
事件の詳細 人気店が一夜にして姿を消す
グーニーズワンは2017年11月に設立され、スズキ自動車の副代理店として軽自動車を中心に扱っていた。特にジムニーのカスタマイズ技術が高く評価され、専門誌に取り上げられるほどの人気店だった。店頭には多くの車両が並び、イベント出展も積極的に行っていた。
社長の折尾聖史氏は代表としてYouTube動画やInstagram、Facebookで積極的に登場し、顧客に親しみやすいイメージを発信していた。しかし2026年3月末頃から状況が急変した。顧客から「頭金を支払ったのに納車されない」「連絡が一切取れない」といった相談が殺到。4月3日頃にテレビ西日本などが報道すると、被害者たちが店に駆けつけ騒ぎとなった。
入口には警戒監視中の札が張られ、店内は空っぽ。近くの駐車場には管理車両が放置されたままだった。具体的な被害例は深刻だ。ある女性は148万円を振り込み、軽自動車の納車を待っていたが音信不通に。別の顧客は168万円を支払い、整備済みの車が駐車場に残っているのに鍵がなく受け取れない状態だ。また、イベント撮影用にジムニーを貸したところ、無断でナンバープレートを変更されたケースも報告されている。
一部では同一車両を複数人に販売し、ローンを組ませていた疑いも浮上。被害者は数百人規模に上るとみられ、警察は詐欺や業務上横領の可能性を視野に捜査を進めている。過去には2025年時点で、預かった車が返却されないトラブルが一部で指摘されていた。
ホームページやネット販売ページが数日前からアクセス不能になっていた点も、計画的な夜逃げを疑わせる要素となっている。顧客からは「家族でお出かけを楽しみにしていたのに」「大事なお金を盗まれた」との悲痛な声が上がっている。
社長 折尾聖史氏のプロフィールとSNSの現状
グーニーズワンの社長は折尾聖史氏で、株式会社グーニーズワンの代表取締役を務めていた。過去のスタッフブログや会社情報では、ジムニー専門店としての顔役として紹介され、プライベート仕様のジムニーシエラを購入した投稿なども残っている。
公式サイトは現在メンテナンス中と表示され、アクセスできない状態が続いている。オンラインショップも準備中となっており、通常利用は不可能だ。Instagram公式アカウントでは過去に多数のカスタム写真やイベント投稿があり、折尾氏本人が「グーニーズワン代表の折尾です」と登場する内容が多かったが、事件後アカウントが削除されているとの指摘がある。Facebookページは一部残存しており、折尾氏関連の情報がまだ確認できるが、活動は停止状態だ。YouTubeチャンネル「ジムニー専門店グーニーズワン」も新規投稿がなく、過去動画に批判コメントが殺到している。
SNSでは折尾氏個人への直接的な非難が相次ぎ、「インスタは消しまくったみたいだがFBはそのまま残ってる」「YouTubeではいい人そうに見えたのにギリギリまで資金集めに奔走していた」「人って見かけによらない」といった声が広がっている。折尾氏の家族に関する言及も多く、強い感情的な反応を呼んでいる。
全国で相次ぐ中古車納車トラブル 同じ手口が繰り返される
グーニーズワン事件は氷山の一角に過ぎない。全国の中古車販売店で、代金支払い後の納車されないトラブルが頻発している。
2026年1月には宮城県利府町のカージャパンと関連整備会社カースタッセが破産申請。負債総額は約7億7000万円に上り、ランドクルーザーなど人気車種で全国42人以上が被害を受けた。ある男性は約480万円を前払いしたが、車は届かず返金も見込めない状況だ。別の事例では230万円支払ったプロボックスが未納車のままだった。
2025年頃には全国チェーン店カーネルで大規模トラブルが発生。展示車が担保融資で金融機関所有になっていたケースもあり、被害者は1000人近く、総額10億円超の可能性が指摘された。顧客は全額支払ったのに車がスクラップ済みだったり、納車が大幅に遅れたりした。これらの事件に共通するのは、人気車種を餌に前払いを集め、経営悪化や資金繰り破綻で夜逃げ・倒産するパターンだ。
在庫を担保にしたABL融資の悪用や、同一車両の二重契約も問題視されている。中古車業界の流動性が高いため、こうした被害が全国各地で繰り返されている。
ビッグモーターなど大手不正も業界不信を加速
中古車業界の信頼を大きく損なったのが、ビッグモーターの保険金不正請求事件だ。顧客車両を故意に傷つけたりタイヤをパンクさせたりして、保険金を水増し請求。1275件以上の不正が確認され、業界全体に衝撃が走った。
その後もネクステージなどで修理代水増しや従業員による売上着服が発覚。ビッグモーター問題をきっかけに金融庁が立ち入り調査を行ったが、根本的な信頼回復には至っていない。中小店舗の夜逃げ事件と合わせ、消費者は「中古車店は危ない」との印象を強めている。
SNSの反応 怒りと非難が爆発 被害者同士の情報共有も
事件報道後、SNSでは強い炎上が起きている。
XやThreadsでは「折尾聖史、出て来いやッ!」「散々とっ散らかして夜逃げする」「子供二人と奥さんを抱えて逃げ切れるか」といった社長個人への批判が殺到。被害者本人が「148万円振り込んだのに連絡がつかない」「メンタルが落ちる」と投稿し、共感を呼んでいる。
「計画的夜逃げ」「同じ車で複数ローンを通していたのでは」といった推測も広がり、ハッシュタグ「グーニーズワン」「夜逃げ」「ジムニー詐欺」「折尾聖史」がトレンド入り。過去のYouTube動画に最近大量のコメントが付き、「いい人そうに見えたのに」との声も。
一方で「こんな店で買うのが悪い」「ディーラーで買え」といった予防論も見られる。被害者同士が情報交換を呼びかけ、警察相談の経験談が共有されている。全体として怒りと無力感が強く、拡散により新たな相談が増えている状況だ。
被害に遭ったらどうする 消費者を守るための注意点
被害に遭った場合、まずは宗像警察署や最寄りの警察に相談を。契約書、領収書、振込記録、メールなどの証拠を揃え、被害届を提出。ローンを組んでいる人は金融機関に即連絡し、支払い停止を求める。国民生活センターや福岡県消費生活センターへの相談も有効。
被害額が大きい場合は弁護士や司法書士に依頼し、返金請求や権利主張を検討する。破産手続きでは返金率が低い可能性が高いため、早めの対応が重要だ。予防策として、中古車購入時は全額前払いを避け、残金は納車・名義変更確認後に支払う。車両履歴を第三者機関で確認し、店舗の口コミや財務状況を事前チェック。一括査定サイト利用時も、車引き渡しは入金後が基本。
怪しい即決や過剰値引きは警戒すべきだ。中古車業界は便利だが、信頼できる店選びが鍵となる。このグーニーズワン事件を教訓に、消費者一人ひとりが注意を払う必要がある。



