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デイカス氏、セブン&アイ・ホールディングスの新社長に就任へ!経営改革への期待高まる

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デイカス氏新社長へ
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東京都 — セブン&アイ・ホールディングス(HD)は6日、新しい社長にスティーブン・ヘイズ・デイカス氏(64)を起用することを発表した。デイカス氏は、同社の社長としては初めて外国人が就任することになり、今後の経営戦略に大きな影響を与えると見られている。

加えて、セブン&アイは総額2兆円に及ぶ自社株買いと、北米のコンビニエンスストア事業の新規株式公開(IPO)を計画している。これにより、同社は株主還元と成長投資を両立させる方針を明確にし、自社単独路線を強化することを目指している。

 

新社長デイカス氏、改革の推進

デイカス氏は、5月27日に開催される定時株主総会での承認を受け、正式に社長に就任する予定だ。これまで、ファーストリテイリングやウォルマートなどの大手企業での経験を活かし、米国傘下の西友でCEOを務めた実績を持つデイカス氏が、セブン&アイの経営に新しい視点を加えることが期待されている。

現在の社長である井阪隆一氏(67)は、デイカス氏の就任後、特別顧問に就任する。井阪社長は記者会見で、「国内の事業構造改革は一段落した。今後は、グローバル企業として新しい段階に進んでいく」と語り、体制刷新の意義を強調した。

2兆円の自社株買いとIPO計画

セブン&アイは、株主還元策として2兆円規模の自社株買いを実施すると発表した。この規模は、トヨタ自動車やホンダを上回る規模であり、日本企業としては異例の大きさとなる。自社株買いを通じて株価を引き上げ、株主還元を強化するとともに、カナダの企業アリマンタシォン・クシュタール(ACT)からの買収提案に対抗する意図がある。

また、セブン&アイは北米コンビニ事業を手掛ける完全子会社、米セブン―イレブン・インク(SEI)のIPOを2026年後半に実施する計画を発表した。これにより、株式の一部を売却し、資金調達を進めるとともに、SEIの経営の自由度を高めることを狙っている。

 

北米事業の独立と成長戦略

SEIは、セブン&アイグループ全体の売上高の約半分を占める重要な事業であり、同社の成長を支える柱となっている。しかし、最近では業績が低迷しており、IPOを通じて経営の自由度を高め、今後の成長を促進する考えだ。セブン&アイは、30年度にグループ売上高30兆円を目指しており、北米市場を含むグローバル展開を加速させる。

さらに、セブン&アイは国内事業の整理を進めており、ヨーク・ホールディングス(HD)を米ベインキャピタルに8147億円で売却する契約を結んだ。この売却により、スーパーや外食などの非中核事業を切り離し、コンビニエンス事業への注力を強化する。

株主価値の最大化に向けた取り組み

セブン&アイは、ACTからの買収提案を受けて、特別委員会を設置して精査してきた。その結果、現行の経営施策が株主価値の最大化につながると判断し、これらの施策を全面的に支持すると表明した。ACTの提案については、米国競争法上の課題があることを指摘しつつ、引き続き建設的な協議を続ける方針だ。

デイカス氏への期待

デイカス氏には、グローバルな視点と経験を活用し、セブン&アイの国際展開や競争力強化に貢献することが期待されている。特に、ウォルマート・ジャパンや西友のCEOとしての経営改革の実績から、収益性の改善や事業構造の最適化が進められる可能性が高い。

また、デジタル化や業務効率化の推進にも期待が寄せられており、最新技術を活用したサービス展開やキャッシュレス決済の強化が見込まれている。さらに、海外戦略の強化として、アメリカやアジア市場での事業拡大を加速させることが想定される。

 

セブン&アイの立ち位置

セブン&アイ・ホールディングスは、日本国内において最大手のコンビニチェーン「セブン-イレブン」を擁し、流通業界で圧倒的な影響力を持つ企業である。コンビニ市場ではローソンやファミリーマートと並ぶ存在だが、店舗数や売上規模ではトップに立っている。

同社は、多角化した事業ポートフォリオを展開しており、コンビニに加えて、スーパーマーケット(イトーヨーカ堂)、百貨店、ショッピングモール、さらには金融事業(セブン銀行など)にまで事業を広げている。これにより、日本国内の小売業界で高いシェアを持ちつつ、安定的な収益基盤を確保している。

まとめ

セブン&アイは、スティーブン・ヘイズ・デイカス氏の就任をきっかけに、新たな経営体制を構築し、株主還元と成長投資のバランスを取る方針を打ち出した。2兆円規模の自社株買いと北米事業のIPOを通じて、同社はさらなる成長を目指し、グローバル市場での競争力を高めることを目指している。今後、セブン&アイがどのように成長戦略を展開していくのか、その行方に注目が集まっている。

 

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ライター:

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SHOEHORN くつべらマン

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