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三菱UFJ、Z世代向けスマホ専業銀行を設立へ デジタル金融の最前線

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三菱UFJ、Z世代向けスマホ専業銀行を設立へ デジタル金融の最前線
DALL-Eで作成

三菱UFJフィナンシャル・グループが、スマートフォン完結型のインターネット専業銀行を設立する方向で検討を進めていることが分かった。利便性を武器に、デジタルネイティブ世代の取り込みを狙う。開業は2026年にも実現する見通しだ。

 

三菱UFJが新たなデジタル金融へ挑戦

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が、新たにスマートフォン上で完結するインターネット専業銀行の設立を検討していることが、関係者への取材で明らかになった。日銀の利上げを受けた金融機関の預金獲得競争の激化を背景に、特に「Z世代」と呼ばれる若年層をターゲットにしたサービス展開を視野に入れている。

MUFGの幹部によると、開業は早ければ2026年にも実現する見通しで、今春にも正式決定する可能性があるという。新銀行はクラウドサービスを活用し、既存の三菱UFJ銀行とは異なる独立したシステムを採用する計画だ。これにより、アプリの更新を容易にし、外部企業との連携を強化する狙いがある。

デジタル銀行市場の動向と三菱UFJの戦略

この構想は数年前から浮上していたが、MUFGがKDDIと共同出資し運営していた「auじぶん銀行」との競合懸念があり、議論が停滞していた。しかし、最近になってMUFGが「auじぶん銀行」の全株式をKDDIに売却し、新銀行設立の動きが加速したとみられる。

近年、金融業界ではデジタル化の流れが加速しており、特に若年層はオンライン完結型の金融サービスを求める傾向が強い。みんなの銀行(ふくおかフィナンシャルグループ)やUI銀行(東京きらぼしフィナンシャルグループ)など、地方銀行がスマホ専業銀行の分野で先行するなか、MUFGも本格的な参入を決断した形だ。

現在、日本にはすでにいくつかのスマホ専業銀行が存在している。みんなの銀行はふくおかフィナンシャルグループ傘下で、スマートフォン完結型のサービスを提供している。また、UI銀行は東京きらぼしフィナンシャルグループが運営し、スマートフォン特化型のデジタルバンクとして知られる。こうした先行事例がある中で、MUFGがどのような独自性を打ち出せるかが問われることになる。

スマホ専業銀行と従来のネット銀行の違い

 

スマホ専業銀行は、スマートフォンでの利用を前提に設計されており、アプリを中心にサービスを提供するのが特徴だ。一方で、従来のネット銀行はPCやスマホのブラウザを併用する形が一般的であり、必ずしもスマホ特化ではないケースも見られる。

また、スマホ専業銀行はアプリのユーザーインターフェースが直感的に設計されており、更新や新機能の追加がしやすい。一方、従来のネット銀行は既存のレガシーシステムと併用していることが多く、サービスの機動性に差が出る場合がある。

ターゲット層の違いも大きな要素だ。スマホ専業銀行は特にZ世代やミレニアル世代を狙い、デジタルネイティブ向けの機能を充実させる傾向がある。例えば、送金の簡素化やデジタルウォレットとの連携などが強化されている。対して、従来のネット銀行は幅広い年齢層を対象とし、より伝統的な銀行機能を保持する傾向がある。

物理的な支店やATMの有無も大きな違いの一つだ。スマホ専業銀行は完全オンラインで、リアルな店舗やATMを持たないのが一般的であるが、従来のネット銀行は一部のサービスで実店舗やATMとの連携を行い、現金取引の利便性を維持している。

デジタル金融に対する世間の評価と課題

この動きを受け、SNSでは賛否の声が上がっている。「メガバンクが本格的にデジタル金融に参入するのは時代の流れ」「手軽に使える銀行が増えるのは歓迎」といった肯定的な意見がある一方、「既存のネット銀行との差別化が難しいのでは」「個人情報の管理は大丈夫か」といった懸念の声もみられる。

今後、新銀行がどのような特徴を打ち出し、既存のスマホ専業銀行との差別化を図るのかが注目される。MUFGにとって、デジタルネイティブ世代の獲得は重要な経営課題であり、競争が激化するネット銀行市場での戦略が問われることになりそうだ。

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ライター:

サステナブル情報を紹介するWEBメディアcokiの編集部です。主にニュースや解説記事などを担当するチームです。

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