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メタバース終了は本当か MetaとMicrosoftの転換で見えた「ブームの死」と「生き残る勝者」

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Meta Horizon Worlds VR終了、Microsoft Mesh実質終了。メタバースは本当に終わったのか。

「メタバースは終わったのか」この問いは、2026年に入って抽象論ではなくなった。かつて「次のインターネット」と呼ばれたメタバースは、いまや終焉を語られる段階に入っている。ただし、話はそれほど単純ではない。ユーザーがゲームや空間を自作して遊ぶ巨大UGCプラットフォーム「Roblox」はなお利用を広げ、Apple Vision Proも企業向けの空間コンピューティング端末として活用領域を広げている。終わったのはメタバースそのものなのか、それとも万能感だけなのか。いま起きているのは、ブームの崩壊と現実的な再編である。

 

Metaが告げた「メタバース終了」の象徴的瞬間

メタバース終了論を決定づけたのは、Meta自身の判断だった。Metaは3月19日、2026年6月15日からVR世界の構築、公開、更新ができなくなり、VRでMeta Horizonへアクセスできなくなると案内した。社名変更までして推し進めた構想の中核サービスが、VRでは実質的な終幕を迎える意味は大きい。これは単なるいちサービスの終了ではなく、「人々は近い将来、仮想空間を生活の主舞台にする」という2021年型の物語が後退したことを示している。

Microsoftもすでに“単独メタバース路線”を下ろしていた

Metaだけではない。これに先駆けてMicrosoftも1月14日、2025年12月1日にTeams会議の3Dビュー、Web版Microsoft Mesh、PC版とQuest版のMeshアプリを終了し、Teams immersive eventsに置き換えたと説明している。ここで重要なのは、3D機能自体を捨てたわけではなく、単独の「メタバース」からTeamsの一機能に戻した点である。つまり市場は、壮大な仮想世界を求めたのではなく、既存業務の一部を少し便利にする空間体験を選んだ。メタバースが敗れたというより、「全部を置き換える」という拡大解釈が敗れたのである。

 

なぜメタバースはオワコン扱いされたのか

理由は明快である。高価なヘッドセット、長時間装着の負担、スマホやPCで代替できる機能の多さ。この三つが普及の壁になった。会議も交流も買い物も、既存端末で十分に済むなら、新しい生活習慣は根づきにくい。しかもメタバースは、ゲーム、教育、小売り、イベント、働き方改革まで、あまりにも多くの期待を一気に背負わされた。結果として、実用が育つ前に言葉だけが先に膨らみ、「結局なにができるのか」が見えにくくなった。いま広がる“オワコン論”は、技術の死というより期待の反動である。MetaとMicrosoftがほぼ同じ時期に路線修正を進めた事実は、その認識を強く裏づけている。

それでもRobloxは伸び、Vision Proも消えていない

だが、ここで単純な「完全終了」と言い切るのは尚早だ。実際には、仮想空間の需要そのものが消えたわけではない。ユーザーがゲームやワールドを作って遊ぶ巨大UGCプラットフォーム「Roblox」は規模を維持・拡大しており、2025年Q1の平均DAUは9780万人だった。Apple Vision Proも、Apple公式が企業向けページで設計、トレーニング、ガイド作業、顧客体験、生産性向上を前面に出している。つまり、生き残っているのは「メタバース」という看板ではなく、遊ぶ理由や働く理由が明確な空間体験である。派手な未来論はしぼんだが、用途があるものは残った。

 

終わったのはメタバースではなく、ザッカーバーグ時代の夢だった

このニュースの本質は、Horizon Worlds終了そのものではない。Metaの2026年6月15日、Microsoftの2025年12月1日という二つの日付が示しているのは、「メタバースがすべてを変える」という時代の終了である。だが同時に、Robloxのような遊びの経済圏、Vision Proのような業務向け空間端末は残っている。つまり、消えたのは概念の万能感であり、技術の断片はむしろ現実に沈み込んでいく。メタバースは終わったのではなく、“大げさな名前のままでは残れなかった”のである。

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ライター:

東京都出身の音楽家。こちらはライターとしての世を忍ぶ仮のペンネーム。平易な言葉で情緒的な文章を書く。対象の思いを汲み取り、寄り添うことを重視。少年期より難病を持ち、弱者への眼差しが裏テーマ。自分の頭や心を使って、形のない美しさや優しさを世の中にひとつずつ増やしたい。書きもののほか、BGM、テーマソング、賑やかし、癒やしなど、音楽全般も承り〼。

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