
J2ヴァンフォーレ甲府の最年長Jリーガー、山本英臣選手(45)に一般女性との“W不倫疑惑”が浮上し、クラブが公式声明を発表する事態となっている。
長年チームを支え「甲府のレジェンド」と呼ばれてきた象徴的存在が、キャリア晩年に思わぬ渦中へと引きずり込まれた。週刊女性の直撃取材での否定、浮上したLINEのやりとり、家庭崩壊に至った背景など、今回の疑惑が残した影響は小さくない。
レジェンドと呼ばれた理由
山本英臣選手がこれほど地元に根付いた存在となった背景には、23年以上にわたる甲府でのキャリアがある。2001年にジェフ市原(現ジェフ千葉)でデビューし、2003年に甲府へ移籍。以降、プロサッカー界では稀となる長期在籍を続けた。
山本は幾度となく他クラブから好条件のオファーを受けたとされる。それでも甲府残留を選び、2009年から10年間にわたり主将としてチームを牽引。3度のJ1昇格、J2降格の苦境も、ピッチ内外で精神的支柱となり支え続けた。2022年の天皇杯ではPK戦5人目のキッカーを務め、冷静にゴールを決めて優勝の立役者となった。
今年9月にはNTTドコモの料金プラン「ドコモ MAX」のCMにクラブ代表として出演。チームメイトからも慕われ、ファンからは“オミさん”として親しまれる存在だった。
そんな選手が、サッカーとは別の領域で注目を浴びることとなった。
水面下で続いたA子さんとの親密な連絡
疑惑の相手とされるA子さんは既婚者で、子どもを2人育てる母親でもある。彼女の夫であるBさんは、突然の異変をきっかけに妻の行動に不審を抱き、知人男性に相談したという。
その知人男性によれば、山本とA子さんは昨年冬ごろから頻繁にLINEをやりとりしており、メッセージの内容からは明らかな親密さがうかがえた。
会えなかった日には「会いたかった」と互いに送り合い、A子さんが入浴中だと伝えると、山本が「お風呂覗きたいんですが笑」と返信するなど、軽い冗談では説明できない生々しいやりとりもあったという。
さらに昨年12月、A子さんが山本に、
「ホテルもタクシーも駐車場もご飯も、何から何まで本当ごちそうさま」
と送ったとされるメッセージも確認されている。文面から読み取れる関係性は、山本側が主張する「合コン」とは乖離している。
“危機管理”を意識した行動と、発覚への道筋
山本は長年ディフェンスの要として、危機の芽を察知し先回りする能力に長けてきた。その鋭い感覚は私生活にも向けられていたとされる。
知人男性の証言では、山本はA子さんが夜遅く帰宅して家族に怪しまれないか思案し、同乗時には車のドライブレコーダーに自分の姿が映っていないか念入りに確認していたという。
しかし、どれほど慎重を期したとしても完全ではなかった。A子さんの不審な行動に気づいたBさんはスマートフォンの履歴を確認し、二人の会話の存在を知ることになる。
Bさんが受けた衝撃は大きかった。家庭を築き、2人の子どもと安定した生活を送ってきたはずの妻の裏に、プロサッカー選手との関係が存在したからだ。
弁護士を通じた慰謝料請求、まさかの“合コン主張”
今年7月、Bさんは弁護士を通じ、山本に対して慰謝料請求を行った。不貞行為があったと考えたためだ。しかし返答してきた山本側の主張は、Bさんが想定していたものとは大きく異なっていた。
山本側は不貞行為を完全否定し、問題となっている接触について「合コンであり、不倫関係ではない」という趣旨の説明をしたという。
この回答にBさんは強く落胆した。あれほど親密だったLINEの内容を前に、「合コン」という説明は到底受け入れがたいものだったからだ。
以降Bさんは、この問題について周囲にほとんど口を閉ざすようになった。
直撃取材で山本は全否定 クラブ広報も「把握していない」
11月中旬、山梨県内での練習後、週刊女性が山本に関係をただす直撃取材を行なった。
冒頭、山本は険しい表情で「わからないです……」と答え、広報を呼ぶと言い残した。
だが質問が重ねられると、否定のトーンはいっそう強まった。
──A子さんという女性を知っているのでは?
「全然わからないです」
──LINEの頻繁なやりとりや昨年12月の接触については?
「まったくないです」
──弁護士を交えての話し合いが進んでいるのでは?
「ないです」
駆けつけた広報担当者も「把握していないので、お答えできません」と述べるにとどまった。
しかし編集部は、二人が接触していたとみられるLINEのやりとりを確認している。事実認識の食い違いは今後の焦点となる。
家庭崩壊と揺らぐサポーターの信頼
知人男性によれば、BさんとA子さんはこの問題をきっかけに離婚調停へ進んでおり、現在はBさんが2人の子どもと生活している。
Bさんはもともと甲府の熱心なサポーターで、ホーム戦を欠かさず観戦していた人物だ。それだけに今回の事態は精神的にも重く、スタジアムに向かうことができない状態が続いているという。
「ファンの家庭を壊しながら、何事もなかったようにプレーしている姿に強い憤りを感じている」
知人男性はそう語る。
長年クラブの象徴として敬意を集めてきた存在だけに、その落差はより深い影を落としている。
18日、ヴァンフォーレ甲府は「一部週刊誌報道について」と題したリリースを発表し、クラブ関係者に迷惑をかけたと謝罪した。
声明では「本人に対して事実確認を行い、適切な対応に努める」としており、調査結果や対応は今後改めて示される可能性が高い。山本は今季カップ戦1試合の出場にとどまり、チームもJ2で13位とJ1復帰を逃した。大塚真司監督(49)の退任も発表され、チームは転換点を迎えている。
キャリアの終盤で迎えた“W不倫疑惑”という予期せぬ問題。
山本英臣選手がピッチ内外の信頼にどう向き合うのか、クラブの説明とともに注目が続く。



