登録者100万人超の人気YouTuberが突如活動休止

登録者数100万人を誇る人気YouTuber「ちゃんねる鰐」が、7月7日に突如活動休止を発表した。動画内では坊主頭となり、神妙な面持ちで謝罪の意を示したものの、詳細な説明はなされず、視聴者の間では困惑と憶測が広がっている。
動物や爬虫類などを扱う“生き物系YouTuber”として、長年にわたり安定した人気を維持してきた「ちゃんねる鰐」は、親子で視聴できるコンテンツとしても評価が高く、暴力的・過激な言動とは無縁の存在として認識されていた。そんな中での突然の謝罪と休止宣言は、ファンの間に大きな衝撃をもたらした。
暴露系インフルエンサー滝沢ガレソ氏が“ガレソ砲”を投下
事件に一層の注目が集まったのは、暴露系インフルエンサーとして知られる滝沢ガレソ氏がX(旧Twitter)上で、次のような投稿を行ったことがきっかけだ。
「こんにちは!まだこちらからDMが送れないようなのですが、脱衣所のコンセントに隠されていたカメラの件で詳しくお聞きしたいことがあるので、一時的にフォロバまたはDMを送れる設定にしていただけませんか?」
この投稿により、ネット上では「脱衣所に隠しカメラを設置していたのではないか」という盗撮疑惑が急速に広まり、「ちゃんねる鰐」がその当事者ではないかとの声が一斉に上がった。ガレソ氏は名前を明言していないが、過去の投稿や関係性から「実質的な名指し」と受け止められている。
YouTubeやSNSに加え、まとめサイトや検索トレンドにも一気に拡散。ガレソ氏の持つ情報拡散力が改めて浮き彫りになった。
被害者とは示談交渉中、不起訴の可能性も
滝沢氏はその後、匿名のDM提供者から「チャンネル登録者数100万人を超える大手YouTuberが盗撮で逮捕された」という情報を受け取ったことを明かした上で、当該人物に直接確認を取った結果、被害者側とは示談交渉が進んでおり、不起訴の見込みが高いと判断したことを投稿した。
そのため、滝沢氏は「この件は取り上げない」との立場を表明したが、ネット上ではすでに名前が特定されており、本人の公式な説明がないまま、騒動は拡大し続けている。
現在、「ちゃんねる鰐」のYouTubeチャンネルではコメント欄が閉鎖されており、SNSでも新たな発信は一切行われていない。沈黙を貫く姿勢がさらなる疑念を呼ぶ結果となっている。
“清潔系YouTuber”への信頼崩壊と視聴者の心理的ダメージ
今回の件で最も深刻なのは、長年築いてきた「清潔で安心感のあるYouTuber」という信頼が、一瞬で崩れ去ってしまったことである。「ちゃんねる鰐」は過激な言動や下品な演出を避け、子どもと一緒に安心して見られる存在として、多くの親子に支持されてきた。
SNS上では、次のような投稿が散見される。
「息子が小さい頃から見ていた鰐さん。好感があっただけにショックが大きい」
「汚い言葉も使わないし、見ていて爽やかだったのに」
「なんで有名になると、みんな何かやらかすのか」
これは単なる「炎上」ではなく、“家族の中に入っていたような存在”に裏切られたという、疑似的な親密性が崩壊したことへの喪失感だといえる。視聴者の多くが“裏切られた”と感じるのは、それだけ「ちゃんねる鰐」に信頼を寄せていた証左でもある。
また、謝罪動画の中でも明確な説明がなかったことが、ファンの不信感に拍車をかけている。沈黙を続けることで、自らの立場を守ろうとする姿勢が「無責任」「逃げている」と受け取られ、視聴者の怒りや落胆に変わっている。
信頼回復には「誠実な説明」が不可欠
YouTubeというメディアは、今やテレビに代わって家庭の中に入り込む存在となっている。とりわけ、子ども向け・教育系・生き物系などのジャンルは、「人格」や「信頼性」がコンテンツの価値を大きく左右する。
こうした背景を考えれば、不起訴や示談で法的責任を免れたとしても、視聴者との“信頼関係”は元に戻るものではない。だからこそ、説明責任を果たすことが再起の第一歩となる。
いま求められているのは、沈黙ではなく誠実な言葉である。