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AO入試対策塾・推薦入試のSS義塾がサービス停止か?「逆転合格」の裏で多発する金銭トラブルと現在の状況

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ss義塾

「ゼロからはじめる総合型選抜」を掲げ、全国の受験生を集めていた大手学習塾「SS義塾(エスエスギジュク)」において、突如として連絡が取れなくなるトラブルが発生している。多くの受験生が授業料を前払いしている中での事態に、SNS上では「人生の節目を台無しにされた」と被害を訴える声が相次いでいる。

 

「特別な実績・成績は一切必要ありません」 甘い言葉で勧誘

今回トラブルの渦中にある「SS義塾」とは、どのような塾だったのか。同塾のウェブサイトを確認すると、その巧みな勧誘文句が浮き彫りになる。

同塾は「総合型選抜・推薦入試」に特化した専門塾として展開。「国公立・有名私大への逆転合格を実現させます」というキャッチコピーを掲げ、学力に不安を抱える層をターゲットにしていた。

特筆すべきは、「特別な実績・成績、一切必要ありません」と断言している点だ。ウェブサイトでは「ゼロからはじめる」と強調し、高校2年生からの早期対策や、地方在住者へのオンライン対応などをアピール。さらに「無料受験相談」の枠が埋まりそうであることを示唆する「HURRY UP!!」の文字などで、焦燥感を煽りつつ生徒を募集していた実態がうかがえる。

 

入試シーズン終了を見計らった「計画的犯行」か

今回の騒動に対し、教育専門家からも懸念の声が上がっている。教育家であり、90タイプ才能診断『コドモトメガネ』開発者の小川大介氏は、今回のサービス停止のタイミングについて、Xで以下のように分析している。

「今年のAO入試がおおよそ完了するこの時期まで、前払金をかき集めようとしたのでしょうか」

総合型選抜(旧AO入試)の主要な日程が終了した直後のタイミングでのトラブル発生に、計画的な資金回収の可能性が疑われている。また、小川氏は被害者の心理的側面についても言及した。

「『逆転合格』をウリにしていた塾のようなので、被害者の心理ダメージは非常に大きいと思います。心配です」

藁をもすがる思いで「逆転」を夢見ていた受験生たちの心を踏みにじる行為に、強い懸念が示されている。

 

「高校生活の大きなイベントをこんな形に」 現役女子高生の悲痛な訴え

現在、SNS上では具体的な被害報告が相次いでいる。中でも切実なのは、当事者である学生からの声だ。

あるユーザー(@5qisdy2a01d)は「現役JKです」と名乗り、以下のように怒りと悔しさを露わにしている。

「SS義塾の件は弁護士にも消費者庁にも相談済みです。私は逃げられてばかりでは悔しいです。高校生活の中の受験という大きなイベントをこんな形にされたことを許すわけにはいきません」

また、別のユーザー(@chocorasoda)からは、すでに来年分を含む4ヶ月分の授業料を支払ったにもかかわらず、塾側からの連絡が一切途絶えたという報告も上がっている。「電話もメールも、問い合わせフォームもつながらない」「代表の個人電話にもつながらない」といった状況で、事実上のサービス停止状態に陥っている可能性がある。

 

錯綜する情報と「民事不介入」の壁

事態は法的にも複雑な様相を呈している。SNS上の情報によれば、塾側は未だに倒産手続きを行っておらず、表向きは塾生募集などの通常営業を装っている可能性があるという。

また、一度でも指導(探求活動の相談など)を行った実績があれば、形式上はサービスを提供したことになり、「詐欺罪(刑事事件)」としての立件が難しくなる恐れがある。民事トラブルとなれば弁護士費用などがかさむため、泣き寝入りを狙った悪質な手口である可能性も指摘されている。

さらに、別の情報によれば、本部は東京・北青山にあるものの、社長は現在京都でラーメン店に関与しているとの噂や、給与未払いを巡って警察沙汰になったとの情報も飛び交っており、組織としての運営実態はすでに破綻しているとみられる。

「逆転合格」を信じて大金を投じた受験生と保護者たち。人生の岐路における裏切り行為に対し、早急な説明と対応が求められている。

 

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寒天 かんたろう

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ライター歴26年。月刊誌記者を経て独立。企業経営者取材や大学、高校、通信教育分野などの取材経験が豊富。

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