
ファミリーマートのオリジナルブランド「コンビニエンスウェア」から、2025年6月10日に発売された紫外線&暑さ対策グッズが注目を集めている。晴雨兼用ミニ傘、UVカットハット、そして発売からわずか3週間で完売したサングラスの3商品だ。本記事では、それぞれの機能や特長に加え、サングラスが短期間で売り切れた背景と「コンビニエンスウェア」の成長戦略を解説する。
ファミマで揃う紫外線・暑さ対策グッズ
発売された3つの新作は、いずれも紫外線対策と暑さ軽減の両立を意識して開発されている。晴雨兼用ミニ傘は、UVカット率・遮光率が99.9%で、UPF50+の高性能仕様だ。裏地にはコーティングが施され、遮熱効果を発揮するうえに急な雨にも対応できる。親骨の長さは47センチとコンパクトで、バッグに収納しやすく、カラーは落ち着いたベージュでどんな服装にも合わせやすい。
サングラスは、紫外線を99%カットする偏光レンズを採用し、照り返しや反射光を効果的に抑える。定番のウェリントン型をベースにしながら、バネ丁番を使って快適なフィット感を実現した。レンズには植物由来のトリアセテート、フレームにはリサイクルプラスチックを使用し、環境配慮型の設計となっている。テンプルの先端にはファミマカラーがアクセントとして入っており、シンプルな中に個性を加えている。
UVカットハットは、つばが広く顔全体をカバーし、軽量で通気性が高い素材を使用している。サイズ調整ができるストラップも付属し、アウトドアや日常の外出など幅広い場面で活躍できる。
サングラスが短期間で完売した3つの要因
なかでもサングラスが短期間で完売した背景には、価格と機能のバランスがある。市場では数万円の高価格ブランドと低価格商品の二極化が進む中、ファミマは機能性とデザイン性を兼ね備えた中価格帯の商品を投入した。この価格帯の本格派サングラスは選択肢が少なく、消費者にとって魅力的だったと考えられる。
さらに、眼鏡メーカーとの共同開発によって品質を確保したことも大きい。1サイズで幅広い層に対応できる設計や、偏光レンズとバネ丁番によるかけ心地の良さは、実用性を重視する層から高い評価を得た。販売チャネルとしてのコンビニの強みも見逃せない。外出中や旅行先で紫外線対策が必要になった際、すぐに購入できる利便性が購買意欲を後押しした。
コンビニエンスウェアの急成長と顧客層の拡大
「コンビニエンスウェア」は2021年にスタートし、2023年度には年商100億円を突破した。毎年約30%の成長を続けており、SNSで話題になる限定カラーソックスや、累計1,000万枚を販売したタオルシリーズなど、ヒット商品を次々と生み出している。常時約100アイテムを展開し、2週間から1カ月ごとに新商品を投入するスピード感も特長だ。
当初は40〜50代のビジネス層が主な顧客層だったが、現在は10〜20代の若年層にも浸透している。限定カラーやコラボ商品が話題を呼び、コンビニに衣料品を買いに行くという新しい購買習慣が定着しつつある。
今後の展開、課題とは?
ファミリーマートは今後、「コンビニエンスウェア」のさらなる展開として衣料品専門店の出店も検討している。課題は、店頭陳列や販促の工夫によって商品の魅力をより効果的に伝えることだ。今回のサングラスのヒットは、適正な価格、確かな品質、そして購入しやすい環境が組み合わさることで、短期間でも大きな成果を上げられることを証明した。
手軽に手に入る高機能アイテムの価値
ファミマの晴雨兼用ミニ傘、コンビニサングラス、UVカットハットは、機能性とデザイン性を両立させた夏の必需品である。特にサングラスは、発売から3週間で完売するという実績を残し、その魅力を広く知らしめた。コンビニで手軽に入手できる利便性は、日常の紫外線・暑さ対策において大きな強みであり、今後の新商品展開にも期待が集まる。