豊胸手術を受けた女性が語る「衝撃の体験」

東京・銀座の美容外科「フェアリークリニック」で、院長の大谷国広医師による患者対応が大炎上している。発端は、ある女性が豊胸手術を受けた際のモニター契約だった。
手術代を30万円割り引く代わりに、胸のビフォーアフター動画をクリニックのPRに使用する——そういう条件で契約したはずが、事態は思わぬ方向へ転がっていく。
この問題はインフルエンサー・滝沢ガレソ氏がSNSで紹介したことで一気に拡散。被害を訴える声が続々と寄せられ、火に油を注ぐ格好となった。
手術後の相談に対し「人間だから左右差は普通」
女性は手術後、胸のサイズに左右差があると感じ、クリニックの公式LINEに相談した。しかし大谷院長の返答は「人間だからそれくらい良いんじゃない?今回は激安だし」と、あまりに軽い一言。
不安を抱える患者に対し、医師としての誠実な説明はなく、むしろ値引きを理由に雑な対応をとったのだ。
公式LINEで突然“ナンパ”
驚くべきことに、院長はその後、同じ公式LINEで「明日暇なら飲まんスかー?」「食事は?」と唐突にナンパを開始。女性が角を立てないように断ると、態度は一変した。
「胸の動画だけでは割に合わない。テレビ局に俺を褒める推薦文を送れ」——突如として意味不明な要求を突きつけてきたのである。
「推薦文を書け」から「30万円返せ」へ
女性が拒むと、大谷院長は「じゃあモニター契約は無効だ。割引した30万円を今すぐ振り込め」と強硬姿勢に。さらに女性がやり取りをSNSに公開すると、逆上した院長は患者の“顔出し動画”をSNSに投稿してしまった。
女性は「顔出しはしない約束だった」と抗議したが、大谷院長は「口頭で確認した」と突っぱねたという。
美容医療モニター制度の“闇”
美容外科では「モニター制度」が常態化している。割引の代わりに施術写真や動画をPRに使う仕組みだが、契約条件は不透明でトラブルも多い。今回のケースもその典型だ。患者は「顔は出さない」と確認していたが、医師が一方的に解釈を変え、公開してしまった。
医師と患者の“非対称な力関係”
医師と患者の間には本質的な非対称性がある。専門知識を持つ医師に対し、患者は判断を委ねる立場にある。そこに「割引」という金銭条件が加われば、医師が優位に立ちやすい構図が生まれる。
今回のように、値引きを盾に不当な要求を行うことは、医療倫理を揺るがす行為にほかならない。
SNSで広がる“告発の連鎖”
SNS上では、今回の被害女性とされる若い利用者のアカウントを皮切りに、過去の患者が次々と声を上げ始めた。
ある女性は「2年前に逆さまつげや目のくぼみ治療で通ったが、改善しないばかりか、予定にないヒアルを鼻に入れられた」と証言。別の投稿者は「どんどん引用であの医者の闇が出てきて、本当に今まで表に出なかったのかと思うと鳥肌が立った」と吐露する。
被害の声が重なり合い、医師個人だけでなく美容外科業界全体への不信感が膨らんでいる。
医療広告ガイドラインとの乖離
厚労省の「医療広告ガイドライン」では、症例写真や体験談の扱いに厳しい制約がある。とくに「ビフォーアフターの強調」や「患者の顔出し使用」は、適切な同意がなければ違反と見なされる可能性がある。今回のケースは、少なくともガイドラインに照らして問題視される余地が大きい。場合によっては行政指導や法的措置に発展する可能性も否定できない。
信頼を壊した代償
医師と患者の間に不可欠なはずの信頼関係が、軽率なやり取りとSNSでの“晒し合い”によって崩壊した今回の騒動。炎上は今も拡大を続けており、患者は動画の削除を求めているが、院長側は応じていない。
「美容医療の闇」が可視化されたことで、業界全体に波紋が広がるのは避けられないだろう。