
ドラゴンボールのベジータや名探偵コナンの服部平次で知られるベテラン声優・堀川りょう(67)が学院長を務める「インターナショナルメディア学院」を巡り、ネット上で議論が沸騰している。学院の最大の売り文句は「入学すれば1年以内にテレビアニメ出演が可能」というもの。しかし実態は、千葉テレビの深夜枠で放送された“全編AI生成アニメ”への出演であったことが判明し、波紋を呼んでいる。
滝沢ガレソが拡散し炎上
問題のアニメ『堀川書店物語』は、今年7月に千葉テレビの深夜1時枠で5分間だけ放送された。映像は生成AIによる不自然な動きや楽曲で構成されており、視聴者からは「呪いのビデオのようだ」「心霊動画より怖い」といった声が相次いだ。
さらにインフルエンサーの滝沢ガレソ氏がXで動画リンクを紹介したことで一気に拡散。コメント欄は「これをアニメと呼ぶのは詐欺ではないか」といった批判で埋め尽くされ、炎上状態となった。
高額費用と“出演保証”の中身
同学院の初期費用は22万円、レッスン料は1コマ(2時間)5,500円。公式サイトでは「最短1カ月でテレビアニメ出演」「卒業生が実際にプロ声優として活動」と強調されている。
しかしその出演先がローカル局のAIアニメであったことに、志望者からは「高額な費用に見合わない」と失望の声が上がっている。
ネットの反応は二極化
YouTubeのコメント欄には、次のような批判が並ぶ。
「これは呪いの映像ですか?怖すぎる」
「せっかく高い金払って入ったのにAIアニメ出演とか詐欺」
一方で、少数ながらポジティブな意見も寄せられている。
「生成AIの映像でも演者として参加できるなら良い経験になるのでは」
「地方枠でも自分の名前がクレジットに載るならチャンスだと思う」
声優志望者にとって「アニメ出演」という実績は重い。その意味で、AIアニメといえど出演経験を得られる場を評価する声もある。
“ベジータ”ブランドに陰り?
堀川りょうといえば、声優界の大御所だ。ベジータの威厳ある声や服部平次の爽やかな演技は、世代を超えて愛されてきた。しかし、その名声を背景にしたビジネスモデルに疑念を抱くファンは少なくない。
「ドラゴンボールであれほどかっこよかったのに、どうしてこんな商売に…」
「生徒は夢を利用されているのでは」
長年積み重ねた実績と、現実の養成所ビジネスとの落差に失望感が漂う。
今後の行方
ネット上では「本当に生徒の夢を育む場なのか、それともAIアニメ出演保証を看板にしただけなのか」と疑念が拡大している。声優志望者の夢を食い物にしているのか、それとも新しい表現手法への挑戦なのか。議論はまだ収まりそうにない。