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Mrs. GREEN APPLEがレコード大賞3連覇、HANAは最優秀新人賞 SNS祝福が示した「2025年の顔」

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Mrs. GREEN APPLE
Mrs. GREEN APPLE Instagramより

年末恒例の『第67回 輝く!日本レコード大賞』が12月30日、TBS系で生放送され、3人組ロックバンドのMrs. GREEN APPLEが「ダーリン」で大賞に輝いた。「ケセラセラ」「ライラック」に続く3年連続の受賞で、バンドとしては史上初の快挙となる。放送直後からSNSは祝福一色となり、ファンはもちろん、音楽関係者の間でも「時代を象徴する出来事」と受け止める声が広がった。

最優秀新人賞にはHANAが選ばれ、涙と感謝に満ちた姿が共感を呼んだ。数字と熱量の両面から、2025年の音楽シーンの現在地が鮮明になった。

 

安住紳一郎の発表に深々と一礼 Mrs. GREEN APPLEが「ダーリン」で大賞

『第67回 輝く!日本レコード大賞』で大賞に選ばれたのは、Mrs. GREEN APPLEの「ダーリン」だった。司会の安住紳一郎アナウンサーが読み上げると、3人は立ち上がり、深々と一礼。会場を包んだ大きな拍手が、この受賞の重みを物語っていた。

若井滉斗は「10周年で、これまでたくさんの方に支えられて、続けてこれました」と感謝を述べ、藤澤涼架は「音楽活動をできていることに心から感謝しております」と言葉を重ねた。大森元貴は「3連覇という意味や大義をすごく考えます。真摯に楽曲を作っていきたい」と、快挙の先を見据えた姿勢を示した。

 

人気の根拠は数字が裏付ける 年間109.1億円とストリーミングの強さ

Mrs. GREEN APPLEの支持の厚さは、客観的な数字にも表れている。2025年のアーティスト別デジタルセールスでは、期間内売上109.1億円を記録し、2年連続で首位に立った。前年に自ら打ち立てた記録を大きく更新し、100億円を超える水準に到達した点は象徴的だ。

ストリーミングを中心とした再生回数の積み重ねが、この結果を支えている。ヒットを瞬間的な話題で終わらせず、長期間にわたり聴かれ続ける楽曲群を持つことが、現在のミセスの最大の強みと言える。

 

「ダーリン」が支えた配信と動員、SNSが可視化した3連覇の物語

受賞曲「ダーリン」は、Mrs. GREEN APPLEの現在地を象徴する楽曲となった。サブスクリプションを中心に再生数を積み重ね、日常の中で繰り返し聴かれる存在として浸透していった点が特徴だ。SNSでは「通勤中に何度も聴いた」「つらい時期に寄り添ってくれた」といった声が多く、楽曲がリスナー個々の時間や感情と結びついている様子がうかがえた。

この“日常への浸透”は、ライブ動員にも直結している。5大ドームツアー「Mrs. GREEN APPLE DOME TOUR 2025 “BABEL no TOH”」では、全12公演で計55万人を動員。

配信で楽曲に触れ、ライブで体験として共有するという循環が確立され、ヒットを一過性の現象に終わらせない構造が形になった。巨大会場を満たす観客の多くが、すでに曲を「知っている」「生活の一部として聴いている」状態で臨んでいる点は、現在のミセスの強さを端的に示している。

今回の3年連続大賞に対し、SNSで祝福が止まらなかった理由も、こうした積み重ねにある。単に3年続けて評価されたという事実以上に、活動休止を経て「フェーズ2」として再始動し、楽曲ごとに信頼を回復し、広げてきた歩みそのものが共有されてきたからだ。「休止を乗り越えたからこその重み」「この3年間を一緒に走ってきた感覚がある」といった投稿が相次ぎ、受賞はファン自身の物語とも重なった。

記録としての3連覇と、感情としての3連覇。その両方が同時に成立した点に、今回の受賞の特異性がある。配信、動員、SNSという異なる指標が一本の線でつながり、Mrs. GREEN APPLEが「今この時代の音楽」を体現する存在であることを、年末の大舞台が改めて浮かび上がらせた。

 

最優秀新人賞はHANA 涙の瞬間と7人の背景が共感を広げた

最優秀新人賞に選ばれたのは、7人組ガールズグループのHANAだった。受賞が告げられた瞬間、メンバーは涙をこらえきれず、ステージ上で感情をあらわにした。パフォーマンス中に感極まり歌唱が止まる場面もあり、その姿は多くの視聴者の胸を打った。

HANAは、CHIKA、YURI、NAOKO、MOMOKA、KOHARU、JISOO、MAHINAの7人で構成されている。

歌手・ちゃんみなと、SKY-HIが代表を務めるBMSGがタッグを組んだオーディションプロジェクトから誕生した。オーディション番組を通じて、それぞれが抱えてきた挫折や葛藤が丁寧に描かれてきたこともあり、グループ名だけでなく、個々の名前と存在がすでに多くの視聴者に共有されている点が特徴だ。

受賞スピーチでは、YURIが支えてきた人々への感謝を涙ながらに語り、NAOKOは「『No』を『Yes』に変えること」を目標に掲げ、「『絶対に大丈夫』というメッセージを届けたい」と力強く宣言した。言葉の一つ一つが、これまでの歩みと地続きであったからこそ、視聴者は単なる新人賞以上の重みを感じ取った。

HANAの魅力は、完成されたアイドル像ではなく、7人それぞれの背景と感情が可視化されている点にある。CHIKAの涙、YURIの震える声、NAOKOの言葉は、個人の物語でありながら、グループとしての物語にも重なっていった。その積み重ねが、最優秀新人賞の発表と同時に一気に噴き出し、SNS上で大きな共感の波を生んだ。

 

デビュー曲「ROSE」が象徴する新世代の支持

HANAはオーディション番組から誕生した背景もあり、デビュー前から高い注目を集めてきた。4月に発表したデビュー曲「ROSE」は、配信開始直後から大きな反響を呼び、各音楽チャートで首位を獲得。ストリーミング再生数も急速に伸び、新人としては異例のスピードで支持を広げた。

続く「Blue Jeans」「My Body」もヒットし、単発の話題に終わらない存在感を示している。SNSでは「自分の気持ちを肯定してくれる」「背中を押された」という声が多く、楽曲が感情に直結している点が特徴的だ。

 

ミセスとHANAが映した2025年 支持は「熱狂」から「継続」へ

Mrs. GREEN APPLEは、年間売上や長期的な再生数が示す通り、生活の中に溶け込む形で支持を積み重ねてきた。一方のHANAは、デビュー曲の初速と物語性、感情を揺さぶる表現で一気に共感を集めた。

SNSに可視化されたのは、単なる盛り上がりではなく、個々の人生と音楽が結びついた体験の集積だった。『レコード大賞』は、その年に最も多くの感情を集めた存在を映し出す装置として、2025年も確かな役割を果たした。

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ライター:

千葉県生まれ。青果卸売の現場で働いたのち、フリーライターへ。 野菜や果物のようにみずみずしい旬な話題を届けたいと思っています。 料理と漫画・アニメが大好きです。

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