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赤ちゃんの名前、1位は「碧」と「翠」 16万人調査が映す“やさしさの時代”|ベネッセが発表

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子ども
PhotoACより

ベネッセが発表した「赤ちゃんの名前ランキング2025」では、男の子は「碧(あお)」、女の子は「翠(すい)」がトップに輝いた。
青や緑といった自然を感じる一文字ネームが並び、空や風、光を思わせる名づけが主流になっている。
名前に込められたのは、強さよりも穏やかさ、個性よりも調和を重んじる時代の空気だ。

 

 

青と緑が象徴する、新しい時代の願い

ベネッセコーポレーションが発表した「赤ちゃんの名前ランキング2025」によると、男の子の1位は「碧(あお)」、女の子の1位は「翠(すい)」。

調査対象は2025年1月から9月に生まれた約16万6千人の赤ちゃん。どちらも自然の色を表す文字であり、清らかで落ち着いた響きが印象的だ。

空や水、森の色を思わせるその名前には、変化の多い社会を静かに生き抜いてほしいという、親の祈りが込められている。

 

名づけの“やさしさ”が広がる背景

ランキング上位には、「朝陽」「晴」「陽菜」「結月」など、光や温もりを感じさせる名前が並んだ。

1文字、または短い名前の人気も年々高まっている。
「呼びやすく、どの世代にも受け入れられるやわらかな響きが好まれています」とベネッセ担当者。

SNSで見かける機会が多くなった現代では、読みやすさや書きやすさも重視されている。
強さを表すよりも、やさしさや調和を象徴する名前。そこには、令和という時代の価値観が映し出されている。

 

昭和・平成・令和 名前が語る時代の記憶

名前の流行は、時代を映す鏡だ。
昭和の前半には「勇」「正」「昭」「一郎」など、勤勉さや誠実さを重んじる名前が多かった。
戦後の復興期、人々は“まっすぐに生きる強さ”を子に託した。

平成になると、「子」「郎」といった語尾が減り、「陽菜」「大輝」「葵」など、自然や光をモチーフにした柔らかな名前が広がった。

そして令和。多様性が進む今、トレンドはよりシンプルに、一文字や短い音で伝わる名前へ。
「碧」や「翠」が象徴するのは、競争よりも共生、主張よりも調和を重んじる世代の感性だ。

 

名づけに込められた“静かな願い”

SNSでは「翠は読めない人も多い」「碧は書きにくいけど美しい」といった意見が並ぶ。
読みやすさと個性のあいだで揺れながらも、どの声にも共通しているのは、子どもを思う気持ちだ。

別の調査では、秋の名づけで「結月」「楓」「椛」など季節を感じる“ムーンネーム”“メープルネーム”が増えている。
自然や季節を名前に込める文化は、時代を超えて受け継がれてきた。

たとえ社会が変わっても、親が子に託すのは「美しく、まっすぐに生きてほしい」という普遍の願いだ。

 

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ライター:

広島県在住。福岡教育大学卒。広告代理店在職中に、経営者や移住者など様々なバックグラウンドを持つ方々への取材を経験し、「人」の魅力が地域の魅力につながることを実感する。現在「伝える舎」の屋号で独立、「人の生きる姿」を言葉で綴るインタビューライターとして活動中。​​https://tsutaerusha.com

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