
若い世代を中心に注目を集めていた株式会社エースのカラーコンタクトの新ブランド「キュント」。そのイメージモデルに大人気インフルエンサーの逃げ水あむ氏を起用し、華々しいデビューを飾るはずだった同ブランドが、発売直前に前代未聞の理由で急ブレーキを踏んだ。
2月25日、同社は突如として「ブランド『キュント』に関するお詫びと発売延期のお知らせ」を発表。「海外において不適切な意味を持つ言葉を想起させる可能性があるとのご指摘をいただきました」とし、ブランド名の変更および発売の延期を余儀なくされたのだ。
一体、何が起きたのか? 問題の核心は、そのかわいらしい響き「キュント(胸がキュンとする、などの意味合いと推測される)」に当てられたアルファベットの綴り「Cunte」にあった。
「C-word」の衝撃。古語でも意味は同じ?
英語圏の文化に詳しいSNSユーザー(@karin_sonoe氏)の解説によると、事態の深刻さが浮き彫りになる。
「”Cunt”は主に女性器を指す極めて卑猥で侮蔑的な英語の俗語です。米国では女性に対する罵倒語として使われますが、英・アイルランドでは性別問わず嫌な人を指し、豪・NZでは文脈により中立や親しい表現としても使われる多義的な言葉です。用法には十分な注意が必要です。」
つまり、英語圏では公の場で口にすることすらはばかられる、いわゆる「C-word(放送禁止用語)」の直球だったのだ。
運営側は「最後に『e』がついているから大丈夫」とでも踏んだのだろうか? しかし、ネット上の有識者からは「Cuntの古語バージョンの綴りがCunteだから意味はどっちにしろ同じ」という非情なツッコミが。 さらにSNSでは、この「e」がついているからセーフという謎理論に対し、「例えばブランド名が『ちんこE』ですって言われて、『E』が付いてるから良くない? とはならないでしょ」という秀逸すぎる例えが飛び出し、多くの賛同を集めている。
「ちょっとググるくらいの知能と引き返せる勇気を…」
今回の騒動に対し、ネット上では同社の危機管理能力の甘さを指摘する声が殺到している。
「スペルだけ修正すればよかったのに…」と惜しむ声がある一方で、「ちょっとググるくらいの知能と引き返せる勇気を…」「運営ヤバすぎるだろwww」といった辛辣な意見が相次いでいる。
過去に「ポケットモンスター」が海外展開の際にスラングを避けて「Pokemon」となった歴史を引き合いに出すユーザーも多く、「令和の時代にまだこんなミスをするのか」と失笑を買っている状態だ。
巻き込まれたイメージモデルは完全な“もらい事故”
プレスリリースでは、「逃げ水あむ様には本商品のイメージモデルとしてご出演いただいておりましたが、ブランド名の決定や商品企画には一切関与されておりません」と、慌てて火消しを図る一文が添えられていた。当然だろう。彼女からすれば、自身の顔となるブランドが、海外でとんでもない卑猥な言葉だったなど、完全な“もらい事故”以外の何物でもない。
グローバル化が叫ばれて久しい現代において、ブランドのネーミングチェックは基本中の基本。それを怠った代償は、発売延期というスケジュールの遅れだけでなく、企業としての「リテラシーの低さ」を露呈する結果となってしまった。
果たして、株式会社エースはどのような新ブランド名で出直してくるのか。そして、一度ついた“トンデモブランド”のイメージを払拭できるのか。今後の対応に注目が集まる。



