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実写映画『ブルーロック』絵心甚八が放つ狂気と説得力 窪田正孝が体現する“世界一に取り憑かれた亡霊”

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映画『ブルーロック』公式
映画『ブルーロック』公式Xより

累計発行部数5000万部を突破したサッカー漫画『ブルーロック』の実写映画化が、この夏公開される。製作報告会で明かされた数々の配役の中でも、物語の核心として強い注目を集めたのが、絵心甚八を窪田正孝が演じるという発表だった。日本サッカーを否定し、再構築しようとする男は、実写という現実空間で何を突きつけるのか。

 

実写化で浮き彫りになった「物語の支配者」

7日、都内で行われた実写映画『ブルーロック』の製作報告会で、絵心甚八役を窪田正孝が演じることが正式に発表された。

併せて公開されたキャラクタービジュアルでは、黒髪のおかっぱヘアに黒縁メガネ、細身の体躯で唇に指を当てる姿が写し出され、原作の冷酷でカリスマ的なコーチ像を忠実に再現している。青と緑のグラデーション背景は、サッカーという競技性と、理性と狂気が交錯する思想を象徴する演出だ。

このビジュアル公開直後、SNS上では「完璧なハマり役」「エゴ全開の演技が楽しみ」といった声が相次ぎ、6031件のいいねと15万超の閲覧数を記録した。実写化において最も賛否が割れやすいキャラクターである絵心が、好意的に受け止められた意義は小さくない。

 

絵心甚八という思想装置

絵心甚八は、『ブルーロック』プロジェクトの総指揮官であり管理者であると同時に、日本サッカーの価値観そのものを破壊するために配置された思想装置である。

300人の高校生フォワードを集め、脱落者は2度と日本代表になれないという非情なルールを課す目的はただ1つ、世界一のエゴイストストライカーを1人だけ生み出すことだ。チームワークを否定し、個のエゴを極限まで研ぎ澄ませるという思想は、日本サッカーが長年積み重ねてきた協調性の美徳と真っ向から対立する。

「エゴイストこそが最強」「世界一になるためには他を踏み台にしろ」。敬語と暴言、英語を織り交ぜた毒舌は、選手を傷つけるためではなく、才能を露出させるために計算された言葉である。

公式設定では年齢30歳、身長189cm、血液型AB型。好きなものはサッカーのみで、それ以外に興味がないことを短所として自認している。尊敬する人物に落合博満を挙げる点も、結果と理性を重視する価値観を端的に示している。

 

元プロ選手という過去が生んだ亡霊性

原作204話前後で、絵心甚八が元プロサッカー選手であったことが明かされた。世界最高のストライカーであるノエル・ノアの最初のライバルであり戦友でもあり、ノア本人からは「最悪のサッカー狂い」「世界一に取り憑かれた亡霊」と評されている。

マルク・スナッフィーも2人の関係を「腐れライバル」と認識しており、若い頃の絵心が潔世一に似たスタイルでプレーしていたという証言も存在する。何らかの理由で選手生命を絶たれた過去が、現在の異常な執念の源泉であることは明白だ。現在の絵心は、ピッチに立てない亡霊として、ブルーロックを通じて自らの叶わなかった「世界一」を間接的に実現しようとしている。

 

段階的に明かされた配役とチームZの顔ぶれ

本作のキャストは、1月26日の主演発表を皮切りに、12日間連続で物語の中心となる「チームZ」メンバーが1日1人ずつ公式SNSで発表されてきた。主人公・潔世一役には高橋文哉が起用され、蜂楽廻役に櫻井海音、千切豹馬役に高橋恭平、國神錬介役に野村康太が名を連ねた。

そのほか、西垣匠、橘優輝、石川雷蔵、岩永丞威、浅野竣哉、櫻井佑樹、倉悠貴らの出演も発表され、原作の主要人物を実写でどう再構築するかが段階的に示されてきた。この丁寧な発表手法自体が、作品への自信と覚悟を物語っている。

 

撮影現場が証明したリアリティと松井大輔氏の評価

製作報告会では、撮影を終えた高橋文哉が登壇し、「実写化の話を頂いたのは約3年前。覚悟とプレッシャー、ワクワクが入り交じった中で、作品が頭から離れた日は1日もなかった。僕なりのエゴで向き合った」と語った。撮影期間は3か月に及び、その間、サッカー漬けの日々を送っていたという。

本作のサッカー監修を務めたのは、元日本代表MFの松井大輔(44歳)だ。松井は、俳優陣の姿勢について「どんなに忙しくても時間をつくり、真剣に練習に向き合っていた。上達しようとする姿は、日本代表入りを目指す選手のようだった」とコメント。撮影前のボール回しやリフティング対決を見て、「もう立派なサッカー経験者だと思う」とも語っている。

さらに、「作品へのリスペクトが非常に強く、妥協しない姿勢に自分自身も刺激を受けた。サッカー監修をした自分だから言えるが、映画『ブルーロック』は素晴らしい本格サッカー映画になった」と評価した。公開日は8月7日。実写映画が背負う狂気とリアリティは、絵心甚八という存在を通じて、観客に突きつけられることになる。

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ライター:

千葉県生まれ。青果卸売の現場で働いたのち、フリーライターへ。 野菜や果物のようにみずみずしい旬な話題を届けたいと思っています。 料理と漫画・アニメが大好きです。

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