目標達成に留まらず、複合的な社会課題の解決を同時に行う「二重の価値」を創造した点にある。具体的には、「エネルギー転換」という目標達成に加え、「追加の土地取得の回避」という土地利用の最適化を両立させた。

また、重機を使わず人力で行うという、手間とコストをかける「配慮」は、そのまま「インフラへの影響ゼロ」という最大の付加価値に転化される。企業がサステナビリティを追求する際、単に環境負荷を減らすだけでなく、「既存インフラの保全」や「極限的な安全性」といった、他社が避けがちな要素を「企業の哲学」として取り込み、独自の市場と信頼を築くことが、持続的な成長に不可欠であることが理解できる。この事例は、非効率を恐れず配慮を尽くす姿勢こそが、結果的に最大の信頼と競争力につながることを証明している。

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ライター:

サステナブル情報を紹介するWEBメディアcokiの編集部です。主にニュースや解説記事などを担当するチームです。

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