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トナリズム、家庭向けスマート生ごみ処理機を初開発 食品ロスと家事負担の同時解決へ

サステナブルな取り組み ESGの取り組み
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6月13日よりクラファン開始

トナリズムのスマートナマゴミ処理機
提供:トナリズム

神奈川県川崎市に本社を構える半導体商社・トナリズム株式会社は、家庭の生ごみを最短3時間で肥料化するスマート生ごみ処理機「家事らくコンポス」を開発し、6月13日よりクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」にて支援募集を開始する。

同社にとって初の一般消費者向け製品であり、食品ロス削減と家事負担の軽減を同時に実現する「暮らしと環境の両立」を掲げた挑戦となる。

 

半導体企業が挑む家庭課題 食品ロスと“時間のゆとり”をテーマに

「大切な人のトナリにいられる時間を増やす」という企業ミッションを掲げてきたトナリズムは、これまでBtoB領域で培った技術力を活かし、今回初めて家庭向け製品を開発。年間523万トンにも及ぶ日本の食品ロスのうち、約半分が家庭から排出されているという現状に対し、「生ごみを捨てるのではなく資源化する」というサーキュラーエコノミーの視点からソリューションを提示する。

また、同製品のもう一つの狙いは、共働き家庭の増加などによって慢性的に時間に追われる現代のライフスタイルに「心のゆとり」を取り戻すことだ。単なる家電としてではなく、家事負担を減らし、暮らしに循環と安らぎをもたらす存在として提案している。

 

革新的な発酵処理技術と静音性 “家事らく”の名にふさわしい設計

「家事らくコンポス」は、生ごみを高温乾燥と粉砕によって処理するだけでなく、微生物による発酵モードも搭載。これにより、一般的な乾燥型生ごみ処理機とは一線を画す、植物に適した高栄養の堆肥生成を実現する。家庭菜園やベランダガーデニングとの相性が良く、食育や地産地消への接点づくりとしても注目される。

さらに、図書館より静かな24dBという静音設計と、ボタン一つで操作できる簡便性も特徴。容量は1kgと家庭向けに十分で、独自のクリーンモードにより日々のメンテナンスの手間も抑制。不快な臭いや虫の発生も抑える構造で、衛生的なキッチン環境を支える。

 

製品の普及を後押しする自治体の助成制度

生ごみ処理機の購入に対する助成制度は全国の自治体で拡充されつつあり、地域によっては購入費の最大3分の2(上限7万円)を補助するケースもある。本製品も、こうした制度の対象となる見込みであり、行政支援を活用した普及が期待される。

クラウドファンディングでは、本体とフィルターのセット、フィルターのまとめ買いプランなど、用途に応じたリターンが用意されている。

トナリズムの転機 「BtoBから家庭のトナリへ」

トナリズム株式会社 代表者:代表取締役 新川裕也さん
提供:トナリズム

2018年設立のトナリズムは、アナログ半導体の開発や人材紹介事業も手がける技術系企業。これまでに世界一低消費電力のラジオチューナーICを開発するなど、社会課題への応用も視野に入れた技術展開を続けてきた。

今回の「家事らくコンポス」開発は、同社の事業ドメインを拡張する重要な転機といえる。代理店事業でのネットワーク、メーカー事業での製品化ノウハウ、人材事業で得た産業知見のすべてを結集し、「家庭のトナリ」に価値を届けようという姿勢が製品に凝縮されている。

トナリズムは「家事らくコンポス」を通じて、家庭から始まるサステナブルな暮らしの実現を提案していく構えだ。

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ライター:

株式会社Sacco 代表取締役。一般社団法人100年経営研究機構参与。一般社団法人SHOEHORN理事。株式会社東洋経済新報社ビジネスプロモーション局兼務。週刊誌・月刊誌のライターを経て2015年Saccoを起業。 連載:日経MJ・日本経済新聞電子版『老舗リブランディング』、週刊エコノミスト 『SDGs最前線』、日本経済新聞電子版『長寿企業の研究』

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