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野田佳彦にブーメラン直撃 「黒歴史」批判が再炎上を招く 野党リーダーの言葉が軽くなった理由

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野田佳彦
野田佳彦氏 Instagramより

国民民主党の玉木雄一郎代表(56)と榛葉賀津也幹事長(58)が、11日に公開したYouTube『たまきチャンネル』で過去の民進党代表選を振り返り、蓮舫氏(57)を笑いのネタにしたことが波紋を広げている。動画内で榛葉氏が「黒歴史、黒歴史だ」と発言し、玉木氏と大笑いする場面が拡散。

SNS上では「政治家の品格がない」「まるで学級会」との批判が相次いだ。
この事態に反応したのが、かつての民主党政権を率いた立憲民主党代表の野田佳彦氏(68)である。野田氏は玉木・榛葉両氏を名指しで批判したが、その発言が自身の過去に跳ね返り、政治家としての信頼を再び揺るがせている。

 

玉木・榛葉の“黒歴史トーク”に批判集中

問題の発端は、11日夜に配信された『たまきチャンネル』での雑談だった。玉木氏が「榛葉さんなんかはね、前の民進党の代表選挙なんか蓮舫さん応援してるからね」と笑いを交えて切り出すと、榛葉氏は「黒歴史、黒歴史だ」と返し、二人で机を叩きながら爆笑した。玉木氏はさらに「榛葉さんはツッコミどころ少ないけど、蓮舫さん応援してたんだよ」と重ね、動画内では“内輪受け”の空気が続いた。
この「黒歴史」とは、榛葉氏が2016年の民進党代表選で蓮舫氏を支持していた過去を自嘲的に指したものだ。当時、蓮舫氏は党の代表に選ばれたが、その後の分裂や希望の党への合流など、野党の迷走の象徴として記憶されている。そうした経緯を軽口の対象にしたことで、視聴者の反発を招いた。

動画が拡散すると、X(旧Twitter)では「政治家じゃなくてただの陰湿な悪口」「政策より内輪の笑いを優先する人に国は任せられない」など批判が相次いだ。政治家の発言は一言一句が公的発信と受け止められる時代だけに、軽率な言葉が信頼を失う危険を浮き彫りにした形だ。

 

野田佳彦が苦言「『黒歴史』という言葉は失礼すぎる」

15日、野田氏は国会内で記者団に対し、「『黒歴史』というのは表現が行き過ぎている。適切ではないし、失礼すぎるのではないか」と発言。政治家同士の節度を保つべきだと強調した。
同じ民主党出身者として、かつての仲間を茶化すような発言を看過できなかったとみられる。野田氏の発言は一見、政治家としての常識を取り戻すような「正論」に映ったが、すぐにその矛先が自らに戻ってきた。

 

「増税の元凶が何を」 自身のX投稿に批判殺到

野田氏は前日の14日、自身のXで「消費税負担軽減対策チームの立ち上げ」を発表した。だがこの投稿が火種となり、コメント欄は批判一色に染まった。「消費税を上げた張本人が何を言う」「元凶のくせに軽減策とは笑わせる」「説得力がまったくない」といった声が殺到した。
2012年の旧民主党政権下で首相を務めていた野田氏は、消費税を5%から8%、さらに10%へと段階的に引き上げる方針を決定した中心人物である。増税がその後の景気低迷や民主党政権崩壊の一因とされる中で、いまさら「負担軽減」を掲げても、国民には“黒歴史の自己否定”としか映らなかった。
SNSでは「野田政権こそ黒歴史だ」「他人の失言を責める資格がない」との書き込みが相次ぎ、玉木・榛葉両氏の「黒歴史トーク」を批判した野田氏自身が、“第二の炎上”に巻き込まれる結果となった。

 

国民が求めているのは“口論”ではなく“誠実さ”

政治評論家の一人は「野田氏の発言は筋が通っているが、過去の増税を総括していない限り、どんな正論も国民には響かない。政治家の“言葉の信用”が失われている」と指摘する。
SNS全盛の時代、政治家の過去の発言や政策はすぐに掘り返される。正論を語っても、発信者に整合性がなければ“ブーメラン”として跳ね返る。発言の内容よりも「誰が言ったか」が評価を左右する時代に、野田氏のようなベテラン政治家でさえ、過去の影に縛られている。

玉木・榛葉両氏の軽口も、野田氏のブーメランも、根底には政治不信が広がる現状がある。野党間の批判合戦や皮肉の応酬は、政策議論の欠如を浮き彫りにしている。
ある大学教授は「政治家が過去の過ちを笑い話にせず、どう教訓化するかが問われている。国民が求めているのは謝罪でも自己防衛でもなく、誠実な説明責任だ」と語る。
野田氏がかつて訴えた「ど真ん中の保守」という信念が今も生きているなら、まず自らの“黒歴史”と正面から向き合い、政策で信頼を取り戻す努力が必要だろう。政治家の軽い言葉が繰り返される限り、国民の心はさらに離れていく。


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ライター:

千葉県生まれ。青果卸売の現場で働いたのち、フリーライターへ。 野菜や果物のようにみずみずしい旬な話題を届けたいと思っています。 料理と漫画・アニメが大好きです。

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