USJのチケット売り場閉鎖の背景

ユニバーサル・スタジオ・ジャパン（USJ）は、2025年春をめどにパーク入り口のチケット売り場を完全に閉鎖する方針を明らかにした。この決定の背景には、オンライン購入の普及と、混雑緩和や人件費削減といった経営上の理由がある。

オンライン購入の普及

USJでは、公式インターネットサイト「WEBチケットストア」を通じたオンライン購入が主流となりつつある。USJによると、現在販売されるチケットの多くがオンライン経由で購入されており、パーク入り口の売り場でチケットを購入する人は年々減少しているという。

混雑緩和と人件費削減

USJのチケットブースは開業当初から運営されてきたが、近年その数は大幅に減少している。ピーク時には5つ以上のブースが稼働していたが、来場者のオンライン購入が増加するにつれ、売り場の必要性が薄れてきた。USJは、売り場の閉鎖によってパーク入り口の混雑を緩和し、さらに人件費を削減することで、より効率的な運営を目指す考えだ。

チケット購入はどう変わる？

USJのチケット売り場閉鎖に伴い、来場者のチケット購入方法はオンラインに一本化される。今後の変更点を具体的に見ていこう。

公式サイト「WEBチケットストア」での購入が基本に

現在、USJのチケットは公式サイト「WEBチケットストア」や一部の旅行代理店などで購入可能だが、2025年春以降は、基本的に「WEBチケットストア」を利用する形となる。

QRコードでスムーズな入場

購入後、チケットはQRコードとして発行される。このQRコードをスマートフォンで提示することで、パークエントランスや多くのアトラクションに直接入場できる仕組みだ。これにより、従来の紙チケットよりも利便性が向上すると見られる。

「Clubユニバーサル」の新機能

USJは「WEBチケットストア」のリニューアルに伴い、会員アカウント「Clubユニバーサル」の機能を強化。チケットの統合管理や、複数商品の一括購入、同伴者情報の登録などが可能になる。

オンライン化のメリットとデメリット

チケット販売の完全オンライン化には、多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも考えられる。

メリット

・混雑緩和：チケット売り場に並ぶ必要がなくなり、入場時の混雑が緩和される。
・利便性向上：事前にチケットを購入し、QRコードでスムーズに入場できる。
・環境負荷の軽減：紙チケットの使用が減り、環境への配慮につながる。

デメリット

・通信環境の影響：スマートフォンを持っていない、または電池切れの際に入場が困難になる可能性がある。
・ネット購入が苦手な人への影響：シニア層など、インターネットに不慣れな人にとってはハードルが高くなる。

まとめ

USJのチケット売り場閉鎖により、入場チケットの購入方法は完全にオンライン化される。これにより、混雑緩和や運営効率化が期待される一方で、ネット購入に不慣れな人への配慮が求められる。

今後は、スマートフォンを活用したさらなる利便性向上策や、よりパーソナライズされたチケット販売システムの導入が進む可能性もある。紙のチケットが過去のものとなる日は、そう遠くないのかもしれない。