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Filament騒動に和解の兆し 令和の虎林尚弘主宰が仲裁役 坂井秀人氏と川島悠希氏関係修復へ

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横領疑惑から始まった対立、事態は新たな展開へ

Filamentの川島悠希社長
Filamentの川島悠希社長(PR Times の開示より)

Filament社の代表取締役川島悠希氏と株主坂井秀人氏との間で生じた対立は、横領疑惑を巡る深刻な問題として年末より表面化していた。経営者と株主との間の表立った批難合戦となり、Filament社の将来に暗い影を落とすと思われていたが、ここにきて事態は大きく動いたようである。

 

2月25日、関係修復への一歩——川島氏の投稿が示す姿勢の変化

2025年2月25日、川島氏がXに投稿したメッセージは、これまでの対立に新たな局面が訪れたことを示唆するものだった。投稿には坂井秀人氏、「令和の虎」二代目主宰でありFCチャンネル代表の林尚弘氏とともに撮影された写真が添えられ、川島氏は謝意と反省の意を丁寧に表明した。

まず、こんな僕にお叱りをいただき、本当にありがとうございます。そして、間を取り持ってくださった林さん、関係者の皆さんにも心から感謝しています。

続いて、過去の経営スタイルに対する反省と、今後に向けた決意が語られた。

正直、ここまで社会的に大きな影響を受けないと気づけない自分がいました。しかし、今回の出来事を通じて、皆さんの支えがどれほど大きなものであったかを改めて痛感しました。

これまでの独断的な経営姿勢を見直し、今後は感謝の気持ちと謙虚な姿勢を持って、企業の成長に尽力してまいります。Filamentの価値を高め、皆様への恩返しを果たすことを誓います。

この動きに先立ち、2月24日には林尚弘氏がXで坂井、川島両名と一緒に移った写真とともに「なんとかなりそうだよwww」と投稿し、和解の兆しが見え始めたことを示唆していた。林氏が両者の間で果たした仲裁の役割は、25日22時現時点ではどういった内容のものか明らかになっていないが、重要なものだったろうことが想像される。

告発から謝罪まで——Filament社を揺るがした経緯

2024年12月30日、Filament社の株主である坂井秀人氏が、川島氏による横領疑惑をX上で告発。この告発は瞬く間に拡散し、優秀なベンチャー経営者と思われた川島氏の裏の顔が暴かれる形となった。告発では、会社資金の私的流用として高級時計やブランド品の購入、家族への高額給与支払いなどが指摘された。

2025年1月4日、川島氏は自身のYouTubeチャンネルで謝罪動画を公開。動画では、横領の事実を否定しつつも、経営上のガバナンス不足を認め、Filament株式の売却によって得た2億円の個人資産から問題の支出を行ったと説明した。

その後も、川島氏は告発内容を否定する投稿を何度かしている。一度は警察に行くことを示唆してもいた。一方、坂井氏はこの間、関連投稿をほとんどしなくなり、舞台裏で何が行われているのかはわからないままだったが、このように経営陣でもめているFilamentのブランドが棄損されている事態だけは確かだった。

 

急成長の裏に潜んでいた経営上の課題

Filamentは2019年の創業以来、独自技術「骨膜整体®︎」を基盤に急成長を遂げてきた。東京・恵比寿に開業したFilament SPAは高級志向のサービスで話題を集め、従業員数も短期間で231名にまで拡大した。しかし、急成長の裏では経営体制の不備やガバナンスの欠如が徐々に表面化していた。

川島氏の決意とFilament社の行方——再建の可能性を探る

2月25日の投稿は、川島氏が謝罪にとどまらず、坂井氏との関係修復を果たしたことを世間に伝える意図が込められている模様だ。川島氏は「感謝」と「謙虚さ」を新たな経営指針とし、信頼回復と再建に向けた意欲を明確にした。

Filament社は、今回の騒動を契機に、ガバナンスの強化と企業倫理の徹底が求められる局面に立たされている。川島氏の再出発への決意がどのように企業再生へとつながるのか、その行方を注視する必要がある。

Filament社と川島氏が再び信頼を取り戻し、企業として新たな成長を遂げることができるのか。今後の動向に注目が集まっている。

 

【Filamentに関する報道はこちらから】

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ライター:

株式会社Sacco 代表取締役。一般社団法人100年経営研究機構参与。一般社団法人SHOEHORN理事。週刊誌・月刊誌のライターを経て2015年Saccoを起業。社会的養護の自立を応援するヒーロー『くつべらマン』の2代目。 連載: 日経MJ『老舗リブランディング』、週刊エコノミスト 『SDGs最前線』、日本経済新聞電子版『長寿企業の研究』

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