メタプラネット、135BTCを追加購入

メタプラネットはビットコインの追加購入を発表した。今回の取引では、1BTCあたり約1,436万円で135BTCを取得し、投資総額は約19億3,900万円となった。これにより、同社のビットコイン保有量は2,235BTC、累計投資額は約278億円に達した。メタプラネットは2025年末までに10,000BTC、2026年末までに21,000BTCの保有を目標としており、今回の購入はその戦略の一環である。

業績改善とビットコイン戦略の強化

メタプラネットは2月10日、2024年12月期の通期決算を発表し、営業利益が前期の4億6,800万円の赤字から3億5,000万円の黒字へ転換した。売上高は前期比306.0%増の10億6,200万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は63億9,700万円を計上した。期末時点でのビットコイン保有総数は1,761.980BTCで、54億5,700万円のビットコイン評価益を計上している。

ビットコイン保有量ランキングとメタプラネットの位置付け

メタプラネットは2025年2月25日時点で2,235BTCを保有しており、これはビットコインの総供給量（2,100万BTC）の約0.01%に相当する。この保有量は、世界の上場企業の中では上位10位以内には入らないものの、日本企業としては最大級のビットコイン保有量となっている。

世界で最も多くのビットコインを保有するのは米国のマイクロストラテジーで、その保有量は約444,262BTCに達している。他にもテスラやスクエア（現Block）などの企業が大量のビットコインを保有しており、暗号資産を長期的な資産戦略の一環として活用している。メタプラネットもこの流れに続き、保有量のさらなる拡大を計画している。

事業別の売上動向と成長戦略

ビットコイントレジャリー事業の売上高は6億9,100万円、従来のホテル事業は3億7,000万円を計上した。財務面では、総資産が303億2,500万円で、前期末比286億5,900万円の増加となった。純資産は189億2,300万円となり、同177億7,100万円増加している。自己資本比率は62.3%を維持している。

今後の成長戦略として、メタプラネットはビットコインの保有量拡大を継続しつつ、ビットコインを活用した金融商品の開発や、企業向けのビットコイン導入支援を強化するとしている。また、企業買収や戦略的提携を通じた成長機会の探索も行っており、特に暗号資産市場の変動を利用した柔軟な投資戦略を掲げている。

The Bitcoin Hotelとビットコイン教育事業の展開

メタプラネットは、東京で所有・運営するホテルを「The Bitcoin Hotel」へとリブランドし、2025年第3四半期にオープン予定である。このホテルは、宿泊客がビットコインを実際に活用できる環境を整え、キャッシュレス決済の普及を促進する。また、ビットコインをテーマにしたイベントやカンファレンスを開催し、ビジネスパーソンや投資家、開発者が交流できる場としての役割も果たす予定である。

さらに、日本国内で唯一の「Bitcoin Magazine」のライセンスを取得し、ビットコインの教育と普及を推進している。このライセンスにより、メタプラネットは「Bitcoin Magazine Japan」の運営権を持ち、日本国内でのビットコイン関連ニュースや教育コンテンツを提供する権利を獲得している。「Bitcoin Magazine」は、世界的に著名なビットコイン専門メディアであり、そのライセンス取得により、メタプラネットは信頼性の高い情報発信の拠点としての役割を担うことになる。

このライセンスの取得は、単なるコンテンツ提供にとどまらず、企業向けの教育プログラムやワークショップの開催、さらにはビットコインを活用した金融リテラシー向上のための活動にもつながる。日本市場におけるビットコイン普及を加速させる一助となることが期待されている。