通販大手ディノスは、東洋紡エムシーと共同で、人気商品「ブレスエアー®」敷布団のリサイクルプログラムを11月1日から期間限定で開始する。
使用済み敷布団を回収し、新素材「ブレスエアーメビウス®」に再生利用する取り組みだ。 寝具業界では珍しい水平リサイクル型の取り組みで、循環型経済への移行を目指すディノスの新たな試みとなる。
17年連続販売No.1敷布団が循環型モデルへ
ディノスで17年連続販売枚数No.1(※1)を誇る「ブレスエアー®」敷布団。今回のリサイクルプログラムは、過去に同シリーズを購入した顧客が、新たに同シリーズ商品を購入する際に、使用済み商品を無償で回収するというもの。
回収された敷布団は、東洋紡エムシーによって再生化材料となり、水平リサイクル型三次元網状繊維構造体「ブレスエアーメビウス®」の原料の一部として再利用される。再生素材を使用した敷布団商品は2025年以降に発売予定だ。
増加する寝具廃棄問題への対応
東京都では、粗大ゴミの回収品目で布団類が最も多く、近年増加傾向にある。今回のプログラムは、顧客の廃棄の手間を軽減するだけでなく、環境負荷低減にも貢献する。従来、寝具のリサイクルは一部小売店の店頭回収に限られていたが、ディノスは購入時に回収することで、より手軽なリサイクルを実現する。
循環型経済への貢献と今後の展望
ディノスにとって、顧客から使用済み商品を回収し、新たな商品に繋げる取り組みは初の試み。同社は「資源効率/サーキュラーエコノミー」をキーワードに、環境に配慮した商品提供を目指している。今回のプログラムは、その一環として、循環型経済への貢献を図るものだ。将来的には、他の寝具商品への展開も検討しているとのこと。
パートナー企業との連携と新素材
東洋紡エムシーが開発した「ブレスエアーメビウス®」は、使用済み「ブレスエアー®」由来の再生化材料を25%配合し、環境ラベル「エコマーク」を取得。従来品と同等のクッション性と機能性を維持している。東洋紡エムシーにとっても、一般消費者が使用した製品を回収し再生化するのは初めての試みとなる。両社は連携を通じて、持続可能な社会の実現に貢献していく考えだ。
※1…2007年~2023年、ディノス敷布団シリーズ累計出荷数
※2…出典「衣料品以外の繊維製品の資源循環について」(経済産業省)