「寝た」と語って「してない」に訂正? 明け方のバックハグ、写真流出、“処分の非対称性”まで このスキャンダルの全貌を暴く

韓国の人気グループ「THE BOYZ」の元メンバー、チュ・ハンニョン(26)が6月、元AV女優・明日花キララとの密会報道を受け、グループからの脱退と専属契約解除に至った。発表の直後、ハンニョン本人がSNSで「脱退に同意していない」と事務所と真っ向から対立。さらに「法的措置も検討」とまで表明し、騒動は泥沼化した。
では、なぜこの一件がここまで社会的炎上を招いたのか? 本記事では、時系列、関係者証言、SNSの声、構造的分析、そして3つの仮説に基づいて、この“密会スキャンダル”の全体像を読み解く。
明日花キララとの出会いは“イベント打ち上げ”の延長だった? 密会の夜の全記録
騒動の発端は、5月30日未明。THE BOYZが出演した「ASIA STAR ENTERTAINER AWARDS 2025」の翌日深夜、ハンニョンは東京都港区・六本木で複数人と飲み会を行っていた。
- 1:00頃:六本木のバーで飲酒
- 2:00頃:カラオケ店に場所を移し、明日花キララらと合流
- 4:00頃:プライベートルームへ移動
- 明け方(6時前後):雨の中、白いパーティードレス姿の明日花とともに路上で雨宿り。密着して写真撮影される
- 直後:二人でタクシーに乗車し、六本木を後にした
公開されている写真では、ハンニョンが明日花の肩に顎をのせ、雨から彼女をかばうように後ろから抱きしめる“バックハグ”の様子が克明に記録されている。
「寝た」「してない」供述二転三転 危機管理の甘さが決定打に
一部報道では、ハンニョンが翌朝グループの宿舎に戻らず、同僚メンバーに「明日花キララの家にいた」「寝た」と自慢気に語っていたとされている。しかし脱退発表後は一転、「関係は一切なかった」「違法行為もない」と主張を変えた。
この変節はなぜなのか?また、所属事務所には「金は払っていない。先輩たちが出した」とも説明し、責任の所在をぼかした対応が目立った。
明日花キララは売春否定 だが“関係の有無”は明言避ける
一方の明日花キララも、SNSで即座に反論。「人生で一度も、お金を受け取って性行為(売春)をしたことはない。今回もそうだ」と断言。自身を貶めるような投稿やデマ拡散に対して、「まだ文春の記事も出ていない段階で、誤情報を流すのはやめてほしい」と訴えた。
また、公開されたダイレクトメッセージでも、「職業的な撮影を除いて、私的に金銭を受け取ったことは一度もない」としながら、ハンニョンとの関係そのものについては否定していない。結果として、“関係はあったのか、なかったのか”という核心部分がいまだ曖昧なままとなっている。
この供述の揺れが、事務所の判断を決定づけたともされる。韓国芸能界ではスキャンダル初動の対応が命取りになることが多く、今回も「なぜ正直に話さなかったのか」「一貫した対応を取らなかったのか」がSNSで激しく批判された。
さらに、写真の流出については「その場にいた初対面の女性がハンニョンさんを好きで、写真を撮って売った」と明かしている。だがこの供述にも疑問の声が上がっている。
これは“地雷女スキーム”だったのか? 週刊誌に売られた一夜
なぜ写真は撮られ、そして文春に売られたのか? ネット上では「これはハニートラップでは?」「明日花の周囲に情報提供者がいたのでは」といった声が相次ぐ。
明日花キララは過去にもジャニーズ系タレントとの関係が報じられたことがあり、“スキャンダル常連女優”との認識も根強い。「飲み会に参加しただけでリークされる」という構図が、自然発生的な事故だったのか、それとも意図的に“爆弾を仕掛けられた”のか。疑念は払拭されていない。
「裏切られた」のはファン 寝たかどうかではない、“失望”の重み
今回の騒動で最も傷ついたのは、長年彼を信じて応援してきたファンだった。
「してないって言われても、写真がすべてだよ」
「恋愛より、自慢していたってところがショックだった」
「謝罪もなく消えたのが一番つらい」
これは「寝た・寝てない」の論争ではない。アイドル・偶像としての信頼の破綻が起きたのだ。ファンからすれば、あの密着写真1枚が、何千時間分の応援を一瞬で否定したに等しい。
なぜ彼だけが? 韓国芸能界の即クビという病理
一方で、日韓両国で大きな議論を呼んでいるのが、「なぜハンニョンだけが処分されたのか?」という点だ。明日花キララには一切の制裁がなく、炎上後もSNS更新・事業活動ともに継続している。
韓国芸能界では、性的スキャンダルに対して“男女不均衡な処分”が課されることが多い。グローバルアイドルに「清廉性」が求められる一方、男女の“責任比率”には明確な差がある。
「ハグしただけで脱退?やりすぎだろ」
「彼女はノーダメージ、彼は芸能人生終了。釣り合いが取れてない」
この件は、K-POP業界の“潔癖文化”と“偶像経済”の限界を露呈したとも言える。
ハンニョンが沈黙を破り“反撃”開始 契約解除は虚偽、200億ウォン請求と戦う意思を表明
沈黙を貫いてきたハンニョンが、ついに自身のInstagramを通じて“真相”を語り始めた。声明は長文にわたり、事務所の対応、報道の過熱、そして性的人身売買疑惑への怒りを綴っている。
「私はすでに違法行為をしていないと明確に表明していますが、悪質な記事を出し続ける記者や報道機関に対して、民事・刑事を問わず全ての法的措置を取ります。性的人身売買の証拠があるというなら、今すぐ出してほしい」
としたうえで、
「私はチームから出ていない。契約解除には同意していない。契約書上、解除理由は成立していないにも関わらず、まるで私がミスをしたかのように話をでっちあげられている」
と、事務所が発表した「脱退・契約解除」に異を唱えている。
さらに声明の中では、事務所から200億ウォン(約22億円)を超える補償請求を受けたことを明かし、「それを断ったにも関わらず、勝手に契約が終了したとメディアに伝えられた。これは明らかな誤報だ」と強調。加えて、内容証明も一方的に送付され、損害賠償まで警告されたという。
「とても怖い。でも、やっていないことのせいで崩壊するのを見過ごすわけにはいかない。真実が明らかになると信じていたが、いま黙っていては何も変わらない」
と語り、「契約解除の正当化もなく、未確認の性的人身売買に言及された。私は必ず真実を明らかにし、責任を問う」と覚悟を滲ませた。
最後には、
「この戦いが誰かの小さな希望になればと思います。励まします」
と、まるで“脱退された男”ではなく、“抗う表現者”として、社会に問いを投げかける言葉で締めくくっている。
写真1枚が暴いた構図の歪み──誰が本当に追放されたのか
明日花キララとの六本木密会から始まったこのスキャンダルは、ハンニョンの一方的脱退と、彼自身の反論、法的措置宣言により、次第に“個人の失敗”ではなく“構造の問題”として姿を変えつつある。
“明け方の六本木、傘のない二人、雨の中のバックハグ”。このたった一枚の写真が、韓国アイドル界、AV女優の立ち位置、ファン心理、そして芸能処分文化までを巻き込み、社会現象を引き起こしてしまった。
写真は、沈黙しない。
処分は、一方的だったのか。
本当に“脱退させられた”のは、彼なのか、それとも社会にとっての何か別のものだったのか──。
この闘いの行方は、まだ誰にもわからない。